やんばいでございます。今日も元気に頑張っております井川メンパ大井屋店主の前田です。こんにちわ!
昨日は浜松の遠鉄百貨店でスタートしました第18回静岡県郷土工芸展に出店とアテンドに行ってまいりました。
思いの外初日からご来店いただきメンパを買っていただいたり、質問をたくさん聞いてくれたりしていただいた方が想像以上にいらっしゃてくれて帰り道なんだか嬉しくなりました。川根まで2時間の道のりでしたが疲労を感じながらもおかげ様で無事今朝もメンパの作業やらせていただいております。
催事についてはこのまま3月11日まで続いて行きます。私は次回は3月2日の土曜に遠鉄百貨店でアテンドさせていただいておりますのでお時間ございましたらどうぞお立ち寄りください。

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初日ではありましたが、あっという間に五分の一程減ってしまいました。来週はどこかで追加しないといけないかもしれません。
昨日帰る段階ではこんな感じになっていました。やはり小判型の小さい方から売れていく感じがします。今回ほぼ在庫が無くなりそうなので、次回制作分は5月を予定しておりますがご希望のサイズが決まっている方は早めに予約してくいただければ嬉しいです。毎回各サイズだいたい5組づつくらいしか作れないので人気のL、Mサイズあたりは特に品薄になります。お電話かメールでご相談いただければ幸いです。


さてさて先日書ききれていなかったちょっと神秘的なお話の続きを今日は書いてしまおうと思います。 そう山犬様と大井川の関係についてです。

まずはこちらを読んでくださいね。前回のお話→http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1074024742.html 
 
 話の流れとしては大井川の氾濫は山の荒廃であり、その現況が鹿の増えすぎではないか?というところでした。
そして大井川流域に残る山犬信仰とこれは大きな関わりがあるのではないか?というところから今回のお話を始めたいと思います。

まずは山犬信仰というところなんですが、実は大井川流域には上流から下流まで40近くの大井神社があるのです。
明治の合祀令以前はさらに倍くらいあったという話も聞きますし、いずれにせよとにかくたくさんの大井神社があるのです。
私の母方のルーツである井川の小河内にも大井神社がございますが、そこのご神体が山犬様なのです。山犬様というのはニホンオオカミのことです。母の実家はこの小河内にある大井神社の真横にあったのですが、私も子供のころから良く聞かされた話で昔々このご神体はもっと上流から洪水で流されてきてここに流れ着いたので新たに大井神社を建ててそれからずっとお祀りしているのだ!的な話を何回も聞いて育ちました。ご神体は他にも3体あって他の大井神社に流れ着いたという話なんですが、1体が川根と井川の間の閑蔵にある大井神社だと聞いた気がしたのですがうろ覚えで定かではないです。ただなんでご神体がオオカミなのかよくわからなかったのを不思議に思ったのを覚えています。

小河内の大井神社 山犬様

で、なんとなく今回の大井川河床上昇と洪水話とそれがリンクしてきたので、大井神社とか山犬信仰についていろいろ調べてみたのです。

大井神社で一番有名なのが島田の大井神社ですね。ここにも同じようなご神体漂着伝説があるらしく、大本が川根本町の大沢という白沢温泉のもうちょっと上流の集落からご神体が洪水で流れて川根本町の田代の大井神社と島田市の神座にある大井神社と島田の大井神社へと流れ着いたという話になっているそうです。
上流にも下流にもご神体漂着伝説があるのです。似たような話なのでこれって何かあるんじゃないかな?と考えてみました。

共通点はどちらも洪水もしくは大水が出てご神体が3体流されて漂着したところに新たに大井神社を建てたという話。
そして以前ブログでちょっと書いたかもしれませんが、井川の誕生伝説では古代に大井川上流部のイヤアという土地から井川が始まったとあります。その伝承にもやはりイヤアが山体崩壊なのか大洪水なのかで村が土砂に埋もれてどんどん下流へと集落が移動して行き今の本村のあたりに落ち着いた的な話だったと思います。

こういう話がふんだんに残っているというのはやはり事実として集落が飲み込まれる程の大水とか山体崩壊が古代にもけっこうあったのではないのか?と推測できます。ただこの話はあくまで勝手に想像しているだけなので誤解されないようにください。
昔の人もオオカミを怖がって退治し過ぎて、結果鹿が増えすぎて山が崩れて谷が土砂で埋もれて洪水になった。こんなことを知っていたのかもしれません。そして昔も今もそうですが、鹿を捕食するオオカミを守ろうとすると、オオカミに害をなされる側の人は反対するわけで、原因が鹿だと証明し断言するのも今も昔も難しかった。だから神様に祀り挙げておけば絶滅するほどオオカミをいじめないようになると考えた人がいたのかもしれませんね。という推測を私はしています。

諸々の話からも山と川は動植物の生態系と密接に関係しているというのはどうやら間違い無いのではないのでしょうか?


今大井川上流部ではどんどんと人口が減っており、それにともなって山に入る人もほとんど居なくなっています。鹿が生態系の頂点に立っており、それを捕食する動物は確かに居ないのです。どうなるか?簡単に想像できると思います。さて我々には何ができるのか?そして何をやっておかないとまずいのか?考えています。


大井神社の事がよく分かる研究

大井川の氾濫原因の主因が鹿なのかどうかは断言できませんが、副次的な原因の一部であろうことは否定できないのです。
メンパ屋というだけで何かができるわけではないと指を咥えているだけだと、どうもまずい気がしてきました。私にとって井川メンパを学ぶことは先祖の来た道を学ぶことでもあります。いやむしろソレを知りたいが為に始めた井川メンパの道だったかと思います。
誰の為でもなしに、これは自分の為だと思いますので今後大井屋はメンパ制作と平行して大井川の洪水問題に真剣に取り組んで行こうと思います。
これはまったくの偶然なのですが、屋号の大井屋が奇跡的に大井神社へと結びつけてくれたように思います。もともとこのお店が昔大井屋という文房具屋さんだったので、それが由来なだけなのですがどうもおかげ様で大井川がきになって仕方なくなってしまったのは運命のいたずらでしょうか?

兎にも角にもまずは鹿との共生を考えていきます。鹿を基軸に生態系のありようの研究や、そのコントロール方法を実践レベルでやっていきたい。猟とかそういうのも必要だろうと思います。まずは地元の人達といろんなことを話していきたいと思っています。

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです
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諸々のお問い合せは井川メンパ大井屋まで

静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜

メンパの塗り直しは2月8月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から
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