やんばいでございます。川根本町千頭大井川めんぱ大井屋の店主前田です。こんにちわ`〜`

最近の若い人は絵文字は知っていてもこういう(๑>◡<๑)顔文字は知らないようですね。これ使っているとおじさん認定みたいですけどネット創世記はこういう顔文字でいろんな表現があったわけです。
それが時代と共にいろんなことが変容していく。これはメンパや民藝においても同じで緩やかにいろんなことが変質、変容するものです。ただその中で大事なエッセンスが残るかどうか?いや残せるかどうか?絵文字顔文字の中ではより感情が伝わりやすいかどうか?そういう指向で動いていれば面白い未来が来ることでしょう。めんぱの指向も大事な本質を失いたく無いものです。ボンド使わないやシンナーみたいな溶剤に頼らない。漆の本質と木材の本質を失わないようなモノづくり。心がけたいものです。

さてメンパの話を少し

我々大井屋が作るメンパは概ね2タイプ。丸型か小判型か?何かで構成されているのです。


で丸型というものは昔からたくさん作られてザ井川メンパといえる形であります。古いメンパはほぼ丸型しか出てこない。なぜなら丸型というものは曲木を厚くできる。小判型は曲げているカーブがきついですよね?つまり数段階薄くせざるを得ない。井川メンパというのは本来山仕事で酷使しても使い続けられるように分厚い設計になっていてその丸型を古来の先人はたどり着いた造形美として昇華した先に利用していたように感じています。


ところが


現在のめんぱとか曲げわっぱ業界ではほとんど小判型が生産されており、丸型というのはどちらかといえば絶滅危惧種になりつつある。それはなぜか?



単純に小判形の利点というものが現代のライフスタイル向きなのです。我々の今の生活はバックを持ってその中にメンパというか弁当箱を入れて移動をします。昔のように風呂敷に包んで背中に背負ったり腰に巻いたりして移動するわけでは無いので、丸型ですとどうしても直径が出てきて運ぶには大きなバックが前提になります。そして小判型は幅が狭いのでバックにインしやすいということで当然今の使い方では小判形が重宝されるのはされるのは言うまでもないのです。
あとは手のひらの大きさ。昔のように手のひらが頑固に広いという人も減ってきた現在は手のひらが回りやすい小判形を選ばれるということも多いと思います。実際女性や子供は小判形を前田もお薦めしています。


ただこれは利用する側の選択基準でそうなっているということで、実際な話は実は生産者側の意向というものも多分に含まれて小判型全盛時代に突入しているとも言えるのです。





小判形を成形して行く時のお話ですが、単純に小判型の木取りは木地のコストが安く作ることができるということなのです。具体的に言葉で説明するにはちょっとめんどくさいのでざっくりいうと、単純に丸型より小判形が実は木材代金は安く作ることができるんだぜってことです。


小判型はまず嵩が低い。そして底板も広い幅が必要ない。つまりわからんとは思うのですが樹齢が少ない幼木を利用することができる木地取りができるのです。もっとわからんかもですが、丸型というのは直径とその深さで実は樹齢が多い大径木を製材し使う必要が出てくるのです。



木材の仕入れにおいては木の直径というのが少しでも大きくなると一気に値段が跳ね上がってきます。そういう流れの中で小径木で制作できる小判型はコスト的にはだいぶ安く作れるとも言えるのです。木材のコスト感覚においてはこれは生産数が増えれば増えるほどシビアに感じてきてしまうそういう原理の上にあるものですので、曲げわっぱのハイブランドでは小判形がメインで生産されてしまうのは頷ける現象です。


それなのに大井屋といえば?メンパのお皿作ったり、以前は丸型の方が小判型よりも安かったりしたり、業界の慣例を逆ついていくということをやってきましたし、これからも多分そうしていくわけです。だって丸型の方が断然丈夫なんだから丸型使うべきっしょ?特に理由がないなら。。。

ただその中でもそんなこんなで小判形すら年々木の厚みが限界突破してきているのですが、創業当時から眺めていただいているコアな大井屋ファンの皆様はだんだん気づいてきてくれてると信じています。



昔から何度でも何度でも言ってきましたが、値段で追いかけている人は駅前か駿府匠宿あたりの井川メンパを買ってくださいということです。工芸品というのはコストを意識すればいろんな方法でコストカットできるものです。ただそれは何をカットしているのか?そういうことを大井屋ブログで何度も何度も漏らしてきています。遡ってぜひ真実を眺めてみましょうね。

話を最初に戻しますが、コストカットを前提に本質をカットしてしまう。そういうモノづくりは絶対にやるべきではないという思いなのが大井屋スタイルです。本質ホンシツと口うるさくいうものの、では本質とは何ぞや?と問われればそれは答えないのが大井屋スタイルです。本質とは時代と共に変容変質を必ず緩やかに起こすものですし、大事なのはその真ん中にある永年において変わりようもない本質の本質が残るかどうか?その軸を知っているかどうか?それこそが大事だと思っているのです。


別に小判形を否定しているわけではなく、小判形が必要とされる環境というものが確実にあるわけでそれはそれに即してでは作り出そうということです。前田はどちらかというと民藝という立場にいるわけで、自らの環境や生活の延長上にメンパを創作していきます。つまり前田の現在の環境や感性は俄然丸型にたどり着いている。ただ皆様のアーバンなライフスタイルを忘れてしまうこともできない。それには小判形をどう緩やかに変容させていくか?前田の人生において小判形を追い求めていく時間はおそらくは出てくると思いますが、もう少し先に辿り着いて臨んでみたいと思っているのです。つまりそういう意味ではそのようなアーバンなメンパを作るにはそういう環境に身を置いてこそ見切らなければならず、つまりそういう意味ではなおのことステージはこのような山奥ではなく違う拠点を得る必要が未来の大井川めんぱには必要な時が来るだろうということをハッキリ匂わせておきます。思わせぶりというよりもはやぷんぷんしてるやないか!そういうの大好きです


と、いうことで本日は休日な大井屋。ただ発送がたくさんたくさんたくさーん溜まっている(T ^ T)

一旦温泉に行って午後に余裕があれば今日明日中にはメンパの発送をやっつけたいと思っています。願わくば温泉に溶けてそのまま駿河湾まで流れ着きたいのです。このあたり前田のふざけた本質をご理解いただけているそこのあなた。大好きです。発送も少し待ってくんね?



ではまた〜



大井川めんぱ一年以上待ちにつき予約停止のお知らせ
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079418193.html

メンパサイズの紹介 丸型
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077022005.html

メンパサイズの紹介 小判型
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077138078.html

古い井川メンパの塗り直し判断基準
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079221033.html

大井川めんぱ憲章 大井屋の守り継ぎたいこと
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079197377.html

曲げわっぱやめんぱのボンド仕様について
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079212989.html

大井屋漆ギャラリーくるみんじょオープンのお知らせ
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井川メンパ大井屋から大井川めんぱ大井屋へ名称変更の話
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079105560.html
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079114116.html

大井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076721216.html

伝承は本当だったメンパ飯の美味しい食べ方
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079034901.html

メンパ修理の持ち込み先(島田市)
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1078909057.html

大井川メンパ大井屋価格表
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大井川メンパの通販 
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井川メンパのお手入れの仕方
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大井屋までの道順
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大井川メンパ大井屋の提携店
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静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜 木曜

井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください。

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