井川メンパの番人 大井川めんぱ大井屋 

井川メンパとは檜の曲げ物に漆を塗った野性味溢れる昔ながらのお弁当箱として主に山仕事をされる方々に愛用されてきた赤石山脈周辺文化圏で受け継がれてきた特殊な民藝品です。2016年9月より静岡県榛原郡川根本町千頭に移住し井川メンパの制作から販売まで一貫して行う井川メンパ大井屋を営んでいましたが、2021年11月より大井川めんぱ大井屋として名称変更し再活動を始めた店主の前田佳則と申します。大井川めんぱは漆にシンナーや油などの混ぜものをしない塗りで、ボンドも使わない桜カバだけで縫い止めた昔ながらの井川メンパそのものを追求し制作しています。これらメンパは修理しながら長く使える機能的な漆塗り曲げわっぱです。赤石山脈周辺に脈々と受け継がれた山人の為の究極に考え抜かれた先人の知恵の塊とも言える漆塗り曲げわっぱであります。ぜひ皆さんの人生のお供にこの民藝品をお加えいただけることを願っております。大井川鐵道が千頭まで復旧する為に全てを賭けて頑張っていきますの大井屋でございます。よろしくどうぞ ®️登録商標第6540431号 大井川めんぱ 大井屋 https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1080733506.html 大井川鐵道全線復旧を支援する署名運動が始まりました。ぜひご協力ください 

すでに大井川めんぱをご利用されている方もこれから利用を検討されている方も、その造りの良さやお弁当ライフの心地良さが少しでも伝われば幸いです。2016年9月より大井川鉄道終着駅川根本町千頭にて独立開業した井川メンパ大井屋から2021年11月大井川めんぱ大井屋と名称変更しました。漆塗りの曲げわっぱとして最高峰を目指し日々精進して参ります。井川メンパの塗り直しは毎年1月に行います。国産まげわっぱの漆塗り修理始めました。現在在庫は全て売り切れており半年から一年待ちとなります。ご迷惑をおかけしておりますが何卒よろしくどうぞ https://www.facebook.com/ikawamenpa/ https://ikawamenpa.business.site/

歴史

やんばいでございます。大井川の水と森と井川メンパの番人やってます大井川めんぱ大井屋店主の前田です。こんにちわ〜

春分の日。花冷えというような底冷えする寒さの奥大井でございます。昨晩井川に行ってきたのですが、あそこの寒さはここ川根よりも数段上ですね。頬を突く風の雰囲気が信州とか東北の雪国を連想させる冷え込みでした。静岡なのにもはや別の国が井川なんですね〜


さてなんで井川まで行ってきたかというと?



wikiにもカテゴリ分類されるくらい実は井川地区の言葉は独特なのでして、その井川方言のシンポジウムをやるというのでスタッフ石関も連れてお勉強のつもりで参加してきました。



国立国語研究所の方などがいろいろ方言とは何か?どうして大切か?お話してくれました





井川の方言を研究されている谷口さんはこちら。今回私もこの方の存在があったのでアクションが出来ました。




例えば俺のお袋も井川の小河内という集落の産まれで、もちろんその兄弟のおじさんたちが集まると方言で話し始める。正直びっくりするくらい静岡弁とは違っており、以前宮古島へ葬式に行ったときに島のお爺たちが喋っていた時のあの外国語感に似ているくらい井川の言葉はかなり違っている。という経験から井川方言はなんか我々の使っている標準語とは隔絶しているという感覚を私も知っていたのでそもそも興味を持っていたのです。



学者さんたちの話の中でも、世界的に見ても急激に今いろんな地域言語が消え始めているとのこと。それを保持することができるのは地域コミュニティの努力しかないという現実を今回理解できた。当然この川根方面でも奥大井や標高の高い集落には井川方言と類似する言語が残っている。さてこれをどう維持して未来に生かすか?かなり現時点では個人レベルではなんとも突破できそうもない現実がありますよね。



こういうアカデミックな分野にはもっと本当は予算をつけて研究を進めていかなければいけないのに、果たして私たちの社会はそこを無視してはいないだろうか?そんなことを感じました。




井川メンパ同様に井川方言もまさに今絶滅の危機なのですが、さて我々はあくまで井川メンパという民藝からのアプローチでこの井川方言の世代間継承について何かしらのアクションを行わなければならないと感じまして一晩寝ないで考えました。いや正確にいうと寝ながら考えたんです。そしたら意外にあっさり答えが出ました!

なんということでしょう、先ほども書きましたが私の母親が井川の小河内の産まれですのでネイティブ井川方言話者なのです。お袋さんの兄弟のおじさんたちが集まると確かに聞き取れない謎の言葉を喋ってました。そうです。最高の先生が目の前にいるのですから私がその話者になるのが一番手っ取り早いのです。


私の私見ですが、井川方言の存在は日本の奈良朝以前の古代史を紐付けるために重要になってくる言語だと思っています。井川という隔絶されてきた空間に宿っていた古代言語には必ずや何か古代史を解明するきっかけが眠っていると思います。それを残さない手はない。地域の無形財産そのものですよね。ほんまに海外に何百兆円も円借款でお金をばら撒くのなら我々の日本という概念構築の為にアカデミック方面に予算を回せと強く思うわけです。回さないのならぶんどりにいくのも大井屋流だったりするのですが、とりま今ここで俺たちが踏ん張っておけば子孫が面白い発見をきっとすることでしょう。


さて前田の人生の軸に井川メンパだけではなくて、井川方言というベクトルも併せてしまおうということですのでこれは長生きせねばなるまい!という新たな気持ちで挑もうと思っております。井川と川根の奥大井と奥藁科などはこの古代語文化圏で実は繋がっている。早川町の奈良田もその一つだったりします。ですから行政区を飛び越えて人間関係は繋がっていく必要があるですよね。ぜひ井川メンパを軸にこういった文化圏を繋ぐ未来をクリエイトしていきたいと思っています。どうせならみんなでやろうぜメンパも方言も!
興味のある人連絡待ってるで!


ではまた〜


井川メンパの修理について(今後は全て世界中から受けることに変更しました)
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静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜 木曜

井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください。

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やんばいでございます!大井川の水と森と井川メンパの番人やっておりますでお馴染みの大井川めんぱ大井屋店主の前田です。こんばんわ〜


さて3連休。みなさん大井屋にご来店いただきありがとうございました!日曜日は大井屋スタッフ石関共に千頭敬満大井神社にて千頭神楽の奉納をさせていただきました。石関さんは1年ぶりに弊の舞を担当しました。神事も盛り上がったように感じました。きっとこの春は千頭界隈に福が来ます。ご期待ください!

 
神楽メンバーも着実に増え、スキルアップしてきた最近。なかなかの感じになってきました。きっと今後はいろんなところに打って出ていくでしょう。最終的にはベルリン公演を目指しております(笑)


 
神の前で感じるのは神様は優しいだけではないという存在だから神という揺るぎない立ち位置として鎮座しているわけよなあ。ということ。つまりどういうことかな?神とは裁定者という存在なのだよということ。

つまり神というものを敬うのは当然としても、神という存在をぞんざいに利用すればそれはきっとしっぺ返しをも食らうということなのですね。権力欲や承認欲求の虜で神を尊重するよりもわがの思惑で神事に出向く者。つまり普段それを怠って邪な考えや行動を取っている人間こそ、神の前に立つにはきよつけよということでもあるのです。わかるかな?この意味。。。千頭の神様は霊験ある分おっかねえからな!先に言うとくぞ〜前々回の大祭り思い出しておけよと。何をしたらどうなったか覚えている人は覚えているはず。 だから調子に乗っちゃなんねえのよ。。。悪いことしている人は神楽の結界に頼って頑張ってねえ!



さてそんな神楽の盛り上がりもさることながら大井屋の井川メンパもだんだん新たな領域に上がってきていると感じる私です。もうね、何が違うの?と言われれば全部だよとも言いたいし、じゃあ具体的にどうなん?というと違いすぎて町場で売っている他の人が作っている井川メンパに影響でちゃうんで言わないでおくのですが、そらもういろんな部分がだいぶ進化してきているなあと思うわけです。

 
特に石関の仕事が大きくなってきて、井川メンパの概念がまた一段上がったと思っている


民藝という立ち位置からでもどう華美になりすぎずにメンパの価値を上げて行くかという部分において、やはり石関さんが3年かけて入れ込んできた仕事が花開き始めているなあと感じているのです。みんなもう自分のメンパに蒔絵入れてもらった?俺的には麻の葉紋様がおすすめだぞ〜神様も好きな麻の葉紋様。ぜひ!



そして前田のプライベートも大きく変化し前進を始めました。いよいよ今春大井川鐵道アプト式電車井川線の秘境駅土本へ移住することになりました。




 
改装に一年をかけた。というより掛かっちゃった、、、というのが正解でぼちぼちやってたらあっという間に1年が過ぎていたという感じになりました。ローンだけはもう1年払っているのですがまだ住めていない(笑)


でもやっとゴールが見えてきました。今年の春は土本で桜見ながら迎えれるかもしれません。そう、ちょっと匂わせておくのですが4月の前半桜華やかりし頃、土元で桜見ながらメンパ飯選手権というのを企画しようと思っています。詳細は3月前半に告知しますのでどうぞご期待ください。エントリーは10枠ぐらいに限定させていただきますので情報にはぜひご注目ください。俺も楽しみだ!


年末の神楽の時に三本の矢を放ち魔を祓う神楽を奉納したのですが、それが効いてきたのかもしれません。


 
大井屋にとっての三本の矢とはきっと井川メンパ、神楽、土本という3つの武器になってくると思います。これを今後も暖かく育て孵して行く。きっと私達の本懐が世の中に伝わっていくきっかけになると思っています。難しい話はまた今度しましょう。今はとにかく春を待ち爆発するエネルギーを蓄える時期かと思うのです。



 
私も川根本町に移住してもうすぐ丸8年です。目指していた二段階移住がいよいよ実現するわけです。 昔から言ってきました。過疎地移住はかなりハードルが高いです。いきなり秘境にいくよりもハブになる過疎地の中心地でまず地盤を作ってから秘境に移住する。これが前田の言うところの二段階移住の法則です。よく田舎生活に憧れていきなりポツンと一軒家に行く人がいるけど、ほぼ数年後撤退する方がほとんどです。まずはその地域に慣れて、地域の方から多くを学び、準備万端整えてから自然と対話しある意味戦っていく道を選ぶべきだと俺は思っていたしそう今辿り着いたわけですね。 自分のフィールドはここと定めたからには絶対面白い未来を作ってやると考えています。井川メンパとは民藝とは生き方そのものの表現だと思う。またそれをみなさんが共有体験できるそんな素敵な時代だからこそ私はここで仕事をし、それをお伝えしていくことが使命だと思っているのです。 いや〜暑い、暑い!薪風呂のせいかな?やけに今日の俺は暑い!!


3本の矢を持って土本で桜を見る会をやろうってんだから暑いに決まってる!わかるかな?そう言うアイロニーわかるかなあ?


わかっている人にだけ大井川めんぱは伝わればいいと思う。それが未来を作る第一歩でしょう。


ではまた明日!






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やんばいでございます。大井川の水と森と井川メンパの番人をやっております大井川めんぱ大井屋店主の前田です。現在83キロ過去最高を更新中のめんぱおじさんですおはようございます〜

さて昨日は大井屋揃って千頭敬満大井神社秋の例大祭でございました。今回の担当地区は寺馬区。千頭は千頭東、千頭西、寺馬、沢間と4区に別けられており持ち回りで神事を請け負う当屋という制度で回しています。

1年に2回春と秋に例大祭というお祭りをやって本殿を開けて祝詞を唱えて秋の場合はさらに豊作を儀礼化させ75膳の奉納などを行います。なので秋の祭りは揚げて降ろしてという作業が多く、催事も長丁場になります。そんなわけでちょっと今日は疲れている我々ですがのんびり掃除と発送の準備などしております。

お店を一旦閉じていたのでご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございませんでした。私も結局戻れたのは14時半。お待たせしてすいませんでした。


さてそんな商売とは無縁のように見える神事に何もスタッフ共々参加しなくても、、、と思うかもしれませんが実はそうでは無いのです。我々大井川めんぱが今後も末代に渡って大井川流域でメンパ事業を継続していくにはそこに伴走してくれる良質な山村社会という担保が必要だと考えているので一生懸命神事の維持継続に参加させてもらいたいと思っているわけです。
どういうことかというと、日本のこの劇的な人口減少と都市への集住加速によって過疎地域の破滅的な消滅というのはもはや防ぎようの無い事実です。以前にもこんなことを書きました。








そうなんです。日本全体の斜陽の現段階においては限界集落山村社会というのは生き残れる側と消滅していく側に分かれると前から警告しているわけですが、実際住んでいる自分達にはほぼその危機感は無くむしろ虚無感というものを感じながらもとりあえず現状維持はなんとか俺らの代でも頑張っていくべ!みたいな展開に日本中の山奥が今なっているのです。で、悲しいかな。どうしても消滅してしまう側が出てくるのは間違いなく、今後現状の山村の7割はコミュニティとしての機能を維持できなくなると思います。でも前田の考えというか理想な展開はせめて3割は過疎地の中でも再集住を促して山村という文化とコミュを維持すべきだということを考えています。そうしなければ日本的な民藝というか文化風俗というものは絶滅に近いことになると思うからです。


ですから先祖代々受け継いできたのは土地だけに在らず、この日この時この場所でのコミュニティなのですがそれを維持する為に移住者に選ばれる側に今すぐなれよと言っているのです。となると、こういう神事の維持継続ができているかどうか?は実はとても分かり易いバロメーターだと思うわけです。危機を煽るというのではなくリアルなそういう話がしたいのです。まだまだ諦めるには早いぞ川根本長というところです。


いいですか?ここでいうシンジとは古来から続く豊穣の恩寵を神という依代を通じて自然に感謝して次へ次へと豊穣と子孫繁栄を担保したいが為に作られてきた儀礼そのものです。碇シンジはきっとそういう意味もあると思う。って勝手に言うてます。現代は神事は神道が担っていますが、江戸期以前は寺も神社もまあ同じようなもので仏も神さんも一緒に秋には祝うことをやっていたわけですね。仏教導入以前の縄文から引っ張ってきたアニミズム的信仰儀礼の時代でもやっていることはまあほぼ同じだったでしょうということです。人間の本来のサイクルにはこの作物取れた!ありがとう大自然さん!みたいな行動原理がずっと居着いていて今後もいくら人間が発展していこうとも簡単にはこの原理からは離れられないわけです。ですから面白いことに人間側の都合、つまり人が減ったし高齢化したし神事面倒だからもうやめにすっか!と匙を投げた集落はどうなるでしょうか?現状私が知る限り全ての集落は縮小どころか消滅して行っていると思うわけです。山村社会で一番大事な原始的行動原理すら維持できないということは未来の消滅を暗示しているということです。




例えば山村社会も実は60年くらい前に一度再編の波に揉まれて多くの村が消滅しているのです。自動車の普及、モータリゼーションが来ても道路が付けられないそういう僻地にあった枝村というのかな?特に不便な秘境というのはそこから人々は離れ街道沿いに出てきたというのは川根でも実はよくある話なのです。


そうして今回は人口減少によりその段階においても生き残った田舎のまあまだマシな都会というところの山奥や、海岸線の僻地などからも今から村が消えようとしています。それを知る術がこの神事の継続、継承ができているかどうか?なのです。神事が消えれば最後の要とも言えるそこにい続ける理由というものがなくなります。産土の神が我々には必要なのです。生きる場所として成立しなくなったらまず神事が消えていく。そして行く末は消滅するという展開は免れなくなってしまう。これはかつての事例や歴史を見ればほぼ実感できることだと思います。逆に言えば再度村を起こすなら神事から創れとでも言いましょうか?


いずれにせよ神事は無くしてはならない。というか早く次世代に投げ渡せと思う。そこを維持できたなら次のステップにかろうじて乗ることができると思っています。人口激減に対応するには生半可な行動では太刀打ちできないのです。毎回思うのは神事に出てくる家長達がいつまでも顔ぶれが変わらないこと。若い人がいないから世代交代ができないのかな?と思っていたけどそんなこともなく、その家の跡継ぎは確かにいる家でもいつまでも高齢になった親父が神事に出てくるし氏子総代は皆年寄りばかりになってしまっていることは正直どうなんだろう。というのが私の率直な気持ちです。
めんぱについても言えることですが、死んだ時が次世代への継承の時では遅すぎるというかそんな自分勝手もないでしょうにと思うわけです。ちゃんと自分の跡取りに社会との大人な付き合い方はこうするんやと手解きしてから死んでくれんか?と大袈裟に言えばそう思うわけです。後は頼んだ!と言って死なれても後の者は何もできないからやらなくなってそうして神事は衰退するわけですよね。できればそろそろバトンタッチ考えてみたらどうですか?70代、80代の皆さんそろそろ準備しておかないとやばいよ?っていうておきます。こういうこと言うから煙たがられるんだけどしょうがないよね。滅びを眺めているほど辛いこともねえわけだから



皆さんがもし仮に過疎地に移住したいならこの神事を継続しているかどうか?よく眺めてから移住を決めても良いと思います。神事というバロメーターは大事です。メンパ屋はこの神事を今後も大事に生きていき地域社会と共存繁栄をしていきたいと神に願うのです。御神体は山犬だったりするので正確にはニホンオオカミにお願いしているのです。わんわわん



ということで今日ものんびり営業始めております。奥で作業しております。お声かけください。よろしくどうぞ



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やんばいでございます〜!水と森の番犬大井川めんぱ大井屋の店主前田です。どもども

さて連休初日。のんびり営業しながらでしたが朝から定期的に井川から来た!というお客さんばかりでした。そうなんです。この連休の時期に必ず井川に井川メンパ買いに行ったらどこもやっていなくて戻ってきたのよというお客さまが大勢出てきます。だから水木は普通は祝日でも休業しているんですが、井川で買えなくてテンパってしまうお客さんが多くて困るので5月の連休は営業するようにしているんですね。

困った挙句誰かに聞いて電話がかかって来て、千頭?それってどこ?今から行ってもいい?みたいになりますし、井川から千頭へ抜けようとすると閑蔵線という難所があります。かなりの険路ですので車高が低い車や大きすぎる車はちょっと通るのは無理があると思うのです。皆さんを積極的に危険な目に合わせたく無いんでできれば事前にこの情報が伝わっておいてほしいなと思ってお伝えしておきます。


井川在住だった元祖井川メンパ海野さんは2016年にお亡くなりになられております。ですので井川に行っても井川メンパはもう売っていません。え?じゃあ静岡駅や丸子の匠宿で売ってるメンパは?ってなるわけですが、それは井川に住んでいない望月さんの井川メンパです。井川に住まずに静岡の街の中に住んでやっているけど井川メンパなんですよね。



まあ、あれです。名前だけで選びたいならどうぞ静岡駅前の売店で買えばいいですよねということです。色々ブログでお伝えしすぎるとうるせえのでどうぞどうぞ黙っといてあげるのでそちらへどうぞなのです。



大井屋は井川へいつか遡上する予定で生きているわけですが、それには下流から虎視眈々といろんな人生の準備をしていく必要があるので少し川下の千頭で商売やってます。そして名前も井川メンパから大井川めんぱへ2021年に変更し大井川めんぱとして2022年には商標登録されております。

誤解の無いようにお伝えしておきますよね。井川メンパというのは大井川が産んだ大事な民芸品です。大井川に沿いてあるべきだなあと思うわけですので、どうぞ面倒でも千頭まで来て大井川拝んでメンパ買うてください。それがお互いにとっての最善だと思うのです。たかが弁当箱、されど弁当箱、唯一無二の弁当箱なのですから。


海野さんが亡くなられてしまっていることをご存知無い方今後もたくさん出てくるとは思いますが、できれば検索してここに辿り着いていただければ幸いです。井川に行ってももうやってないのですよ。残念なことに。大井屋の今後はこの問題にも取り組まなければいけないとは思っているものの、まあまあ誤解をしているめんどくさいおじさんたちが多いので普段は黙っています。でもね、俺はやると言ったらヤル大井屋さんです。川根でまだまだヤルことあるのですよね。それ済ましてからゆっくり上がっていくので早よ五月蝿いおじさん達は引退しないかなあ?なんて思っているんです。割と本気で。それまでに海野さんを超えるようなめんぱを造る体制を整えるとそういう時間的猶予ももらっているつもりなんですよね。俺が上がって行ける頃には山村社会は維持できていないかもですが、割と森林砂漠で生き抜く方法も勉強中ですので井川メンパファンの皆様どうぞご安心召されよ。



と、いうことで今日も無事営業を終えました。明日も営業してますんで良かったらお立ち寄りください。ただ娘の面倒見ながらですんのでそこんとこよろしくお願いいたします。よろしくどうぞ


大井川メンパ大井屋価格表と予約再開のお知らせ
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2021・11月より井川メンパ大井屋から大井川めんぱ大井屋へ名称変更したの話
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静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
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営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜 木曜

井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください。

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やんばいでございます。川根本町千頭駅前大井川めんぱ大井屋店主の前田です。どうもこんばんわ〜

さて最近はめんぱ作りも毎日のようにやりながら先日発表した土本への移住の為にいろんな動きをしております。特にここ数日はずっと竹を切っていた(笑)



孟宗竹をたくさん切り倒しましたのでほしい人にはお譲りいたします。百本くらいは切る予定なのでどうぞ持っていってください。この竹が欲しい人は maedapassion@gmail.com まで連絡くださいね。




土本はなんか不思議なエネルギーがありそうな場所です。最近気づいたのですが、集落を見渡してみるとそこかしこに巨木が。。。いろんな種類の巨木が生えていてこれはどういうことなのか?ちょっとまだわからないんですが、なんでこんな大木郡がここに残っているのか?近年まで道が無かったからでしょうか?平成になるまで道路が無くてそれこそ井川線がライフラインだった土本。きっとそのおかげで切り出されずに済んだのでしょう。私が土本にいる限りこれからも末長く守っていきましょうと少し誓ったわけです。ひょっとしたらそういう運命に呼ばれているのかもなとも思ったり。


さてそんな激しい肉体労働の後はビールで一杯。そして大河ドラマを見るのがここ最近の私です。今年はなんと徳川家康。そう井川めんぱにはいろんな歴史的背景がありますが、家康公はそこにグッと寄せてくるいろんなことがありますのです。例えば井川の戦国大名金堀衆の安倍元真とかかなり面白い武将でして、今川と徳川を繋ぐ大事な武将の一人であります。








井川の金堀衆が江戸時代初頭の徳川政権に対してどれだけ貢献したかというのはお茶壺屋敷の存在で感じることができます。管理したお茶壺を江戸城へ向けて運び出すことは、徳川家の中枢の命を預かることに等しいわけです。だってお茶は当時薬として飲んだわけで、いつ毒を盛られるかわからないご時世にその管理を任されていたというのはそれだけ信任が厚かったわけです。それは戦国期の井川衆の働きによって培ったものであり、そしてその井川衆というのは現在の井川だけではなく大井川か流域の川根や安倍川上流部の人々も同じ一門衆だったことは安倍家の領地を見てみるとわかることなのです。


そう。つまり駿遠の山際に居た今川系の豪族達は徳川家の実効拡大に須く貢献したのは間違いない事実だということです。このあたりを研究してくれる人がもっと出てくると面白いのになあと思う大井屋です。

さてそんな戦国期の川根には国衆の泉頭四郎兵衛がおったわけです。この人の詳しいことはまだあまり世の中に出されていないのですが、今川以前から実は駿河の山奥と縁がある大事な家系であることもまだあまり世に知られていない事実です。


なんで千頭っていうの?実はこの泉頭四郎兵衛が元なんですよね。


川根本町の議会便りに以前載った記事がありますのでリンク貼っておきます。
川根議会便り51号

川根町議会だより52号

これらを簡単に抜粋すると菅原道真の孫に菅原泉樹という人がいて、この人が井川に落ち延びてきたのが始まりだという話です。時代が降って川根に降りてきたのか井川も領有していたのか知りませんが戦国期に千頭中心に勢力を誇っていたということです。






でもって江戸期にもいろんなことがあったようなのですが、その後年の剃った揉んだのドラマも戦国期に家康を助けた話が元になっているわけです。史実でしっかり記録されているのかわかんないですけど、ここでの伝承では徳川勢が武田方と戦っている時にこのあたりで兵糧がなくなり兵が飢えたわけです。それを千頭衆らが助けたので千頭は江戸時代通じてはっかんの御朱印というものを与えられて特別に助郷が免除されたというような話なのです。

小長谷城攻めの時の話なのか?よくわかりませんがどうやら本当にそんなことがあったようなのですね。それで江戸期に泉頭新三郎という後継者が江戸幕府に何かしら揉めて御朱印取り上げられて色々揉めたみたいな話もあるのです。


この話は全体的にうっすらしているのは、まだ詳細が詳しく研究されていないからだと思います。川根本町はこういう歴史を研究できる人材を学芸員として呼び込むべきだし、こんなすごい歴史があるわけですから放っておいて良いのでしょうか?どうでもええことにしょうもない予算つぎ込むならアカデミックな分野に投資して欲しいものです。とりあえずはよ歴史資料館や民俗資料館ぐらい作れやということです。おとぎの郷とかまじ意味わかんねえもんいつまでやるつもりですかね?議員も議会もしっかりやれやということです。自民党のご機嫌伺いばっかりやってる暇あるならも少し頭使えと言いたわけです。


さて少し滾りましたが、今回の大河ドラマなかなか面白いじゃないですか。今川勢力の中心地でもあった川根ですから少しはここら大井川が舞台になってもおかしくはないんじゃないかな?と思って毎回楽しみにしておるメンパ屋です。



さてめんぱの日々。これからは移住のお話もちょこちょこ出てくると思います。楽しみにしといてください。あ、そろそろ在庫、、、出せそうです。詳しくはまた今度。。。


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やんばいでございます。静岡県榛原郡川根本町千頭大井川めんぱ大井屋の前田です。今日も割と元気です押忍!

さて昨日娘を保育園に送ろうと準備万端整えて朝のスキンシップもこなし、さあ着替えさせようという段において、娘氏突如イヤイヤ期発動になりまして、保育園の登園を諦め一日一緒に遊んでみようと相成りました前田です。改めましておはようございます!!!

そうなんです。最近娘がイヤイヤをするようになり、というか今までほとんどそういうものが無くなんて大人しい子供だろうと思っていたのですが遅れながらも自己主張の波がやってきたようです。まあこういうのは無理強いしても仕方ないのでお昼ご飯は千頭駅前のえびす屋食堂でお子様ランチを食べ


えびす屋インスタグラム

おこさまランチについてくるトーマスのミニビーチボールをぶん回しながらご機嫌でこれまた娘氏行きつけの川根本町沢間のボードゲーム図書館カフェてんでんこさんへ


てんでんこインスタグラム


ボードゲームやってケーキ食ってジュース飲んでボードゲームして大満足でした。
そしてここてんでんこさんは半分は民俗学系の蔵書が集められている図書館でお父さん子供そっちのけで本を漁っているとなかなか面白い蔵書に出くわしたのでそこが今日のお話でございます。枕の長い前田です。



秦氏の研究という本を流し読みしていると面白いことが書いてありました。秦氏は日本に土着する以前から虚空蔵菩薩を信仰していて秦氏の職能集団の一部は木地師や塗師のルーツになったのでいわゆる漆工関係者の信仰の対象となったみたいなことが書いてあるんですね。


そして漆器の大事な下地工程においてコクソと呼称する一連の下地成形の技法があるのですが、コクソ→コクウソ→コクウゾウ→みたいなことになったとあるわけです。面白い



傷を埋めたり、盛ったりとそういう塗りではない漆の工程のことです。ざっくり言えば


面白いのを見つけました
漆工職祖神と虚空蔵菩薩


諸説色々あるとは思いますけども、ここが面白いのは秦氏が杣人と呼ばれるような山間地を自由に往来して木材や鉱物などの資源を生業にする職能集団のルーツであるということをどう考えるかで諸々の宗教観や日本人感というものに関わってくると思っています。

つまり、僕らは戦後の教育の中で諸々刷り込まれている国家の理想像や人種感というのを持たざるを得ないのですが、それがいわゆる歪んだナショナリズムに染まっているとも言えるのは、こういう埋もれた歴史の真実を実体験の中から汲み取るかどうかがとても面白いことだと思うのです。


島国だ島国だというものの古来から日本はあちこちからの移民を取り込んでいたりします。大陸のように一気呵成に苛烈に人種が置き換わることや混じり合うことは少なくても、このようにある種の職能集団が暫時入ったり逆に出たりもあったわけです。つまり世界とは元々繋がっているのです。その辺り今の保守層や純血主義者の皆様の矛盾した理想を台頭させるのは見過ごせないことだなあと思うのです。


話がそれました。


難しい話はどうでも良いです。要は漆やってる人やこれからやろうとする人は虚空蔵菩薩を信仰するとよろしいという話です。難しく考えなくていいのです。空海さんも虚空蔵信仰していたように、日本の仏教ではだいぶよろしい神さんなのです。いや仏さんか。まあどっちでもよろし







静岡にもあるやないですか。焼津の浜当目のところですね。
弘法大師空海が開いたとも言われている。確かに駿河湾から見ると高草山の手前の断崖の脇。昔は遠浅の浜辺があり、その上に立ち瞑想に耽るというのは何か神秘的な立地なのは間違いないですね




そして毎年だるま市というのは2月にやっているようです。



なんのご縁でありましょう?前田も前から何故かだるま板を一生懸命に作ったりしていたのですが、どうやらそういうことだったのですね。


大井屋インスタグラム


塗師屋、木地屋の信仰は虚空蔵菩薩にキマリ。というか多分現代の漆工関係者で未だこういう信仰心を持っているかどうか?は結構大事だと前田思うですよ。折り目正しく品行方正であろうと、こういう根本に残るものを持っている方がよほど大事です。難しく考えなくていい。自分達のルーツを体現するには現代にも残されたこういうツールを利用して精神の高みを少しでも上げておく。それが大事でしょうと。



そんなわけで、現在メンパは丸型の大きいサイズのものとお櫃とギャラリー商品がメインになってきております。もちろんだるまの板。つまりダルマナイタ。樽俎板は5枚ほど在庫がございます。ぜひ料理プレートやまな板としてご利用ください。



ではまた


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やんばいでございます。静岡県榛原郡川根本町千頭の大井川めんぱ大井屋店主の前田です。皆さんお久しぶりです!

さて最近なかなかブログ更新できませんでしたが、それには理由があり。先週末より家族が入院してしまい、娘を男手一つで育てながらというメンパ超ストロングスタイルに突入した前田です。そしてなんだか疲れてきたな〜と思っていたらセルフビルドサウナログハウス造りに参加したりして



気づいたら簡単に限界突破してしまい、そこから胃腸炎になってしまいフラフラの中シングル子育てとなりまして世の中のシングルマザーの偉大さを痛感しながらも営業は石関さんにお任せできただけありがたかったです。のイマココです。

娘のお弁当も作れる大井屋の強面おじさんたこさんウィンナーご査証ください。


ほんと最近体調崩すとコロナかな?って思うからいやなんですが、検査の結果ノンコロナでしたのでご安心を。そしてできる限り換気しながらの営業となっておりますが、寒いのはお許し下さい。

 
ということでここ3日ほどほとんど仕事できなかったのでために貯めてあった書籍を一気読みしました。新しい発見もあったのでいくつかご紹介しておきます

『安部紀行 はまつづら抄』著作 桑原藤泰 編者 宮本勉
『東海道やますじ日記』著作 松浦武四郎 編者 宮本勉






江戸時代末期から幕末にかけての奥大井やオクシズを知るには重要な資料だとのことで先日の井川村史別巻海野信茂日記と併せて読むとなお面白いのです。

海野信茂日記




『安部紀行 はまつづら抄』著作 桑原藤泰 編者 宮本勉

これは井川メンパを知る上においても最重要資料だと思われます。中にこんな記述があります。

  井川郷の物産


民の産業。冬に至れば各我家に在りて神の鉢、水柄杓、下駄、折敷、桶子、障子、戸板の子、桜皮或いは草ませの煙草入れの類、その他数点製して井川ものと称して、国府(駿府)、或いは甲斐国、遠江までも売りひさぐ事なり

このような記載が181ページにあります。これが書かれたのが天保14年1843年ですから幕末ですね。その時点でわかることはまだ井川めんぱという固有名詞が出てきていないことから、江戸時代末期には井川メンパというものはまだ存在したかもしれませんが、ブランディングされて認知のあるものではなかったように見えます。そしてこの記述の最初、神の鉢とあるのがまさしく井川メンパの源流となるもの。水柄杓がルーツとされる話がありますが、どちらも似ているものですがやはりメンパの躯体からして源流は神の鉢と呼ばれるものだと推測できます。

神の鉢についてはまたご紹介したい本がありますが、また今度。神前に捧げる神の鉢は檜であることが重要であり、かつ漆はおそらく塗っていない曲物であることだと思うのです。それがこの時点では井川メンパとしての商品として漆を塗った檜の曲げわっぱという観点においては存在していないように思えます。いや存在はしていたとしても何か一般的な流通商品としての漆を塗った弁当箱としての井川めんぱは存在していなかったと言えると思います。

ただ面白いことに海野信茂日記には当主として日々越前漆衆との交流が日記に記載されており、この点井川は漆の産地だったのか?もしくは消費地だったのか?いずれかであることは間違いなく、その辺りがわかってくると井川メンパの原初の風景が見えてくるようにも思えるのです。

また農閑期の冬に家庭内で作られたとあるように、主要産業として井川メンパが出てくるのはこのことから明治期になってからだろうと前田は考えております。

明治において武士が解体され、士族が職能を転換する必要があったこと。幕末においてすでに茶業は井川の中心産業であったこと。このことから井川土着の半農士族らは井川メンパをブランディングして組合を作ったと推測できます。その辺りもっと掘りたい記述もありますがまた今度。


とても面白いですね。メンパの研究してたら神の鉢へと歩みを進めることになりました。うーん。どこまで行こうかしらねえ?


2冊目
『東海道やますじ日記』著作 松浦武四郎 編者 宮本勉

頭によぎるのは以前読んだアーネストサトウの話。彼は確か明治も落ち着いたあたりに井川へ来ているはずなので、このやますじ日記は明治2年ですからひょっとするとアーネストさんはこのやますじ日記を読んで事前準備したのかも知れずですね。実際サトウが歩いた道はこの武四郎の逆打ちになっているように見えます。少し違うところもあるけれど。このやますじ日記の原本が見当たらないあたりひょっとすると英国に原本があったりするのかな?そうだとしたら面白いなあ。

アーネストサトウと奥大井のお話


この本の面白さは松浦武四郎というのはアイヌ調査をしたことで有名な人であり、あまりこのような静岡の山奥に来るような人というのがよくわからないところ。明治新政府の隠密役だったというのもあながちな話かもしれませんね。





幕末の混乱期。静岡もまだ駿府に山岡鉄舟が命がけで江戸無血開城を交渉に来た記憶が鮮明だった頃だろうと思うのですが、この時に山奥を政府からの依頼で調査しているというのはおそらく何か裏の意図があったのだろうなと思うのです。建前は第二東海道の調査となっているのですがね。なんだったんだろうなあ。


このあたりの資料を読んでいるのはもちろん井川めんぱのことを拾おうと思っていたのですが、いろんな面白い話も出てきます。山男とか、雪男とか、日本狼のこととか、日本一の刎橋とかね。まだまだいと面白き夜咄は書いてあるのですが、また気が向いたら書いていこうと思います。


静岡の近現代史は面白いですよ。ぜひみんなで掘り下げよう



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やんばいでございます。静岡県榛原郡川根本町千頭大井川めんぱ大井屋店主の前田です。こんにちわ。

今日もそれなりに寒い奥大井ですが、なんだか少しづつ春に向かい始めたなという日の長さになってきました。もう少し、もう少しで春の伊吹が聞こえてきそうですね。今年も無事に?春を迎えられてなんだか幸せでございますよ。

さて井川メンパの修理返却が始まっております。まだ全員には連絡しきれておりませんが、連絡のきている方は大井屋まで随時取りに来てくださいね〜

修理品と一緒に新しいメンパ頼んだ系の人はまだまだできるのに時間がかかるので先に送って欲しい人はいうてくださいね!

そして今年は確定申告の準備などはもう大体終わってきたのでここからは制作に没頭する日々に突入できそうです。そういう意味でも春はやはり気持ちがいいものですね。



制作の合間にどうしても注意力が持たなくなってくると本をツマミ読みしたりする前田。最近手に入れた古書はこれ。海野信茂日記 井川村史別巻 宮本勉著作 というものです。

井川村史を編纂した宮本勉さんという人はどういう人だったのだろう?井川という場所を知るにはこの人の書いた本はとても参考になるので最近色々買い集めさせていただいて読み込んでいるのですが、単純に井川という土地の殿様だった人の日記としても大変興味深いのですが、幕末の一豪族の士族がその頃どのような生き方をして日々どんな雰囲気で生きていたのか?特に駿府の街と井川という田舎を行ったり来たりするその中での生活を赤裸々にしている日記というのは当時を知る面白い資料だと思うのです。



もちろん鎌倉時代以前からの歴史も面白い井川なのですが、こういう中世から近世にかけての人間模様を知ることができるのはとても興味深いのです。当然この日記の中で前田が拾っているのがうるしや井川メンパとの関係性です。

諸々面白い記述を見つけております。越前うるし衆などそれ以外にもうるしを商う他の集団との交流なども記載されていて面白いのです。


私の漆かき師匠の高橋康夫氏もこの越前うるし衆の末裔と聞きますし、駿府の街にそういう漆問屋が常駐していたという事実とともに駿河漆器の形成における歴史を知るにも大事な資料だと感じています。




海野氏の家系を調べ尽くしている面白いサイトもありました。戦国期から江戸期にかけて井川と安部大蔵から続く静岡の海野氏が全国的にも最大勢力になっているあたりも静岡と海野氏のつながりの深さが伺えます。



井川メンパの系譜にも海野さんがおられましたがどんな関係性かは前田はよくわかりませんのでその辺詳しい人がおられればぜひ伺いたいものです。



メンパとかこういう工芸品をやっているとどうしても小手先の技術や見栄えばかりに目がいくものですが、前田が大井屋が大切にしたいと思っているのはこのような歴史というものに深く影響されるものづくりを少しづつでも紐解いてどんな世情や風俗の変遷を経て工芸品の作りが変わってきたかを推測し、そこへ立ち返って復元しさらにはその上に立って初めてある種のイノベーションを興すべきだと考えています。

例えば我々が漆の高等技術を何かしらの形でメンパに投影させて商品としての付加価値を高めることは以外にも容易な選択肢だと思っていますが、大井屋の目指しているのはそのようなものではなく、このような膨大な歴史と人生模様の中で変遷をしてきたメンパという躯体を深く理解しそこを取り戻しながらもリビルドしていくとでも申しましょうか?何かを新しくするよりもよほど難しい記憶を辿る作業を経て初めて本来の井川メンパというものに辿り着けるだろうという思いを持っているのです。



すでに大井屋は大井川めんぱを掲げておりますが、心は常にこの一点を見据えているのです。表現が難しいので伝わらない人には伝わらないとは思いますが、わかる人に伝わればそれでいいと思っています。



歴史を学ぶことはそれほど難しい時代じゃない。であれば、どんな職人も字が読めるという程度のスキルさえあればこういう原初に立ち返ることを厭わずに立ち向かうべきだとも思います。つまり小学校さえ出ていればチャレンジできる業界だと思うのです。そういう意味では。



漆と檜とどのような新しい表現ができるか?メンパ以外にも表現の仕方がありますので、大井屋はむしろメンパは原初へと手繰り直し、それ以外にてどんどんと新世代の漆器というものへのアプローチを続けて両軸で持って未来を切り開きたいと願っています。


最近川根本町には、てんでんこという古民家図書館カフェができました



またここの蔵書が民俗学を中心にした前田のど真ん中ストレートでもう住み込みたい勢いなのです。宿屋じゃないんですけどね(笑)

ここに吸い寄せられるようにそういう民俗学への意識を持った若者たちも集まりつつあるのです。
川根や井川や春野、安倍奥などは言語学や民俗学にとってとても興味深いフィールドなのは間違い無いです。田舎というのはただ単に勢いのある若者が必要なのではなく、年齢や職業や経歴は関係なくもこういう志を同軸にしたコミュニティが産まれていくこと自体がとても大事であり未来を拓くエネルギーの醸成に繋がっていくように思います。



前田は日々めんぱでいっぱいいっぱいですが、こういう魅力的な交流の場ができたことでまた別視点での井川メンパや杣人の生き方を知る契機になってくることを嬉しく思っています。


民藝は今まで職人というカテゴリーに委ねられてしまい衰退の一途を辿ってきたとも言えます。アカデミックに検証し直す時期が来ていると思うのです。それも内部からです。職人自らが深くそこを生涯かけて学び実践してこそ本当の民藝が感じられることになるのでは無いでしょうか?前田何度も忖度無く伝えたいのは、こういう積み重ねを怠らずにむしろそこに時間を割いて民藝の再興をすべきだと思うのです。値段だとか売れる売れないだとかに一喜一憂し人生を終えることほど寂しいものはないと思うのです。


気づくか?気づかないか?それは職人次第なのかもしれません。



ではまた明日!

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井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください。

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やんばいでございます。川根本町千頭の大井川めんぱ大井屋店主の前田です。おはようございます。

さて三連休中日でございますが、やっと山の上の方の雪が消えてきました。今日は安全に走行できるでしょう。ここ千頭まではノーマルタイヤで大丈夫です。奥大井や井川方面に行かれる方は厳冬期はスタッドレスを必ず履くようにしましょうね。長島ダムくらいまでならノーマルで大丈夫です。そこから先が本当に秘境ゾーンですのでご安全に遊びましょう。


最近はめんぱの修理をやっています。古いめんぱをよく眺めるといろんなことが書いてあるので出どころとか作られた時期なんかもわかることがあります。

これなんか面白い。日付が入っているめんぱがごく稀に出てくることがある


昭和15年9月15日。この頃はまだ戦争が始まる直前ですね。これを作った職人もひょっとしたら出征して帰らぬ人になったかもしれない。そこまではわかるものではないですが、1940年9月。日独伊三国同盟というものがこの時に起こり、日本は第二次世界大戦へとその後突き進むわけです。1941年12月から戦争が始まる。そんな怒涛な世情だった頃このメンパはどこで誰に使われていたのだろう?そんなことを考えることも修理の仕事の良さだったりします。

法事の記念だとか、結婚の記念の名前が入っているめんぱも結構あります。面白いですよね。その人の人生の瞬間を切り抜いてメンパに書き込むと、何世代も後の人間がそれを見て先祖はこんな名前だったんだとかなりますよね。実際私も曽祖父くらいまでしか名前がわからないものです。3世代経てば人間あっという間に忘れられるものです。メンパに名前書いて残したい人はぜひ蒔絵ネーム入れサービスご利用ください

蒔絵ネーム入れサービス



そんなこんなで修理も石関さんと一緒にやっているので当然例年の倍速で進んでおります。今年は塗り直しを早めにやっつけてどんどんめんぱ作っていきます。長らくお待たせしてしまっているお客さんに早く大井川めんぱをお届けしたいです。毎日必死!



大井屋のギャラリーくるみんじょはこの連休毎日開催しております。ぜひのんびり遊びに来てください。めんぱは17センチお櫃だけ三組ございます。それ以外は売り切れておりますので、予約対応のみとなります。よろしくどうぞ

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やんばいでございます。川根本町千頭大井川めんぱ大井屋の店主前田です。おはようございます。

今朝はピリッと晴れておりますが、かなり風が強い。なんだか冬になったんだなあという感じ確かにして来ましたね。ここから例年ですと、紅葉シーズンで大勢の観光客が奥大井を訪れてくれて温泉入ったり、SL乗ったり、山登ったり、めんぱ買ってくれたり、お土産に井川銘菓めんぱモナカも買ってくれたり、カモシカ目撃したりするものですね。

さてそんな大井屋今日は定休日ですが、遠くからどうしても今日来店くださるお客様がおりのんびり午後はお店を開ける予定でおります。そんなのんびりモードに見えてそろそろ確定申告の帳簿作りなんかを初めておるわけで、まあ自営業ってのは休みがねえもんです。


そんな年がら年中メンパ屋さんではありますが時々神楽のサークル活動みたいなことをやっております。



自分が川根本町に移住してここの文化で良いなと思ったのがまさにこの神楽。よくわからないままにやってみたいです〜昔サックス吹いてたことあるんでやってみたいです〜いうてたらお誘いいただき千頭神楽会に入団させてもらったのももう5年前。メンバーの高齢化に伴いあまり練習という練習が今までなかったんですが、今回大井屋に就職した石関さんは業務命令みたいなノリで神楽参加セーということになり、おじさんたち一念発起して練習を再開することになったわけです。

実は川根本町の青部という集落にこんな素敵な設備が2年ほど前にできました。伝統文化伝承館




利用料金も格安です。いつも練習はクソ寒い神社の参集殿というところでしたが、ここは暖かいことこの上ないので親分達もノリノリで練習しました。実際五年にして初めて教わることだらけでちょっと笑えました。今まではなんやったんや、、、、

大井屋の石関さんもこれを機会に伝統と生きるみたいなことに少しでも何か想いを馳せていただければうれしいなと思っております。ただ、、、石関さん、、、革ジャンで練習に参加する。。。っていうとてもかっけええ女なんですよね(笑)

石関だけではなくて、今回からよしかわちゃんていう若い女子も参加してくれて、それはもうおじさん達浮き足立つわけですね。練習にも身が入る入る。きっと良いグルーヴが産まれてくると前田思いました。

冗談はさておき、この川根の神楽文化のちょっとした危機を話しておきたいです。

元々神楽というのは各集落にたくさん神社があり、昔はいろんなところで神楽が奉納されて来ました。集落には大体踊りの名人、笛の名人、太鼓の名人がいたものです。それが、現在は川根筋でもほとんど神楽が舞われなくなって来ております。

神楽が舞えなくなったというのは集落として格段に勢いが落ちたという目印的なことなんだとも言えます。自分たちのコミュニティの勢いを落とさない為には、やはりこういう伝統文化をもっと気軽にやれるという流れを作るべきなのだと思うのでとりあえず前田流れを変える為に神楽の勉強からおっ始めてみました。

川根筋の神楽は大井川に沿って、井川の方から降りて来たとの伝承があります。安倍川沿いの神楽とは系統が違うというような話です。それはおそらく大井神社信仰の為かと思われます。


大井神社信仰


大井川めんぱと名称変更したことにより、さらにこの大井川というものと対峙を初めた大井屋でございますが、神楽は1番の実践的勉強にもなりますし何より結構楽しいのです。秋と春の大祭りの時に本殿に上がって笛を吹かせてもらうのもなかなか移住してきたばかりの人に許されるものではないのですが、神楽会のおかげでこのコミュニティの中に溶け込ませていただけたと感謝しております。


実際のところ、神楽の笛名人達の多くも現在は仕事や家庭のために川根ではなく市街地に住んでいる方も多くいます。ですのでもはやこの地域に住んでいなければできないという時代ではなく、こういう文化に興味がある人であれば神楽参加できますので、少しでも川根に縁があり興味がある人はぜひ話しかけてみてくださいね。お待ちしております

ということで、今日ものんびり一日一めんぱで参りましょう。ではではー


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井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主の前田です。こんにちわ。

さて本日よりなんと2ヶ月ぶりに店舗営業を再開させていただきました。朝はやくから大勢のお客様にご来店いただきメンパを元より石関さんの蒔絵のお皿や枡なども早速お求めいただき本当にありがとうございます。

あっという間になんだかメンパの商品弾幕が薄くなっております。ですがここからまだまだ角メンパとか漆のプレート、カッティングボードと実はまだまだ品出ししていく予定です。スタンダードな商品は常に売り切れに近い状況ではありますがいろんな漆商品をご用意しております。併せて楽しんでいただきたいと思っておりますのでぜひ奥大井へお越しの際は千頭駅前井川メンパの大井屋にお立ち寄りください。


さて今日はちょっとした奥大井の歴史のようなお話を少し


歴史や幕末あたりなんかを好きな人は大体聞いたことがあるだろうアーネストサトウという人と川根や井川の交差した歴史について少し



幕末における日本の外交に大きく関与した人物で、当時の維新の英雄達と公私共に交流を結んだ稀有な人物と言えます。そんなアーネストサトウは実は日本の秘境探検とか山岳登山の黎明期に貢献したという側面もある外交官だったことはあまり知られていないのかもしれません。




そんなアーネストサトウが実はこの奥大井にも訪れたことがあるということをほとんどの人は知らないと思うので今日はそのちょっとしたお話をしておこうと思います。


彼は外交官の仕事とは別に近代幕開け以前の日本の秘境を多く訪れて日本旅行記というものを書いています。その中にはなんとこの静岡の南アルプス界隈を通り抜けて行ったという記録があります。恐らく江戸時代含め欧州人としてはほぼ立ち入ったことのない奥大井に最初期に入ってきたということだということは間違いないと思うのです。


信州を廻り、秋葉山方面から春野を抜け川根に至り、井川へ上がりという一連の動きが日記として記されているとのことです。彼は山岳家としても有名ですが前田が思うに日本文化に深い憧憬があったと思うのです。ですから文明開花以前の日本の原初を探るという気持ちもあったように思うのです。完全な推測ですが。なぜなら普通の外交官とは違いものすごく深く日本を愛し調べ尽くしているそぶりがあるからなのです。


そんな当時の欧州世界から日本に渡ってきた彼が何を思ったでしょうか?井川を抜けていく時に、山岳をポーターと共に渡るときに、彼らの携えていただろうメンパを恐らくは目にしたでしょうし、時に井川メンパを使いもしたのかもしれません。どのように感じたのかは想像するだけで面白いものですよねえ



井川メンパは時代を超えていく。そのように前田は考えております。


皆さんのお手元にある今その井川メンパは今後も我々井川メンパ職人が連綿と受け継ぎ修理して未来の誰かの手の中に残る可能性があるものだと思うのです。どこにでもあるものではなく、ここにしかない喜びというものを孕んでいるのも井川メンパなのです。


アーネストサトウにそんなことを学んだのです。ではまた明日!


追伸、メンパの売れ行きがエグいです。正直申し上げますが既にまたレギュラーサイズは小判形LLぐらいしか提供が難しくなりました。店舗再開は予約受付の為とその他の新しい大井屋の食器類の為です。皆様にオンタイムで商品を提供できる日が早く来るように石関共々休みなく闘う毎日をこれからも続けて参ります。今後も井川メンパ大井屋をご贔屓してくださる皆皆様に感謝し共に人生を歩むことをメンパを通じてお願い申し上げます。

よろしくどうぞ

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やんばいでございます。川根本町千頭にございます井川メンパ大井屋店主の前田です。おはようございます。

だんだんとしっぽり朝方冷え込むようになってきました。いよいよ冬への階段登るというCM空耳タイムです。紅葉も井川のさらに奥畑薙あたりが薄ら染まり始めたようです。まだまだこれからですが紅葉大好き待ちきれない人は奥大井へどうぞ。

さて今日はまたちょっと変なお話を一つ。







































最近メンパ以外のものを積極的に作っておりますが、スプーン、カッティングボード、お皿、重箱のリペア。どれもまずは自分で使ってみないとと思いまして家庭で積極的に使い始めたのです。そして気づいた事があります。




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漆器というのは洗うのがとても楽だ!という事なのです。


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漆塗りまな板。ドデカッティングボードを洗っていて思ったのです。素材を切って、いちいちスポンジに洗剤つけて洗ってというのをしなくてもいいということに。
ささっと手のひらから水で流しているだけで油汚れもスッと落ちます。乾かしてみても汚れが残っていません。抗菌作用で雑菌の繁殖もありません。とても機能的な組み合わせだと思ったのです。

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曲げしゃもじなんかもささっと水で流すだけです。大きいのはうちではしゃもじというより料理ベラとして活躍しています。軽くてさらには洗うのが楽ちん。というのがどうも漆器の本質な気がしてきました。



そうなんです。昔の人が漆器を多用してきたのは見た目の綺麗さとかではなく、まさに実用的だったからと言えると思います。王侯貴族が愛するような華麗な加飾を施した蒔絵のものの技術などが現代に受け継がれてきていますが、そうではなく戦後消えて行った庶民の為の実用漆器の変遷はおそらくはこの洗剤の登場がきっかけで衰退して行ったとも言えるのではないでしょうか?


ネットで家庭用食器洗剤の歴史を調べてみました。やはり昭和31年に初めての界面活性剤仕様家庭版合成洗剤が日本で発売されています。まさに漆器のデッドラインの時代です。漆器は洗剤が無くても洗いやすかったがそれなりに高価だった→安価なプラや合成漆器の登場とそれを洗う為の洗剤も出てきた→ますます本漆器の存在価値が揺らいだ→漆器産業の加速度的衰退。

以前漆かきの歴史から日本の漆産業は昭和30年前後、朝鮮戦争特需以降冷え込んで衰退の道を辿ったというようなことを書いた事があります。
漆かき体験記

朝鮮戦争で高値で売れた漆。その後一気に買い手がいなくなり、時代は高度経済成長へとシフトしていく。その中でカキコと呼ばれる漆とりの職人は漆業へと回帰する事が無く国産漆の生産がほぼ壊滅したというような認識でした。それもある


ただこの安価な家庭用洗剤の登場が漆器そのものの存在価値を揺らがせてきたのも昭和30年前後なのですね。漆器の必要とされてきたエビデンスとしての洗い易さ。抗菌力は洗剤の登場で補えるようになったと言い換えれると思いました。




ただしこれは逆説的に言えば現代に置いて漆器を見直していく一つの大きなセールスポイントだと思うのです。自分が漆器を多用してみて分かったのです。本当に洗うのが楽ちんなのです。洗剤を使わないということは環境にも負荷が少ない。サスティナブルそのものなのです。でたSDGS !!!


そうなのです。漆の一番サスティナブルな要素は実は食器としたときに洗剤を必要としない!!という大きな特性を持っていることだろうと思うのです。




界面活性剤の長期的な接種使用は人体への特に腎臓や肝臓などの内臓系に影響を与えると言われています。





皆さんも食器を段階的に全て漆塗りのものに替えてみませんか?しかもできれば有機溶剤不使用、油等の混ぜ物不使用、完全自家精製しているナチュール漆で塗ったカトラリーを大井屋が今後少しづつでも生産を初めていきます。そういうものに全てを置き換えたときにどんな変化が自分達に起きるか?楽しみじゃありませんか?

また私が推測するにメンタルは腸内細菌の存在の多寡で決まると言われます。最近の我々現代人のメンタルが弱いだとか言う団塊の世代に物申したい。そうじゃない。おそらくこう言う洗剤まみれで生まれ育った世代の腸内環境がめちゃくちゃになった時代だからそうなんだと。鬱の根本的な原因には洗剤の使用という推論も立てる事ができるのじゃないかな?それを実証するには漆器の使用へと置き換える実験をしていきたいのです。メンタルは漆器やメンパが調整してくれる。それは私が振り抜く人生最大のホームランになり得るかもしれません。そんなことを考えました。


我々は数十年に渡って大企業の提供する商品をそしてその情報を知る術を持ちませんでした。しかし大量生産大量消費には当然のごとくそういう理不尽が添加されてきたのを今やっと知るに至るわけです。であるならば、値段がどうのこうのだとかネットで便利にすぐ買いたいどうのこうの。という消費行動をとる前にやはり自分の信じるものや人を大切に生きたいものですよね。大井屋はそこいくと面白い漆の神秘にチャレンジしていく所存ですのでどうぞ今後もよろしくお願いします。私を信じなさい!教祖かよ!!



ちなみに冬の制作に突入して行ってますので、日中店舗を不在にしている事が多いです。近所の木工所にいます。玄関前に携帯の番号を書いた立て看板があります。ご来店時不在と見えましたらば携帯へ電話ください。機械の爆音で気づかないこともありますので何回かかけてください。

それでもダメなら井川メンパ大井屋桑野山工房で検索してください。よろしくどうぞ


井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076721216.html

井川メンパがコロナに有効という話
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077797846.html

井川メンパの通販 
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076988181.html

メンパ飯を美味しく食べる方法
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077312861.html

メンパやまげわっぱの修理
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077028710.html

井川メンパのお手入れの仕方
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077332205.html

大井屋までの道順
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077358319.html

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日々情報発信しております。どうぞお気軽にフォローしてください諸々のお問い合せは井川メンパ大井屋まで

静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜 木曜

メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください
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やんばいでございます。食べておいしい見て楽しい持たせて安心オーガニック漆塗り曲げわっぱの井川メンパ大井屋店主前田でございます。おはようございます。

いよいよ九月突入と相成りました。ということで今月いっぱいまた休業に突入しましたのでいくつか目標を上げておきます。

ひとつ ブログで毎日情報発信がんばる
ひとつ 溜まっているメンパに関する本を読書する(未読30冊以上)
ひとつ プールに行って体を絞ろう
ひとつ 普段やらない仕事を優先しよう

この辺りが出来るのも休業期間の大事なお仕事なのです。6月も休業しましたが、もはや今後も作っては売り切れて休み売り切れては休みが数年は続きそうなのでこのサイクルに順応しなければと思っております。どうぞブログやインスタなんかでメンパ屋動向確認してメンパライフ楽しんでください。


さて今朝は自宅でもメンパ飯でした


















昨晩炊き込みご飯がたくさん残っていたのでメンパにギュッと詰め込んでそのまま放置。冷蔵庫に入れるとご飯がパサパサで硬くなってしまいます。ちょっと勇気が入りましたが常温で放置しました。朝食べてうっとり。うまいのです。

ご飯がギュギュと詰めるられるとご飯の上部が押しつぶされて平面になる。これをメンパフラットトップと呼びます。(注:大井屋が勝手に今創作しただけですので間違えてドヤ顔で言わないこと)

このフラットトップが出るくらいに押し込むとご飯のタンパク質の分解酵素反応が連鎖するのです。
いいですか?井川メンパはすでに完成された意図の上にその形が形成されているのです。

蓋が深いのはこのご飯のフラットトップを出すために残った形。たまり塗りなのは木地を綺麗に見せたいだけでなく曲げわっぱとしてご飯の調湿作用を発動するため。柿渋下地はノロウィルスなどの腐敗を抑えるため。ざっと考えてもこれだけの根拠がメンパの形には落とし込まれているのです。

木地から読み解く井川メンパのルーツについて

 
こういうのを深く考えていくと昔がいかにして過酷な環境だったのかわかるということです。冷蔵庫も無い。保存が効かない。移動に時間がかかる。そういう時にどうやったらご飯を長持ちさせ無駄なくロスなく美味しく食べれるのか?考えに考え、経験に経験を重ねて完成された素材選びと工程の吟味。

よくよくそのあたりを当時の人間になったつもりで考えてみることが大事です。私が普段からフンドシを履いているのは そのあたりのなりきり具合が大事だと思っているからです。(フンドシに関してはちょっと誇大表現ですがたまに履いたりしますフンドシ)

井川メンパが面白いなと思うのは明治以後ほとんどが捨てられてきた中世の知恵が結構含まれていることに気づいたからなのです。モノノフ全盛時代に人は生きるか死ぬかを言ったり来たりな中で編み出すその知恵は結構常識を突破していたんだと思うのです。病気になる=いろんな意味で死につながる 
そういう危機意識が強い時代には生きろ!という熱意が上がってくる。近年これだけ自殺者が増えているのは平和な時代だという裏返しでもあるのです。危機意識が無い分生に対する熱意が薄れてきているとも言えると思います。便利になる世の中とは裏腹に人は生きる意味も置き忘れやすいのかもしれません。

都会を捨てて田舎に来いというわけでは無いのです。田舎こそ戦いの日々なのです。ただし戦う相手が自然なだけです。都会で人と争う生き様を選ぶか?もっと大きな自然を相手にどでかい人生の仕事を為しうるか?それはあなた次第でしょう。ぜひ意味ある価値ある生き様を選びたい人はメンパのエビデンスを理解しておいて欲しい。そう思います。フンドシおじさんが偉そうに言うのだから間違い無いでしょう?


さて今日も1日1メンパ。頑張っていきます

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やんばいでございます。川根本町千頭駅前の井川メンパ大井屋本店店主の前田でございます。おはようございます。今朝も暑くなりそうな天気です。奥大井へお越しの際は熱中症に充分気をつけてドライブを。何せ本日は40度予想です。いやはや大変な終戦記念日となりましたね

毎年この時期になると思います。年々世の中が戦争を肯定する人や発言が常態化し無関心と右傾化するナショナリズムの台頭。大井屋のスタンスはどんな理由があろうと戦争というシステム自体全否定したいとずっと心に決めています。今までいくつか当ブログにてそのような想いを漏らしたこともありましたが、年に一度の今日ですので工芸と暴力の有り様について考えてみたいと思います。


川根とB29の話


B29 体当たり事件(1945/5/29)



例えば川根本町に限ったことでもこんな事件があったこと。地元の人のほとんどが忘れている。

視点をもっと奥へ移してみる。南アルプス深南部にも戦争の痕跡があるのです

赤石岳 97式爆撃機墜落事件


戦争は被害者としての面と加害者としての両面を知るべきなのに、時代とともに被害者としての日本という観念が以上に勃興してきている。それはなぜか?教育だと言い切れると思います。
イデオロギーの誘導にならないように配慮する教育というのがされていると思いますが、事実の羅列を歴史として教えているだけの限りにおいては当然の如く右傾化するのが実情ではないでしょうか?
どういうことかというと、学校教育で教えれる範疇のやり方では加害者という側面よりも終戦末期の被害者であるという側面にフォーカスされがちだということです。戦争=悲惨で苦しい というイメージを共有したとしても戦争=殺し殺され というイメージには追い付かないと思うのです。

加害者としての日本というところについてはメディアも政治家もまるで自らの罪悪を隠すかの如く面に出して検証しようという心意気がそもそも無いのです。


大井川電源開発の闇


戦争以前に日本はかつての植民地政策を反省していないというところにそもそも問題があるように思います。戦争末期の悲惨な被害者状況に至るまでに30年以上に渡って東アジアを略取的に支配した過去を踏まえて学ぶべきなのです。私だって自分の先祖達が犯した罪を省みるのは非常に辛いですが、それをしなければ人間の暴力の本質を見抜くことはできないでしょう。図書館にいきましょう。身の回りの郷土史から戦争とそれ以前の日本社会を見てください。きっと感じることがあるはずです。そこに降りた時に未だ戦争を肯定擁護する立場にいられることはないはずなのです。事実の積み重ねをしっかりやっていれば主義主張を武器にかつての暴力、これからの暴力を肯定できるはずはないのです。誰かに教わることではなく自らが学ぶべき先祖の過ちに目を向けましょう。


そんな話を考えていたら井川めんぱと太平洋戦争の関係はどうだったのだろうか?そんなことまで考えておりました。川根本町史や井川村史だとかそういうのを眺めていると戦時中に出征していく若者達の姿が写真付きで出てきたりします。井川メンパを作っていた幾人かの人も必ず出征し戦死して戻らなかった人がいたのでしょう。戦後のメンパの衰退は恐らくそういう事実もあったんだと思うのです。実際師匠の親父の望月良秋さんは終戦時は少年兵として遠州海岸の塹壕で本土決戦の準備をさせられていたんだと師匠が言ってた。戦争は本当に身近だったのです。それを我々は簡単に忘れてしまう。簡単に忘れていいような代償ではなかったはずなのにです。
_MG_0279



















私の一番大切な生涯の使命は井川メンパを末長く未来へ引き渡して行くこと。そのために循環できて、自己完結できる漆工芸として井川メンパを創作していってるつもりです。漆の植栽、漆かき、木材の自己調達、収入的安定を目指しています。こういったことを完全に成し遂げたとして、ただ世界が右傾化しせっかく育った若者が連れ出されて消費されてしまうようなことが、かつてのように今後起きてしまえば。当然井川メンパは消えて無くなるのでしょう。


メンパを作りながら世界に目を向けて行きたいというのはまさにそういうことで、全ての可能性を考えて生きて行くことが大事だと思うのです。杞憂であれば最高なのですが、人間というのは忘却が常であり繰り返すことをある種の原動力としているような愚かな部分があります。気を緩めているとまたそんな社会に逆戻りすることは容易に想像できるのです。だから考えましょう。メンパの未来は山村の未来へ。山村の未来はアジアの未来へとつながっていると大井屋は考えています。

さて今日も一日いちめんぱ。暑いけど頑張っていこう!!
お盆も通常通りお店は営業しております。9月は休業します。どうぞ今のうちに遊びに来てくださいね



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やんばいでございます。言いたいことは後先を考えて敢えて言いにくいことを言う。ストロングスタイル井川メンパ大井屋でございます。おはようございます。
今朝も安定の早起き。理由は昨日も一日お茶摘みに参加してきましたので、夜もぐったりぐっすりであっという間に眠りについたわけです。

何度でも言いたい。メンパ屋休業が延長されています。ご注意ください
5月17日まで休業延長です

IMG_4899
















一日外で日に当たりながらの作業はけっこうぐったりしますねえ。でも精神的にはとてもよろしいのがお茶摘みだなあと思うのです。風の音、鳥の声、ばあちゃんたちのおしゃべり。贅沢だなあと思います。
東京や横浜で通勤していた時を思い出しました。乗車率パンパンの電車で外の景色も人で見えない。地下鉄はそもそも外の景色なんか無い。気にしているのはなるべくまわりの人と接触しないようにポジションを確保することや、みんな殺伐とした顔をしている。足元しか見てないし見えない。そんな景色しか思い出せませんでした。通勤で楽しかったことなんかなかったなあ。毎日往復二時間近くそんな時間を積み重ねていたけど本当に無駄な時間だったなと思ってしまった。やはり人生は長いようで実は超短いです。居心地の悪い一時間、二時間は無視できません。ぜひ都会から足を洗って欲しいなとこれを満員電車の中のスマフォでロムってる人がいたらそう思ってください。後先考えて敢えて普通はやらないことや言いにくいことを言う。そういうの大事ですよほらあ〜

さてちょっと話は変わりますが、井川メンパは別名があります。というか昔のキャッチコピーがあります。

お茶摘み弁当箱:井川メンパ

というような呼び方が昔はされていました。粋ですよねえ。お茶摘み弁当箱?お茶摘みに弁当箱いるの?

どういうことかというと、この大井川流域のお茶生産とメンパ利用の文化がマッチしていたことを表すたいへん重要な表現なのです。お茶摘みというのは現在はもう機械で摘んだり、製茶も工場がどんな集落にもあり人出が昔のようにめちゃくちゃかかったわけではないので家族、親族ぐらいで完結できるようになりました。以前はどうだったかといえば、住み込みで来てくれるお茶摘み季間労働者が大勢いたのです。
IMG_4872
















ですからだいたい茶農家の敷地にはお茶を製茶していた茶部屋とそこに隣接した住み込み出来る、助っ人さん専用の長屋が併設されていました。今では茶部屋は宴会場として機能している(笑)


県外からもたくさん住み込みでお茶摘みをしてくれる人が来て、その人達がお昼ごはんをなるべく短時間で完結に美味しく満足して午後またすぐにお茶を摘んでくれるには?茶畑でそのまま食べれるメンパ飯が非常に重宝したのは言うまでもないのです。旨いから午後頑張る→生産が増える→稼ぎが増えてみんな喜ぶ

ただ面白いのはこのメンパをその労働者が買い求めるのではなく、冬の終わりに親元、請負元の茶農家がメンパを買い求めてお茶摘みに住み込みで来た人達に貸し与えてその期間使って貰う。そしてお茶摘みが終わって皆が地元に帰る時に、このメンパを土産として持たせて持ち帰らせる。という文化があったんだそうです。ですから未だにどこか遠い地域にもオールド井川メンパが眠っている可能性はあるのです。修理も現在はネット受付していませんが、将来自分の手が空く余裕が出たらやりますんでそういうメンパを持っている人は絶対捨てずにとっておいてくださいね。


昔はメンパの存在が一番完結にわかりやすく表現されていた お茶摘み弁当箱 という言葉があったわけですが、今のユーザーはお茶なんか摘まない人がほとんどです。じゃあどんなキャッチコピーが必要でしょうかね?

考えてくれた人にはメンパこっそりあげちゃいます。これぞと思うメンパコピー思いついた人はご連絡ください。

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やんばいでございます。今朝はしっとり少し曇った朝。安定の早起き井川メンパ大井屋店主の前田です。おはようございます。大型連休店舗休業一日目となりました。なんとか休業を知って欲しく毎日ブログ更新しております。そしたらちょっと楽しくなってきた!そんな店主前田です。


















さて昨日はカトラリーの漆塗りをやっりつつ、店舗営業は自粛中なので木工所で集中的に夏メンパの木地造りをしていました。夏メンパは最近売り切れしやすい丸型メインに制作します。しばらく制作していなかった赤石セットもまとめていくつか作らないとね。ということです。たぶん一年ぶりかも。


















お昼ごはんに戻るとメンパ飯が作ってくれてあった。娘はメンパ飯を朝作ってもらったらもう食べたくて食べたくて午前10時には食べ始めたそうです(笑)かわいいなあ。ほんと。


















漆の木がすごい勢いで葉っぱを伸ばし始めました。今年も大きく成長して欲しい。去年撮り鉄に折られてしまった木の傷口も漆でしっかりコーティングされて元気です。

実は大井屋の横はSLの撮影スポットになっておりまして撮り鉄がわんさか来るのです。しかしなんだか面倒くさい奴がいるという情報は前から聞いており、ナンバーも教えてもらっていたのでどうも厄介な人が来ているのは覚悟していたのですが、私がいつもお店や工房にいるわけではないので気付かなかったのですがある日木工所から帰ってきたら線路側に伸びていた太い枝がバキっと降り捨ててあり。明らかに折られてあったのです。まあ、実際その時そこにいたらそれこそ厄介な事件になっただろうことは想像できるので幸いだったとは思いますが、今年はもっと木が大きくなります。またやるだろうなと思っているのでその時は皆さん楽しみにしていてください。懲らしめた後全身漆でかぶれさせてやんねん!!ていうか近づくだけで弱い人はカブレますから、そういう輩はカブレてしまったらいいのにと思っています。

そうそう撮り鉄の問題というのはけっこう川根では重大な問題になりつつあります。

昨年もいくつか噂を聞きましたのは沿線で撮影している時に勝手に茶畑に入って三脚を茶の木に差し込んでいたり、撮影のために木を切ったり物を移動させたり、注意した鉄道会社社員ともめたり。そして私の妻と子供もまだ小さい頃に車で異常に煽られたりしたのは、どうやらSLの移動に併せて何箇所かで撮影をするらしく先回りするためにやたらと飛ばすそのナンバーの車なんですね。赤ちゃんのってますのカード出してるのに異様な煽り方されたら即通報してください。周りの人も覚えておいてください。そういう輩がいることを。
鉄道会社の人も一応直接的ではないけど、相手がお客さんという意識があるでしょうし強く言えないんだと思います。任せといてください。私がガツンとぶん投げときますで。今年は川根街道煽り監視システムとかなんとか作れないかなと考えています。川根の出口入り口は限られているので、実は捕まえやすいのですよね。安心に通勤通学買い物に通える街にしたいですよね。


川根本町は鉄道もありますが、ほとんど観光鉄道として機能しており日常生活は自動車社会なのです。嫁さんに言われるまで気付かなかったのですが、私も嫁さん用の軽自動車であかちゃんカード載せて走っていると何度か煽られたことがあります。やけに近づいてくる車が多いねなんていったらそれ煽られてるんだよと。見た目かわいい車なので女性が乗ってると思うんでしょうね。
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よめさん曰く、女性がのっているとわかるとあからさまにあおられることが多いという。日中特に多いので住民よりもやはり町外から観光等で来ている車がほとんどだそうです。

マナー以前の問題ですね。煽り運転は社会問題ともなっています。自己防衛としてドライブレコーダーは必須です。我が家も導入したであります。

でね、面白いのは私が一人で嫁さん用のかわいい軽自動車に乗ってて煽られるでしょ?ゆっくり減速して煽り返すでしょ?窓開けて右手突き出してやるんですよね。そうすると車間距離離れてゆきますねえ。こういう時メンパ屋の腕の太さは役に立ちます。メンパ屋になるとやたらと腕が太くなります。握力もすごくなります。そういう職業です。
だいたい煽り運転する人は相手が弱いだろうことを選んでいる輩なのです。川根筋には四カ所近く道路沿いに交番がありますので、そういうところで停まって警察に助けてもらいましょう。後はメンパ屋の前で止まってくれても介入します。民事介入なのでなんでも出来ます。むしろ役に立つと思います。一緒にそいつも漆カブレさせてやります。

さあ、今日も愛と平和の井川メンパ頑張って作りたいと思います。

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです

何度も言いますが5月6日までの連休中は大井屋店舗完全休業中です。やってませんので来店しないでください。よろしくどうぞ


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やんばいでございます。静岡県指定郷土工芸品の井川メンパを製造から販売までやっている唯一の直営店大井屋店主の前田です。こんばんわ。

さてさて川根本町もいよいよ真冬感が出てきた最近。日中も10度いくかいかないかの毎日はけっこう身体に堪えますね。こういう時には温泉に行きたいところですが、子育て中はなかなかそうもいかずで温泉欲が高まっておる前田でございます。目の前に千頭温泉の源泉があるというのに。。。ちなみに我が家から50メートルくらい先が源泉です。個人で契約できるなら借金してでも引き込みたいス

そんなことは置いといてですね、やはり一気に塗り直し修理が増えていく今月。ちょっと面白い事に気づいたのですが、焼津と井川メンパの歴史というのがどうもあるんだという話です。

_MG_1942
















修理前のメンパ。去年の冬もたくさんやったな~

これだけ毎年たくさんの修理をやっていると今まで静岡で流通して来たメンパというのは潜在的には数万から数十万組は眠っていると思うのですが、こういう修理を受ける時に私はいちいち面倒ではあるのですがお客さんには住所をお伺いしています。修理後は引取前提ですので毎回聞くことは必要無いようにみえるのですが、自分的には半分ボランティアの仕事(自分が生産したものではないので)という認識があり、引き受けるからにはどこの誰のものかわからないようならやりたくないなー。と思ってしまうので皆さんに住所を聞いておりました。

そういうところを見ていくと気づいた事があったんです。恐らく以前ブログでちょっと言ったかもしれないですけど、修理の依頼が何故か焼津市近辺の方が明らかに多い。という摩訶不思議な事実にです。

IMG_0082


















井川メンパはそもそも海野さんと望月さんの家で継承してきたのですが、海野さんは井川でずっと直売をされてきて、望月さんところは静岡の百貨店や駅前の売店へ卸し専門だったという歴史があります。どう考えても焼津との接点が見当たらない。なのに何故か焼津には井川メンパのヘビーユーザーがたくさんいたのは間違いない。それは何故か????ずっと考えていたのですがなんとなく閃きました。

恐らくですが、海野さんや望月さんという時代よりさらにもっと前の井川メンパ協同組合があったころ、もしくはもっともっと前から山奥の井川と漁村の焼津に強い繋がりがあったのかもしれません。どういうことかというとこれは大昔の井川メンパ行商スタイルの話になります。

井川という村は今でこそダムが出来て道路も通って人が行き来き出来るようになっていますが、ダムができる以前の昭和30年代くらいまでは絶賛大秘境だ誰も入ってこれまいというストロングスタイルな田舎だったわけです。冬になると雪も深く、井川メンパ稼業の家は春になると冬の間に作ったメンパを背負子に山のように背負って市街地へ売り歩きの行商に出たそうです。というのを望月の親方から聞いたことがあります。
東は富士川から身延のあたりまで行ったようですし、西は掛川くらいまでは売り歩いたのではないでしょうか?そこらへんは親方も曖昧に言ってましたけど、こと焼津にオールド井川メンパがたくさん眠っているというのは焼津が特にこの行商のお得意先だったのでは?という推測からです。

実は私は静岡の用宗漁港付近産まれで育ちも持舟です。母方が井川ということなんですが、浜生まれの父方の祖父はそれこそ焼津のカツオやマグロ漁船に乗っていた漁船員。在りし日の輝かしい焼津ゴールドまぐろラッシュの話は幼少の頃に何度か聞かされて育ちました。
戦後日本が高度経済成長を遂げるのに並行して焼津という街は遠洋漁業の母港として大いに栄えたんだそうです。やたらと船元が大御殿を建てまくったようで我が故郷にもそんな言い伝えがあったりしますが、それは置いといて。とにかく嘘みたいに儲かった黄金期があったようです。そしてその後も焼津はずっと日本一のマグロの水揚げを誇って来ている。そういう歴史があります。たぶんこのあたりなんじゃないかーという臭いがします。儲かった人が多かった→井川メンパがよく売れたという構図です。

実は井川メンパは昔に比べれば現在は非常にお求めやすい価格帯になっています。という事実を皆さんあまり知りません。どういうことかというと近所に住んでいるむかし井川線に勤めていた90歳近い爺さんの証言を引用してみますが、「井川メンパちゅうのは俺が始めて給料を貰った当時初任給が一万五千円くらいの時代に一組3千円か4千円くらいした。それをどうしても欲しくて初任給で買った。だから未だに大切に使っているんだ。ものすごい高級品だった」というのです。

現在の貨幣価値に置き換えて見ると単純に十倍以上だと思いますのでメンパ一組が四万とか五万円くらいの感覚のような気がします。それは大事にしますし憧れてしまうのも頷けるアイテム価格ですよね。間違いなく井川メンパというのは今よりもっともっと高級品という認識だったのが伺えます。確かに当時のメンパは下地も漆もしっかりしたものが使われている。と正直思います。


IMG_7070
















焼津浜当目の虚空蔵菩薩。歴史が古い街です。


当時のメンパがこれだけ高級品という設定だとするとなかなか一般人は買えないですよね。井川のメンパ屋は誰に売ろうとしたのか?そう。お金持ちに売ろうとするじゃないですか?でマグロ黄金期、お金持ちの多い焼津に売りに売り歩いた。のではないのかな〜と思っておるのです。
遠洋まで出かける漁船では弁当飯が唯一の楽しみでしょ?俺の爺さんが言ってたけど、カツオの群れに飛び込むと何時間も竿を振り続けなきゃいけない。飯もその場で食いながら釣ったもんだ。と言ってました。釣れすぎて重みで船が沈んだことが人生で2回あったとも。ほんまかいな!ですが、昔はわりとあったみたいですね釣り過ぎ沈没。

まあいずれにせよ、焼津にはその当時お金が唸っていたので井川メンパがよく重宝されその系譜をついでその後もそれに触れた人々が継続的にメンパを利用してきてくれた。という推測が立ちます。仔細はわかりませんが、きっと当時の私が生きていてメンパ営業マンなら間違いなく焼津漁港でチャルメラ吹いて売り歩いたと思うので


そんなこんなでどうでもいいような、いや結構こういうこと考えるのも大事と思ったのでブログに書いてみました。焼津のみなさ~ん古いメンパがあったらぜひ塗り直しに持ってきてくださいねー。かつお節も持ってきてくださいねー。お返しにお茶をご用意いたしておりますのでー


ということで今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければこれ幸いです
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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主前田です。
さてさて秋メンパは予定よりも少し遅めですが進めています。来月たぶん後半に出せそうな予感です。今回は組物を中心にしています。セット商品のことです。赤石セットもだせるかな。頑張ってみます。

さて本日もちょっとした出会いが。

先日テレビでみたよーと修理の相談でご来店くださった方がお持ちだったメンパ。かなりのレアものでしたのでご紹介しておきます。

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若い頃に登山の記念で買ったそうで、初任給が一万五千円くらいの時代といってたので昭和三十年代くらいでしょうか。それでいて三千円くらいしたそう。月収の二割くらいかと思うと如何に今のメンパの価値が貶められてしまっているか。良くわかります。
この時代は当然ボンドもシンナーも使っていない本物の時代です。私が言いたいのは本物を目指すと当然そういう値段になるよね。っていう揺るぎない真理を皆さんぜひ感じて欲しいですということ。大井屋はメンパ憲章を自分で作って頑張っていきますので今後もどうぞ応援よろしくお願いします。

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しかもこれ長島房吉メンパ。いやはやでましたねー。メンパ5人衆というのがいたらしいのですが、その一人らしいです。


井川メンパは歴史がありますが、それがはっきり研究されたことはないようですね。誰か興味のある人は掘ってみてはいかがでしょう。協力は惜しみませんよ。自分はメンパと漆で手一杯なので。

改めて修理は次回2月です。今持ってきてくれてもすぐにはやれませんのでぜひ修理の過去ログを参照ください。よろしくお願いします


諸々のお問い合せは井川メンパ大井屋まで

静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜

メンパの塗り直しは2月8月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から


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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主の前田です!どうもどうもこんばんわ。
さて本日は連続投稿となりますがここ数日考えていたというか感じていたいくつかの事を漏らしておきたくなりました。というのもここ数日はずっと檜の原木を製材していたのですが、この手間や労力を感じれば感じるほどにメンパやワッパと呼ばれる曲げものという木の筐体を具現化した天才について何かを言わずにはいられない気がしています。

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人類史上最初に木を曲げて、木の樹皮等で縫い止めて曲げものに仕立てた木の器を考え付いて、さらにはそれを具現化したのは誰か?いや集団なのかもしれませんが、いずれにせよ時代も個人も特定はできないのです。ただ間違いなく言えるのはこれを産み出した人こそ天才であり、その後の数多いたであろう職人や今でもいるどんな職人よりも創造主こそが天才であり、であるがゆえに後世の我々メンパ従事者は絶対に己のものとしてこれらの技術技能を誇ってはいけないと思っています。ですから大井屋は個人名をメンパには刻印していません。屋号を押しているのはそういう意図があるということを将来のメンパ職人はいつかこれを読んで作家寄りに歩むことを自戒していただけることを私は望んでいます。

人間は太古より木を利用し共に歩んできたわけですが、木を薄く切り出してましてや曲げるという発想がどうもぶっとんでいるとしか思えないのです。現代の我々は大きな機械で簡単に原木をどんどんスライスすることができますが、機械に頼れない時代にその労力は想像を絶する境地なわけです。なぜそんな手間を厭わないでいられたのだろうか?

メンパをまげわっぱを作る一人の人間として素直に思うのはこの意匠を具現化してくれた天才に近づきたい。いや、それらを感じて生きられる幸せに浸りたい。そんな風に思うのです。我々職人はどうしても一歩前の先輩を追い越せ追い抜こうなどという尺度で生きていきがちですが、そんなことよりも創造主へダイレクトにアプローチする心意気くらいは持ち合わせていきたいものだと常々思っています。メンパに関わるすべての行程や段取りを突き詰めて触れていくことは創造主に近づく一つの方法論かもしれません。

効率やビジネス主体ではとうていそこには触れられない人生で終わると思います。

私が製材に最初から最後まで関われている今の環境がそう気づかせてくれました。注文してぱっと手元に届く板や角材では語りかけてくれることは少ないようです。

そんなことを考えて製材していた暑すぎる晩春の今日でした。良い週末をお過ごしください
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やんばいでございます。静岡県川根本町千頭1225−8番地にございます井川メンパ大井屋店主の前田です。こんにちわ!
さて本日は朝から秋メンパの柿渋弁柄下地塗りを行っております。自家製の柿渋で弁柄を溶いて塗っていくのですが、柿渋の臭いが凄くて鼻がおかしくなりそうのでちょっと休憩しながらブログを更新しておきます。

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今日大井屋に2月の塗り直し依頼で来てくださったお客様から面白いものを頂きました。以前に井川メンパ海野さんのところで購入した井川メンパの塗り直しを依頼してくださったのですが、当時の袋とその中に入れておられた井川メンパのしおりというものが残っていました。この内容が井川メンパがどういうものか?というのを詳しく説明してくれており、とても興味深いので要約して当ブログでご紹介しておきます。

以下井川メンパのしおりの内容です

井川の曲げ物も、すでに鎌倉時代ごろから作られていたと考えられます。特に室町時代には金山が繁栄しましたから、その金山の水替えにはどうしても現在のバケツに相当するメンツーや水柄杓が必要だったと思われます。

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井川に住んでた私の曾祖父がつくった水柄杓。このことを言ってるんだと思います。

しかし井川の曲げ物が文献上ではっきりするのは、宝暦1731年の小河内村の「差し出し帳」に「惣百姓、耕作の間にわけ物細工仕り、ご年貢諸役、塩つなぎ仕来たり候」と記されているのが最初です。これによって、農家が現金収入を得るために副業として曲げ物細工をしていたことがわかります。それから文化十一年(1814)井川を調査した桑原藤泰は井川郷の民の産業冬に至れば各我家に在りて神の鉢、木柄杓、下駄、折り箱、桶子、障子、戸板の子、桜皮或いは草ませのなばこ入れの類、その他数点製して井川ものと称して国府、或いは甲斐、遠江までも売鬻ぐことなりと記しています。
この頃すでに井川ものと言って曲げ物がかなり広く売られていたことがわかります。静岡の川西屋は明治17年に小河内全部の製造業者達と販売の契約を結び各地へ販売をしていました。

いぜん井川メンパの製造組合があったという話を書きましたが、これを読む限りすでに明治ごろから組合かはわかりませんが組織的な生業となっていたことが伺えます。

明治の末に書かれた井川村史には「産物トシテ見ルベキ程ノモノ少ナキモ曲物及ビ金ナリ。当地ハ曲げ物材料豊富にして従来個人的作業をなして大事業にあらざるも其の質堅牢にしてメンパは近諸村の農家はよくこれを使用し柄杓は広く用いラルに至れり故二十数名にして年中其の業に従事ス」すでにこの頃は副業ではなく専門の手工業となっていたことが知られます。

ということはやはり江戸時代以前は産業というよりも自家消費を前提にしたような生業で販売も個人単位だったものが明治に専業として成立したように伺えます。産業としての井川メンパの興りはこの頃ではないでしょうか?また文末には静岡市史編集委員駿河古文書会顧問 宮本勉 と書いてありました。

井川の小河内で確かに曲げ物をつくっていたのは私の曾祖父の物が出てきているので間違い無い事実だと思われます。また他の書物には井川の上坂本に漆塗りの技術があったという記述もみかけますので、そういったものが集まって明治初頭にブランド化されていったのだと思われます。
小河内という一番奥の村が私のルーツでもあり、私の師匠の望月栄一のルーツでもあります。そして実は私の母の旧姓も望月であり、名前も栄(さかえ)と申します。勘の良い人なら何が言いたいかわかっていただけるとは思うのですが、ここから先の話はまたいつか時期が来たらお話したいと思っております。

私は井川メンパを修業して現在は川根本町にて起業させていただきメンパ造りに取り組んでおりますが、メンパのルーツを知ることは我が身のルーツを知ることにもなりました。人生というのは自分ではどうにもしようもなく紐付けられていることがあり、それに寄り添って生きるのもまた歩みを間違えない為の導きかもしれません。今後も井川メンパ大井屋としてはかつてのメンパの繁栄をどのようにして取り戻してゆくかを真剣に取り組んで参ります。

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どうぞ今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです
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本日水曜日は定休日でございます。のんびりできるかと思いきや、この後は地域の班長としていろいろ連絡を爺さん婆さんにやって、お祭りの集金して届けて、日曜の大井神社大祭で神楽の笛メンバーをやることになったのですが、その自主練をやらなけりゃならないし、島田まで行く用事もあるしでそこそこ忙しい大井屋前田でございます。いろんな意味でYANBAIです!

ところで神楽の笛の練習、ぶっちゃけまだ一度もリハしてません。リハっていうのがちょっとバンドっぽいですけど、DVD渡されて耳コピして本番一発合わせです。お店は急遽母親に店番を頼みましたので、通常通り来ていただいて構いません。その為22日の日曜日は10−14時は私は不在ですが、代理で母が店番しております。どうぞよろしくお願いします

さて先日底板をはめるコクソ付けという作業をやっていて思ったのが

井川メンパはガラパゴス化している

ということを考えていました。まあそもそも曲物といわれる曲げわっぱの産地自体がそんなに残っていない昨今ではありますが、その中でもいろいろと勉強研究をしていくと井川メンパがいかにガラパゴス化しているか気づいたところがたくさんあります。
やはりその製造方法が明らかに古代の様式そのままを継承しているところがよく分かる工程がこのコクソ付けです。それを少し説明しょうかと思います。

まず近代的?というか国産の曲げわっぱとして一番生産数もシェアもある秋田県大館産の曲げわっぱを最近手に入れたので良く見てみると底の板の付け方が我々と全く違います
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そこの板は側板よりも直径が大きく木取られていて、縁の内側にそって溝が掘られておりそこに側板の底部が嵌り込む。通称はめ込み式となっています。
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こうするメリットは形が均一になること、底の加工がこれ以上必要なくなることが考えられます。木工機械が発達した今は、ルーターなんかで溝を均一に早く掘れるので非常に理にかなっているやり方だと思います。

ところが我々井川メンパの底板のはめ方はこれとは違う打ち込み式というものになります。
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底の板がはみ出すわけではなく、内側にすっぽりと収まっています。つまりそこの板の外周はテーパーに内側に斜めに削られていて、大げさに言えば楔のような形状になり側板の内側に打ち込まれている。故に打ち込みと私は言っています。
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ぐいっと突っ込む時にきゅっきゅと音がする感覚。その音がならないと良く師匠に怒られたっけな。
技術が未熟だと隙間ができやすいですし、その隙間を埋める為にコクソ漆をたくさん使わなければならないし、大きくしすぎればキツすぎて側板にヒビが入ることもあります。なかなか職人泣かせなやり方です。かなりの握力が必要になります。ので女性にはたいへんな作業かもしれません

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そのコクソ漆付けがまた難しいのです。小麦粉と漆を練り上げて非常に粘度の高い接着剤を作ります。堅いので木べらなんかではまとまりません。木の棒に練りつけて、側板と底板の設置部分にこのように塗りつけていきます。
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かなり握力がいる作業で、一日やると背中も痛くなるし腕はパンパン。そしてこの後、余分な漆を掻きとっていくのですがそれを舐めとるという作業があります。ですから井川メンパ職人になるには漆にかぶれないという前提が必須条件になってしまいます。私は幸いかぶれに耐性が在りましたが、けっこう珍しいことのようです。こればっかりは努力ではなんとも出来ないところなので他の産地ではやらなくなった理由もよくわかります。誰でもできる仕事に変化していくのが普通なのですが、井川メンパは一子相伝のような歴史を縫って来て、逆に誰にでもできない仕事という形式を踏襲してきた稀有な存在なのかもしれません。ちなみに私の知っている限りこれと同じような底板のはめ方をするメンパは知りません。皆接着剤を使ったり、釘をつかったりというような感じみたいです。
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大井屋としてのこだわりは、このコクソ漆を作る時に小麦粉を使いますがそれは強力粉を使うようにしています。薄力粉の方が柔らかくなり扱いが楽なのですが、肉持ちが悪くでんぷん質が弱いので何年後かの持ちがだいぶ違うと思います。強力粉はでんぷん質が強い分漆を沢山使うし硬いので作業が非常に手間取ります。が、何十年後も見据えるのであればそのこだわりは大事だと思い創業以来そうしています。見えないこだわりを初めて伝えられた。ネットが有って良かったな(笑)



まあ、こういう一部を切り取ってみてもガラパゴス化しているのがよくわかります。これ以外にも錆漆の付け方はさらにガラパゴスなところがありますので後々また時間がある時にお伝えしたいと思います。


今後共井川メンパ大井屋の人知れずなこだわりに応援よろしくお願いいたします








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やんばいでございます。井川メンパ大井屋の前田です。
さてさて早いもので気づけば3月になってしまいましたので、制作はひとまず置いておいて約束の修理に取り掛かり始めました。そして毎度いろんな古いオールドメンパに出会っておりますが、今回とっても古いメンパが出てきたことからメンパ5人衆という人達の話を拾って参りました。

井川メンパは戦後直後くらいまでは組合があってそれなりに産業として維持されていたという話は以前少しさせていただいたと思いますが、現存するメンパのほとんどは海野家のものか、望月家のものになります。組合時代のメンパはいろいろ逆算して考えると60年以上昔になるので、普通はコンディションの状態から塗り直しに出されてくることがほぼありません。

しかし、どんなボロボロのメンパでも修理しますと言っていましたらものすごい古い時代のものが持ち込まれるようになった最近。ついに組合前のものに出会えました。

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そのままだと字が見えにくいのでiPhotで画像を加工しました。丸に片仮名のフ。長島房吉と読めるかと思います。また安倍郡井川村と銘が打たれておりますね。長島さんというのも井川にはかなり多かった苗字だと思うのですが、私はこの人のことを知りませんでしたので師匠の望月さんにお伺いしてみたところ、詳細を教えてもらいました。

望月栄一さんは昭和24年前後の産まれだったと思うのですが、子どものころ親に連れられてこの人に会ったことがあるそうです。親というのは5代目望月良秋さんですが、当時井川の本村に住んでおられて師匠いわく役場の上の壇あたりに住んでいた人だということで、喰籠というお櫃専門に造っていた人だとのことでした。そして望月さんも今までこの人のメンパに出会ったことがないそうです。

お櫃専門の人なので、男物のメンパで出てくることも奇跡みたいなもんだなということでした。そして丸にフなのでフサキチのフだと思うのですが、この人のメンパも一代限りだったとのことでした。

井川メンパは組合時代、海野さんの時代を経て今では望月と大井屋の私だけになってしまった現在ですが、井川という場所に改めてどういう形にしろメンパを産業として復活してゆかなければならないと思いました。その為に今できることは何か?将来への布石はどう打つべきか?20,30年先にどういうビジョンが見えてくるのだろうか?日々考えていると、こういう出会いというか天啓のような機会があることを嬉しく思います。

そしてその時に望月さんから「メンパ五人衆という人達がいた」ということを聞きました。
なんだか戦国武将みたいで面白いですが、当時恐らく色々と制作を助けあったり分業もやっていたのかもしれませんね。お櫃専門だというのもそういうことだろうと思います。確かに井川メンパをやってみて感じたのは、一人でやるには工程が多すぎるとは感じました。個人的にはそういう事ができるようになるのに喜びを感じるタイプなので苦ではなかったのですが、産業として生業を軌道に乗せるにはこの造作を習得するにはかなり時間と熱意を要するのは間違い無いと思います。なので一人で何もかもを一気にやるという今のスタイルがどちらかと言えば、メンパの歴史の中では特異なのかもしれません。

何時の時代か再びメンパ衆を復活させることを目標に今後のメンパ道を歩むのも悪くはない人生かと思ったのです。さて、そういう衆らと出会っていけるように日々井川メンパと共に歩みたいと思います。又5人衆については望月の師匠から聞き取りが出来たら報告していきたいと思います。

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やんばいでございます。井川メンパ大井屋ですこんにちわ。
さて明日からしばらく休養と勉強の為に週末までお休みさせていただきます。
いずれにせよ在庫がまったくございません。注文生産になっております。どうぞご容赦ください。


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さて井川メンパの歴史について少し。先日塗り直し修理をしていて古いメンパに沢山出会えました。
このように古くなってくるとコクソ漆の生が抜けて隙間ができてしまうことがあります。
ここは楔の檜を打ち込んでコクソでもって埋めなおして塗り直しすれば、同じように元通り。

そんな古いメンパを見ているといくつかのロゴが出てきます。
これは山に十一と青木が読み取れます。師匠の望月の系統のものかと思われます。
望月家は3代前は青木と称していたそうです。ですので以前は青木工芸社という名前でやっていたそうです。例えば海野さんのところも以前は大村だったとか。

戦前くらいまでは婿入りして苗字が替わる事もそんなに珍しくなっかたのでしょうね。
さらに古いメンパを見ていくと井川メンパの組合があったころのものが出てきます。
ロゴは井桁の中に三本側の川が書かれていて、それこそIKAWAというものになっていたようです。
その組合の中でもどの家が請け負って制作したことがわかるように、側面に誰々請負と刻印が打たれております。

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片仮名のキが見えますね。屋号でしょう。望月栄一さん曰く、組合には6,7件ほど参加している苗字があったと言っていました。以前その資料を見せていただきましたが、海野や望月の苗字は無く井川の良くある他の苗字があったのを覚えております。

このようにメンパが近代になって売れなくなったと共に、一気に廃業してゆき組合が機能しなくなって個人の名前をメンパに押すようになった歴史的経緯があったようです。そのあたり時間が有る時にもう一度聞き取り調査しておきたいなと思っております。

井川にどんなメンパ屋があったのか?どこの集落にあったのか?なんという屋号を使っていたのか?
戦前の話しになってくると、80代以上の方にお伺いしなければならずそのようなチャンスもなかなか残されていないのかもしれません。もし詳細をご存知の方がいらっしゃればぜひお話をお伺いしたいものです。

何か情報をお持ちの方は
maedapassion@gmail.com
までお知らせください


井川メンパ大井屋 前田





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本日は千頭の駅前でお祭りが開催されました。秋深まる川根路を楽しんでいただけたら幸いです。井川メンパ大井屋前田でございます。こんばんわ。

さて、本日は屋号について

現在の店舗は築50年の古民家で、以前は小学校前ということで文房具屋を営んでいたそうです。そして駄菓子やらも販売していたようです。そしてその当時この店の屋号がそれこそ 大井屋 だったとのこと。

移住して来て、近所の方々に自然と大井屋さんとこのあの人。的な表現で呼ばれるようになり、それがまた皆さん子供のころ学校帰りに遊びに寄った記憶があるらしくとてもポジティブなイメージがするようで。いつしか自然と自分でも大井屋のとこにいる前田から、大井屋の前田に表現が替わっていました。
そこで売主さんに屋号を引き継がせて欲しいとお願いしたところ、快く使用を許可いただけましたので井川メンパ大井屋とさせていただいたのです。

なるべく早く川根に馴染むこともメンパ造りの大切な要素かと思っておりましたが、この屋号のおかげで非常に親近感を持って接してくださる皆様がいることが有り難いです。

また今回大井屋の家紋を新しくデザインしました。望月の系統の九曜紋と井川メンパが代々使ってきた井筒、井桁紋を組み合わせて新しい家紋をつくりました。井筒から湧き出る清涼なエネルギーと、そこには天体そして宇宙を表す九曜紋。無限の宇宙のエネルギーがメンパに吹き込まれることを願って造りました。漆が透けてきたらどうぞ家紋を探してみてくださいね。

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江戸時代初期。徳川家康は井川にお茶壺屋敷というのを作って、春に取れたお茶を高地の
井川で保管しておきシーズンが過ぎても利用できるようにしていたという。
大日峠という場所にあったとか。遺構が残っていますし、将軍だけではなく有力大名の茶壺も預かったとか。それを管理していたのが井川の殿様、海野家だったそうです。

http://www.at-s.com/news/article/local/central/245236.html

川根本町のお茶摘みもだいぶ落ち着いてきた様子。我が家の目の前もお茶工場なので
毎日遅くまで稼働している様子ですが、ここ2,3日落ち着いてきたようです。

井川とお茶の関係は300年近くも遡る事ができるのですね。
いつかメンパの技術で茶筒を作ってもおもしろいかもしれませんね。
でもまずはお弁当箱からコツコツと。

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最近修業も一段落し、忙しく動き始めております。
しかし修業時代とは替わって、時間のコントロールは自分でできるので改めて井川メンパの歴史やルーツを探ろうと思っていろいろと調べております。

まず以前にもブログに書いたことではありますが、井川ではいつごろからメンパを使ったのか?
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この本には曲物全体の歴史が俯瞰されて書かれております。その中でも曲物自体は平安以前からすでにあったようですね。遺跡とかから出てくるようです。
古代の人々が使った器の歴史は、まずは刳物⇒曲物⇒箍物という感じらしいです。
くりものは原始的な感じですが、シンプル故に今でもいろんな産地がありますね。
その後の曲物。これはやっぱり加工が面倒だが木材を無駄なく使えて軽い。というメリットがあるのでそれにマッチングした産地が生き残ったようですね。井川メンパの生き残った理由もあるので後で述べます。
そして戦国以降くらいから近代まで非常に利用されたのがたがもの。桶屋ですね。
加工が簡単で丈夫。江戸の生活なんかは浮世絵などでは桶が民具として盛んに描かれてますね。
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近代の民具器というジャンルでは桶屋が全盛だったのです。構造がシンプルで丈夫だったのでしょう。
分厚い板を使えた点で、曲物よりも確実に耐久度が高かったと思います。大量生産に向いていたでしょう。ですから明治の段階では曲物ってのはすでに衰退していたのです。ではなぜ井川には曲物が残ったのか?それを今から金山の歴史と絡めてお話します。

まず井川は長年に渡り、数々の金山と日本屈指の産出量を誇った知られざる山間都市でした。井川の金山が組織的に機能し始めたのは戦国期のようです。


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天領梅ケ島金山史。この本には非常に興味深い家康と金山の関係性にも触れられており、当時の安倍奥地域の重要性を理解できました。そしてメンパと金山の関係性もヒントが書かれておりました。
当時の金山では掘り出した鉱石を砕いてそこから砂金を取っていたのですが、そこで利用したのが揺り盆というお盆。揺り板とも言ったようです。これは底の浅い曲物のお盆。
想像してみてください。底が浅い器で、軽くて、口径が広いもの。コレには曲物が適正だと思いませんか?そうです。これを刳物や箍物で作ると重くなってしまうので、非常に砂金の選別に苦労したことが容易に想像できます。
ですから井川にまず曲物が残ったことがわかります。しかし漆との関係性がいまいちわかりませんでした。曲物を作っている産地は他にもいくつかあるのですが、それらの地域に井川との歴史的同一性があるのか?学者ではないのでわかりませんが、素人目に見ても大館や尾鷲に鉱山の類があったかは疑問でした。

なぜ井川メンパは曲物に漆を塗ったか?以前は丈夫にするために塗ったと表現しましたが、それも間違い無いのでしょう。しかし必然性に説得力が無く。自分でもなにか納得が行かない気持ちでおりました。金山関係の本にこのように書かれております。
「砂金を取る盆に漆黒の漆を塗った。下地が黒い盆の上では容易に金の輝きを確認できた」
このような理由で漆を塗っていたようです。

最初の曲物の本の井川メンパの項には、小河内等で盛んに曲物が作られ、上坂本の漆塗りの技術と相見て井川メンパになったと表現されていました。小河内の上流にも、上坂本の上流にも確かに金山がありました。ですから井川メンパが残ったのは、歴史的必然性によって有るべくして残ったと言えるのではないでしょうか?井川メンパは間違い無く、金山で需要のあった漆塗りのユリボンがルーツかと思われます。

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井川雑穀文化報告書。これも非常に興味深い内容でした。
特に最奥部の田代、小河内の文化歴史風俗に特化した内容です。歴史的な考察も踏んでおり、井川の事を深く知りたい人には熱い内容だと思います。人々の生活にどのようにメンパが寄り添っていたのか?この辺り実体験として村の古老達の証言が残っていることが非常に参考になりました。


井川メンパがなぜこの形になったのか?
今回は歴史的アプローチで迫ってみましたが、これから多くの修理を受けると思います。そういう現物を前にすれば、いろんな事がわかるかもしれません。これからもただメンパを造るに囚われずにそこに残されたメッセージをしっかり読みといて、後世に伝えて行きたいと思っています。

そしてお知らせ。私は来月より、榛原郡千頭に移住し井川メンパの制作と直売を大井川の袂で行って行きます。山間地への移住という視点と、井川メンパの視点、伝統工芸での起業という視点。このあたりでこのブログにて情報発信させていただこうと考えております。

詳細決まりましたら改めてご報告致します。どうぞよろしくお願いします







 
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新年も早々に井川メンパ望月は新しい制作に取り組んでおります。
納品を待っている皆様をこれ以上待たせないように、今年も師匠張り切っております。

さて師匠と私のルーツは共に井川なのですが、井川メンパの歴史や成り立ちを話したりもします。
私は井川の最奥の村は小河内という集落がルーツなのですが、実は曾祖父が作った水柄杓というのが納屋から出てきたので写真をあげておきます。
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神社にあるような手飲み柄杓ではなく、小さいバケツのような容量の柄杓です。
これは小河内川の上流に笹山金山があり、そこで水の掻き出し等に利用されたのがそもそもの始まりと言われています。叔父が言うには私の曾祖父 望月市作 というお爺が作ったものだとのこと。
井川では、おじいさんのことを何々おんじいというようで、イチサクオンジイと言われてたそう。
今から100年くらい前のものということです。納屋に5個くらい麻縄で結って吊るされてました。
長い間使われず、そのままだったことが奇跡だなと。これを見た瞬間先祖に喚ばれた気がしたのです。

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そして、上坂本という集落で行われていた漆塗りと合体したのが井川メンパだとのこと。


昔は曲物っていうのはもっと身近だったと思いますが、21世紀の我々であろうとこのまろ味を帯びた木のぬくもりを大切にしてもらえるように頑張って行きたいものです。

今年もどうぞよろしくお願い致します。
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先日、静岡市葵区井川の小河内という集落に行って来ました。ここは私の母が産まれた村。
つまり私の先祖が暮らしてきた場所です。井川の最奥、静岡市の最北端の集落になります。

昔このあたりは正に陸の孤島というべき地域で、それこそ冬場になると外界とは隔絶された空間であり、主産業は焼き畑農業だったようです。冬場の農閑期には手仕事として曲物がされ、柄杓や椀を作っては春になると駿府の街まで降りて行商をしたそうです。

そんな小河内に伝わる伝承では、その曲物の技術を教えたのが【イセソーホー】なる人物とのこと。
この人がメンパの技術を伝える代わりに、【ひよんどり】というお祭りを毎年開催して、我名を祀れと言ったとか。ひよんどりというのは火踊りが転嫁したものとも言われているようで、主に天竜川流域にこの種の催事がたくさん残されているようです。内容がだいぶ違う様子なので、ルーツが同じなのかはわからないですが。
https://kotobank.jp/word/%E3%81%B2%E3%82%88%E3%82%93%E3%81%A9%E3%82%8A-1401465

小河内に伝わるひよんどりというのは、毎年大晦日の深夜、つまり新年が開けてから村の若い衆らが集落を練り歩いてネリコミという事をやるそうで、激しく身体をぶつけあって威勢を張るような行為だそうです。


母がいうには、若い人がまだたくさんいた昭和30年代や40年代のころはそれは激しいネリコミだったようです。今では若い人がほとんどいないので、そういうのもまだやられているのか?今年の正月はチャンスがあればぜひ拝見してみたいと思っています。


そんなメンパの神様《イセソーホー》さんのお墓が今でもあると知り行ってきました。

小河内集落の南西。お堂の山の下あたりだと思います。茶畑を抜けて行くと大きな榊の巨木があり、茶摘みをしていたおばあさんに教えてもらいました。

いろんな本を読んで探してみましたが、イセソーホーの漢字が伝承されていないようでわからなかったのです。そこからいろいろ考えてみて、北条早雲という戦国時代黎明期の武将の雅号が伊勢宗瑞というそうで、この人実はかなり謎の人物らしく出自もまだよくわかっていないみたいです。今川家の食客だった浪人からあっという間に関東を支配し北条家を名乗るようになったそうで、私が勝手に推測したのは金山の職能集団がからんでたのかな?と思ったのです。
小河内の奥には笹山金山というそれこそ後年までかなりの金を産出していた金山があり、柄杓や桶なんかもその水出しに使われていたとか。それが長じてメンパの技術になったとかいう話です。


まったくの推論なので根拠もあるわけではないのですが、イセソーホーってひょっとしたらこの伊勢宗瑞と何かの関係をもっていたのかな〜等と思った次第です。朽ちたお墓がいくつか転がってるくらいしかないので、調べようもないですけど、いつか歴史に詳しい人に出くわしたいと願っています。


そんなメンパの神様のお墓にお参りをし、技術の継承ができるようにと願かけて参った次第です。
自分で作れるようになったら、メンパにお神酒を入れてお供えしてこようと思っています。

2015年5月 

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今もって井川メンパを継承している家元は2系統だけです。井川の本村に海野家。静岡市内の神明町で望月家。
昭和の初期くらいまでは、それこそ井川に5軒ほどメンパを製造しているところがあったそうです。その後は井川ダムの建設終了とともに人口が流出し過疎化してゆく中で、あっという間に2軒だけになったようです。望月さんも中学校までは井川に在住していたそうですが、高校入学とともに家族で市内へ移住されたそうです。



詳細記事のリンク

世界でたったの2人?! 井川メンパの職人に迫る

http://shizufan.jp/netamap/chubu/103262/



もともと井川では金山がいくつかあり、戦国時代以前から第二次大戦中まで鉱山事業は残っていたという話も聞きました。それら金山では水出しに使う柄杓や桶などを、曲物の技術で賄っていたそうです。
江戸末期から明治初期ごろその技術を応用し漆を塗って、お弁当箱やお櫃としての需要に合わせて製品をつくり売りだしていったようです。これがいわゆる井川メンパの発祥の時期と言えると思います。

曲物としてはそれ以前からあったようですが、漆を塗ってない古いものは朽ちてしまうのでなかなか歴史を証明する現物は見当たりません。文献等によるとどうやら鎌倉時代くらいにはこの地方で曲物生産があった様子が伺えますが、そのあたりもっと調べてみたいと思っています。漆を塗る以前は柿渋を塗って主に神に捧げる供物の入れ物等としていたとの話も聞きます。
神楽やいろんな宗教行事が残っている地域でもありますから、神に捧げる神器としての需要もあったのかもしれません。そのあたりも後々掘り下げて行きたいと思っています。



井川メンパの詳しい系譜を、望月さんは今後本にしてみたいと仰っています。井川も村がいくつもあり、それぞれにいろんな造形の意匠でメンパを作っていたと思われます。
望月家のメンパも海野家のメンパもよく見てみると、趣がだいぶ異なっています。それぞれに培った系譜の歴史がきっとそうさせているのですが、このあたり後々どう違っているかなどご紹介できたらと思います。いずれにせよ、望月さんがその本を創ってくれるのが楽しみです。



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