やんばいです。井川メンパ大井屋前田です。今回の塗り直しは過去最高の修理依頼数でキャパオーバーでした。やってもやっても終わらないのです。おかげで春の雪解けがわりと本気で身に沁みます。疲労困憊でしばらく何もしたくないっす
今頃の井川の山奥はこんな感じです。いつぞやの畑薙から奥の風景。疲れた身体と心には深山が効く。
それにしても塗り直しも回を追うごとに依頼数の急増で、今後が心配になってきました。
今回は一人で150組近く修理しましたが、本当にたいへんでした。半年に一回こんなに疲弊していては大井屋の井川メンパを作る事が心配になってきました。
塗り直しは井川メンパを次世代に繋いでゆく大きな仕事とは思っておりますが、あまりにも精神的、肉体的、経済的に負担が大きくこれ以上の量はちょっとむずかしいと今回感じました。
そこで次回の夏の塗り直しからは限定先着100組までとさせていただきます。
そして塗り直しの代金も定額制としておりましたが、もうちょっと厳密に料金体系を見直す予定です。一人での自由気ままな制作を前提にしたやり方を見直す準備にとりかかろう。そういう時期に来た気がしています。
今回までは以前からの3千円もしくは4千円という定額のやり方ですのでご安心ください。
塗り直し終わったよ〜の連絡は随時準備が出来た方へ電話しております。ここを見て出来てると思ってすぐに取りに来ても150組の中から探し出すことになってしまうので、まずは連絡をお待ちください。20日以降であれば全員分お返しする準備が出来ているとは思いますが、2,3日連絡をお待ちください。どうぞよろしくお願い致します。どっちらにしても塗りたてですので使用開始は4月以降でお願い致します。
さて塗り直しをやっていて感じていることは井川メンパのレシピの構築についてです。
私は井川メンパ望月栄一氏からメンパの技術を受け継ぎましたが、こうやって塗り直しをたくさんやっていくといろんなことに気づきました。それは井川メンパの定義というか仕様というか、つまり井川メンパの正しいレシピが必要だということ。
というのも修理に入ってくる井川メンパは海野家の物も望月家のものもありますが、そのもっと昔の井川メンパ組合のものまであります。それらをよく見ていくと時代によって、製作者によって、かなりそれぞれ作り方に違いがあります。曲物としての基本的な部分はあまりかわりませんが、下地や錆の原料や素材の違い、漆の種類の違い、カバ桜の質の違い、樺縫いの違い。細部を挙げだすとキリが無いくらいかなり個性が、個人の感性が反映されているのがわかります。
当然この作りはこだわっていて素敵だ!と思える点もあれば、時代によってはコスト的なことからでしょうがこの変化はちょっと・・・。と思える仕様の変更も見られます。
大井屋の考えとしては今後数百年井川メンパという存在を残す観点から言えば、個人の見解や事情による仕様の変更はあっては行けないと思います。時代に併せて変えて良いのは値段です。
そう、今思うのは明確な井川メンパ作り方の定義をはっきりさせておきたいというところなのです。
こういうのを私の時代で一個一個確実に定義してゆくのが私の目標です。私の個性や感性が反映されないように、出来うる限り古い時代の井川メンパの仕様を元にしてゆこうと思っておりますが、第三者的な人の協力も必要かと思っております。ですからここについては焦らずに10年は時間をかけて探って行きたいと思っております。きっと良い出会いと導きがあると信じています。
そういう意味で今後はしばらく井川メンパのレシピの為にまだまだ多くの勉強が必要だと思っております。故に塗り直しは絶対に止められないです。が、苦しんでまではやれないしその分勉強にエネルギーをまわしたいのでそのあたりご理解いただければ幸いです。皆さんが今使っている井川メンパを残せていけるように最大限の努力をしつつ、最大限の前進を考えております。
今後も井川メンパ大井屋の活動をどうぞご贔屓いただければ幸いです
井川メンパ大井屋
静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
05058942806
maedapassion@gmail.com
今頃の井川の山奥はこんな感じです。いつぞやの畑薙から奥の風景。疲れた身体と心には深山が効く。
それにしても塗り直しも回を追うごとに依頼数の急増で、今後が心配になってきました。
今回は一人で150組近く修理しましたが、本当にたいへんでした。半年に一回こんなに疲弊していては大井屋の井川メンパを作る事が心配になってきました。
塗り直しは井川メンパを次世代に繋いでゆく大きな仕事とは思っておりますが、あまりにも精神的、肉体的、経済的に負担が大きくこれ以上の量はちょっとむずかしいと今回感じました。
そこで次回の夏の塗り直しからは限定先着100組までとさせていただきます。
そして塗り直しの代金も定額制としておりましたが、もうちょっと厳密に料金体系を見直す予定です。一人での自由気ままな制作を前提にしたやり方を見直す準備にとりかかろう。そういう時期に来た気がしています。
今回までは以前からの3千円もしくは4千円という定額のやり方ですのでご安心ください。
塗り直し終わったよ〜の連絡は随時準備が出来た方へ電話しております。ここを見て出来てると思ってすぐに取りに来ても150組の中から探し出すことになってしまうので、まずは連絡をお待ちください。20日以降であれば全員分お返しする準備が出来ているとは思いますが、2,3日連絡をお待ちください。どうぞよろしくお願い致します。どっちらにしても塗りたてですので使用開始は4月以降でお願い致します。
さて塗り直しをやっていて感じていることは井川メンパのレシピの構築についてです。
私は井川メンパ望月栄一氏からメンパの技術を受け継ぎましたが、こうやって塗り直しをたくさんやっていくといろんなことに気づきました。それは井川メンパの定義というか仕様というか、つまり井川メンパの正しいレシピが必要だということ。
というのも修理に入ってくる井川メンパは海野家の物も望月家のものもありますが、そのもっと昔の井川メンパ組合のものまであります。それらをよく見ていくと時代によって、製作者によって、かなりそれぞれ作り方に違いがあります。曲物としての基本的な部分はあまりかわりませんが、下地や錆の原料や素材の違い、漆の種類の違い、カバ桜の質の違い、樺縫いの違い。細部を挙げだすとキリが無いくらいかなり個性が、個人の感性が反映されているのがわかります。
当然この作りはこだわっていて素敵だ!と思える点もあれば、時代によってはコスト的なことからでしょうがこの変化はちょっと・・・。と思える仕様の変更も見られます。
大井屋の考えとしては今後数百年井川メンパという存在を残す観点から言えば、個人の見解や事情による仕様の変更はあっては行けないと思います。時代に併せて変えて良いのは値段です。
そう、今思うのは明確な井川メンパ作り方の定義をはっきりさせておきたいというところなのです。
こういうのを私の時代で一個一個確実に定義してゆくのが私の目標です。私の個性や感性が反映されないように、出来うる限り古い時代の井川メンパの仕様を元にしてゆこうと思っておりますが、第三者的な人の協力も必要かと思っております。ですからここについては焦らずに10年は時間をかけて探って行きたいと思っております。きっと良い出会いと導きがあると信じています。
そういう意味で今後はしばらく井川メンパのレシピの為にまだまだ多くの勉強が必要だと思っております。故に塗り直しは絶対に止められないです。が、苦しんでまではやれないしその分勉強にエネルギーをまわしたいのでそのあたりご理解いただければ幸いです。皆さんが今使っている井川メンパを残せていけるように最大限の努力をしつつ、最大限の前進を考えております。
今後も井川メンパ大井屋の活動をどうぞご贔屓いただければ幸いです
井川メンパ大井屋
静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
05058942806
maedapassion@gmail.com