井川メンパの番人 大井川めんぱ大井屋 

井川メンパとは檜の曲げ物に漆を塗った野性味溢れる昔ながらのお弁当箱として主に山仕事をされる方々に愛用されてきた赤石山脈周辺文化圏で受け継がれてきた特殊な民藝品です。2016年9月より静岡県榛原郡川根本町千頭に移住し井川メンパの制作から販売まで一貫して行う井川メンパ大井屋を営んでいましたが、2021年11月より大井川めんぱ大井屋として名称変更し再活動を始めた店主の前田佳則と申します。大井川めんぱは漆にシンナーや油などの混ぜものをしない塗りで、ボンドも使わない桜カバだけで縫い止めた昔ながらの井川メンパそのものを追求し制作しています。これらメンパは修理しながら長く使える機能的な漆塗り曲げわっぱです。赤石山脈周辺に脈々と受け継がれた山人の為の究極に考え抜かれた先人の知恵の塊とも言える漆塗り曲げわっぱであります。ぜひ皆さんの人生のお供にこの民藝品をお加えいただけることを願っております。大井川鐵道が千頭まで復旧する為に全てを賭けて頑張っていきますの大井屋でございます。よろしくどうぞ ®️登録商標第6540431号 大井川めんぱ 大井屋 https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1080733506.html 大井川鐵道全線復旧を支援する署名運動が始まりました。ぜひご協力ください 

すでに大井川めんぱをご利用されている方もこれから利用を検討されている方も、その造りの良さやお弁当ライフの心地良さが少しでも伝われば幸いです。2016年9月より大井川鉄道終着駅川根本町千頭にて独立開業した井川メンパ大井屋から2021年11月大井川めんぱ大井屋と名称変更しました。漆塗りの曲げわっぱとして最高峰を目指し日々精進して参ります。井川メンパの塗り直しは毎年1月に行います。国産まげわっぱの漆塗り修理始めました。現在在庫は全て売り切れており半年から一年待ちとなります。ご迷惑をおかけしておりますが何卒よろしくどうぞ https://www.facebook.com/ikawamenpa/ https://ikawamenpa.business.site/

漆掻き

ヤンバイデゴザイマス!川根本町によくあるただのめんぱ屋さんで時々水と森の番犬もやっている大井屋の前田くんです。おはようございまーす!

さて土日の連休。なんと、、、なんと、、、今までこんなことあったでしょうか?お客さんZERO

ウッホ!そういうわけでめんぱ作業をガッツリ進めておりました。塗り直し修理も順調に進んでおりますよー。それにしても誰も客が来ねえ!のは少し寂しいものですね。しょうがないなんかイベントでもぶちかまそうかな〜割と本気でアーティスト呼ぼうと思えば呼べそうな気もします。あいつ何もんや?って思っても過去は探らないでね!



日々ですね、めんぱとは?檜とは?柿渋って?漆はア?みたいに割と頭の中はそっち方面で動いているのですが最近たどり着きそうなのは漆というもののそもそものポテンシャル世界を拡張していくことだったりします。

うるしかきを習った高橋さんがこんな面白い一言を当時私に放ちました。


毎日毎日一夏かけて漆かきをやるんだがね、1日の終わりにその日タカっぽ(漆を入れる腰につけた筒状の容器)に溜めた漆を大きな桶に移し替えるとその日の仕事が終わったという安堵と嬉しさを感じたっけなあーみたいな話のおひれにこんな一言が。。。


そんでな、その大きな桶に溜まった漆がブクブク泡ふいてるからそれを眺めているとなんだかルンルンワクワクしてくるんだよ。
→なんで泡が噴いているんですか?その泡は取り除くのですか?

いや、泡はそのままにしておかないといけないんだ。昔からそう言われていた。泡が下の方から噴き上がってきて底に溜まっていたゴミ(漆の樹皮や一緒に掻き込んだ多少の虫や諸々の不純物のこと)が一緒に上がってくるけどそれはそのままにしておくと良い漆になるんだよ。。。みたいな話。。。




明らかにこれは漆の何かしら発酵現象が起きていると思い、発酵の勉強もしてみたりしていて色々と気づくことが多々あったわけです。発酵の諸原則に則れば確かにそのように漆を処置していくのはとても理に適っていると。


でもって時代はだんだん色々わかってきているわけで、であればこそソロソロ我々漆工業者はこの漆の性質変容を意図的に人類が有益を被る形へと模索を進めていかねばならないのでは?と思うようになりました。前田思うに漆とその酵素反応を応用した商品開発は場合に寄っては人類にとって大変有益なものをもたらしてくれるのかもしれないと思うに至り、であればそういう知識や方向性は隠さずに世の中に提案提供もしていくべきだろうと思うに至って最近本気で考えております。





今後の大井屋がどんな人材を求めているか?ヒントはここら辺にあったりします。
うるしを習えば、当然既成概念での上達や上昇を狙うことになりますが大井屋の目指しているウルシ産業というのは既定路線に在らず。こういうアプローチでこそイノベーションは起きるだろうと思っております。人類や日本人が漆の可能性に気づき植物に力を借りて賢く長生きできる未来を築いてこそ、平和という時間がやってくるようにも思います。和になって平らかなる世界。さて今のG7ですら平かとは言い難い世界。AIが全知全能を手に入れて全ての裁断者になる未来も近いように思います。それは果たして平らかなる世界と言えますでしょうか?なぜならAI を統べる人間はいるわけですからそれは一部の人間が世界を違う形で支配し直すとでも言いますでしょうか。


大事なのは世界とは常に己の中だけに存在し、その世界から見れば世の中のシステムに従うことなんてそれほど重要なことではないということに気づくかどうか?だと思います。ただ、その世の中のシステムを上手に導いていくことはとても大事なのですが、皆さんはどうですか?従順に従うことだけを覚えて、世界はどういう真理で動いているのか?生きているとはどういうことか?悲しみや苦しみはなぜ打ち止まないのか?今後社会は個人は家庭はどう生きるべきなのか?


その辺りめんぱに全て詰め込んで表現しているので、まずはめんぱをお天道様の真下で広げて飯食ってみてください。何かしら気づくことでしょう。喜びとはなんなのか?私は大井川めんぱをそういう道具に仕上げていきたいと思っております。さあ今週もよろしくどうぞ


大井川メンパ大井屋価格表と予約再開のお知らせ
 2022・10月時点
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2021・10月時点の価格表
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2021・11月より井川メンパ大井屋から大井川めんぱ大井屋へ名称変更したの話
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メンパサイズの紹介 丸型
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古い井川メンパの塗り直し判断基準
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大井川めんぱ憲章 大井屋の守り継ぎたいこと
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曲げわっぱやめんぱのボンド仕様について
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大井屋漆ギャラリーくるみんじょオープンのお知らせ
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大井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
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伝承は本当だったメンパ飯の美味しい食べ方
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メンパ修理の持ち込み先(島田市)
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井川メンパのお手入れの仕方
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大井川メンパ大井屋の提携店
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定休日 水曜 木曜

井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください。

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やんばいでございます!大井川の水と森の番犬こと大井川めんぱ大井屋店主の前田です。こんばんわ〜

さて定休日。今日は土本の整備を進めておりましたよ





やることは山盛り。移住まであと半年を切ってきた。さあ次の冬に間に合うか?乞うご期待でございます。

さてそんな中コロナが5類へ移行しいろんな施設で規制が緩和されたようで、介護施設に入所してコロナの間は手紙でしか連絡が取れなかった前田の漆かき師匠高橋康夫さんから嬉しい電話連絡が来ました。実に3年ぶり?くらいに声聞いた。しっかしまあ長いこと自由奪われてしまってね、大変だったねえと。




以前高橋さんと漆かきやってた時に受けた取材。よかったらみてね!前田もまだ若いし髪の毛がほら。ちゃんと。ほらw


自分がめんぱ屋としても漆器屋としても同業他社と絶対的に違う経験値を授けてくれたのがこの漆かき職人の高橋さんです。漆を扱う人でも漆を原料から調達したことがある人ってのは実はほぼ皆無だったりします。ただ最近は全国の若手職人が漆を植栽して自分達の作品に使う動きがあるようです。本当素晴らしいと思う。漆芸やってる人はみんなでやろうぜ!種もまだたくさん残ってるから相談してね!


高橋さん93歳かな?とてもそんな年齢に思えないくらいしっかり話せるし、なんなら今後漆かきにまた挑戦できそうだと言っている。わあ。なんて素晴らしいことだろうね。体力的にもこれはサポートせねばなあ。


ということで今年の夏はひょっとするとまた高橋の親方と一緒にうるしかきに行けるかもしれないね。そんな素敵な時間がまた来るとは正直俺も思ってなかったし、なんだかだんだん静岡の漆をどうすべきか俺の風呂敷も広がり始めてきているぞっていうお話でした。


あしたも定休日。のんびりさせていただきますが、めんぱ小判形だいぶ減ってきております。一応まだ少し残っているのでよかったら週末ご来店ください。今あるのはほぼ小判形の浅いタイプです。よろしくどうぞ


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やんばいでございます。大井川メンパ大井屋店主の前田です。こんにちわ!

さて今週は石関さんとほとんど木工所に詰めて木材をバッサバッサと切り刻んでいた週になりました。



その合間に大井屋のニューグッズTシャツが届いたりしたので木工所で撮影会をやってみたり



気温もグッと上がってきてこれからの時期ちょうどお求めいただけやすいかなと。



リバイブ大井川Tシャツも大井屋家紋Tシャツも税込3300円です。どちらも限定100枚です。どうぞお早めにお求めいただければと思っておりますです。




そして先日漆屋さんからまた今年も漆値上げしますよのお話をいただきまして、これはもうちょっとやってらんねぞと思って神楽の笛を吹いていてみたり。





今年はさらに2割値上がりという。おいおいこれじゃ3年くらい前と比べて1.5倍以上の値上がりでござんしょう。。。やってられねええぞテヤンデーーーーーーいでござんす。



『漆の値上がり』で検索したら自分とこの1年前に書いたブログが出てきた(笑)


漆の値上がりについて2022年4月に書いてた大井屋の予言書


1年前の段階で既に爆上がりじゃん?って感じだったんですが今年もさらに2割という勢いです。これはね〜もはやコロナが原因というだけじゃないんですよね。

現在世界の中で工芸用漆を安定供給できているのは中国だけなんです。その中国の発展は今後もぐんぐんくるでしょう。それと対極を為すように日本経済の凋落が起きている証拠なのです。このまま日本全体が国際競争力をロストしていくと現在のような値段では到底漆は手に入らなくなってくるのがいよいよ現実味を帯びてきています。

漆も色々ありますが、大井屋で基本の塗りに使っているグレードの漆もいよいよ1キロ2万円を軽く超えてきてしまうのです。大井屋はさらにそこから天日クロメという漆の精製を行うので水分が抜けて実質700g前後で2万円以上の漆を使うことになってきます。お気づきでしょうか?漆というのはこれだけ高級なのでそらシンナーだけじゃなくて油混ぜてみたりいろんなことして薄めてみたりしたりするわけです。大井屋はそういう嘘がつけないタイプなので正直にええ漆をごじゃんともちろん溶剤無添加で純度100にて塗りたくってしまうわけですのでこういう原材料の高騰は本当に痛いのですよね。
塗ってる人に聞く時に大事なのは漆だけで何も添加してませんよね?って感じで探りを入れてから買うのは大事なことだと思います。職人てのは都合の良い表現はしますが、嘘はつけないので。それでも信用ならん時は匂いを嗅ぐと良いでしょう。本来漆は食指硬度まで硬化が進めば全くの無臭です。ほんのりとでもケミカル臭がするならそれは下塗りにはしっかり含まれている証拠だとも言えます。信じるのは自分の嗅覚だと思いますよ。なんでこういうことを何度も遠回しに言っているかは勘の鋭い人ならわかるはずです。ぜひ自衛をお願いしたいものです。



さてそんな現実味を帯びてきた漆の損益分岐点限界ですが、割と10年どころか数年先にやってきてもおかしくはないなと思っているのです。そのために、、、1日でも早く、、、、自前で漆を取れる環境を本気で構築していかないといけませんね。そのための土本移住でもあるのです。漆は作物です。どんどん植えて未来に備えていこうと思っております。ぜひ皆様お見守りください。





木を切って、漆を植えて、鶏を飼って、、、、そんな本気の秘境生活が始まろうとしております。どうぞお見守りください。

俺達は一体どこへ向かうのだろうか?よろしくどうぞ



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やんばいでございます。全国へめんぱ道をパ道として広めたいで有名な川根本町千頭の大井川めんぱ大井屋でございます。おはようございます。


さてまだ今日は少し時間があるのでも一つお伝えしておきたい情報を一つ


先日といっても夏の終わりの頃のことですが、大井屋は山を降りて久能海岸の裏まった日本平に行ってきました。


自分が2016年に井川メンパ大井屋として活動を初めてすでに2017年の時点から大井屋周辺には漆の木を植え始めて色々と観察してきました。どんな虫がつくのか?どんな土壌なら育つのか?どんな気候なら育つのか?どれくらい水を欲しがっているのか?そんなのを日々眺めながらいると、漆かき職人の高橋さんと出会い漆かきも教えてもらえて、だんだん未来の大井屋の成すべき使命というのはめんぱとは別軸で動き始めてきていました。


大井屋で現在使用している漆は全て中国産です。なぜかと言えば国産漆は現在非常に高価で希少であり、日用品のめんぱには到底塗ることは難しいからです。中国産といえど近年の大陸の発展著しい現在、50年先に同じような環境でいられることなどあり得ないと思っているからです。



漆が枯渇した時がめんぱ屋を辞める時だ。とならないようにするためには今どんなアクションが必要でしょう?未来の大井屋の職人を護るには今動かなければどうにもならないことがあると思うのです。

農業が衰退著しいと聴くものの、やはり換金作物としてはかなり遅効性な漆という農作物を植えてくれる人なんているのかな?そう思っていましたが、ご縁があり今回から少しづつでも植えさせていただけるということになったのです。今回はたった三本でしたが、それでもやはり抜いて、運んで、植え替えるというだけで相当な労力になりました。

我々大井屋にはいくつかの使命があると思っております。

元々あった道をなんとか元に戻すこと。それとは別に新しい未来を切り開いていくこと。その両軸を回転させてこそより大きなエネルギーになっていくと思っております。


思うに何事においても誰かに縋っていては目指す頂には結局のところ辿り着けないのだと思います。 
漆の植栽が必要であれば、必要であろう場所に、必要なタイミングで未来において必要な分だけ確保していかなければならないのですが、大井屋には静岡の漆はまだまだ不充分に見えているのでこういうアクションを起こしていきました。裏稼業などとふざけて見せたのは、これをやっても自分たちの世代ではほとんど何も利益を産まない行為だからです。漆を植えてその漆を利用できるまでに最速でも10年近くかかるのです。

でも10年なんてあっという間というのもあります。30年は少し先ですが、その時に安心できる礎を築くために今何が必要か?大井川めんぱへと名前を変えたのも実はそういう意味を込めているのです。 

人間の認知なんてたかが知れているのです。1年で忘れ、2年でそういうものだと思い込み、3年ではすっかり飼い慣らされている。そうならない為に僕らが今できることは何か?皆さんにもお手伝いいただけるとより大きな未来が開かれていきます。大井屋2階の漆ギャラリーでは今後石関さんによる、金継ぎ、蒔絵、漆塗り教室が来年のどこかで始まります。そのオプションとして大井屋前田の漆学校がいやでもついてきます。金継ぎしに通ってたらいつの間にか漆の苗作ってたり、植えたりを手伝わされたりするでしょう。


大井屋漆ギャラリーくるみんじょ


この空間は何も商売の為だけじゃないのです。未来の静岡で活躍する漆やりたい人と出会う場所だと考えております。若い人も、仕事引退してても、トランスジェンダーでも、筋トレしすぎた人もぜひ石関の漆教室と前田の漆学校においでませ。一緒になって漆を楽しむライフスタイル築いていきましょう。


面白い未来の為に。今日も全力です。よろしくどうぞ

井川メンパ大井屋から大井川めんぱ大井屋へ名称変更の話
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079105560.html

大井川めんぱ大井屋の覚悟について
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079043953.html

井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076721216.html

お酢で拭け、米櫃に入れておけは間違いだの話
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079004321.html

伝承は本当だったメンパ飯の美味しい食べ方
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メンパ修理の持ち込み先(島田市と静岡市)
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メンパやまげわっぱの修理
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井川メンパ大井屋価格表
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1078892706.html

蒔絵メンパサービスの値段
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メンパネーム入れサービスについて
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井川メンパの通販 
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井川メンパのお手入れの仕方
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やんばいでございます。川根本町千頭の井川メンパ大井屋でございます。こんばんわ!

さて本日も怪我無く無事に作業を終えて温泉をキメて参りました。夏に近づくとこの仕事終わりの温泉タイムは至福の時間でございます。今日は終日木工作業とメンパを茹でる作業でした。汗だくだとなおのこと温泉は欠かせませんねえ。


さてこの6月の中盤くらいの季節になると漆かきがやりたくてうずうずしてくるものです。

漆かきを高橋康夫さんから習っていた一昨年のことを思い出します。

_MG_2286

















この季節はもうすでに漆かきが始まってくる季節です

_MG_2285


















漆の木に目立てをする季節なんですね。

_MG_2309








































こういう小さいヘラで僅かに湧き出る漆を掻きとって行く気の長い作業の上に我々の使う漆というものは生産されてくるわけです。

_MG_2297


















_MG_2301


















漆器がどういう手がかかっているかについては、塗りとか作業のことばかり気にしがちですが何よりもこの漆という素材自体へのアプローチを今後どのように確立していくか?井川メンパの未来にもつながる大事なことなのですねえ




_MG_2441


















去年と今年は漆かきをやっていませんが今後の目標はまずは数年をかけて漆の植林と植栽のノウハウの子構築です。漆を植えてるということについてはまだまだ経験不足ですから漆という農作物をどのように循環させていくか?大井屋は農業の勉強まで始めるに至るわけです。

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現在養護老人ホームに入所してしまった高橋さん。2年前のこの勇姿からしてちょっと信じられないけれどやはり90も過ぎるとのんびりしないといけません。でも時々電話かかってきてまだまだヤレるから前田さんと一緒にやりたいと言ってくれる。ひょっとすると私が育てた漆木が早く育てば100歳前までなら高橋さんなら一緒にまた漆かける時が来るかもしれないですね。特養に入ったのも家族の都合ですからきっとあのスーパーうるしかきレジェンドならまだまだやってくれるかもしれません。ですので淡い期待を込めて平地で低木なのに太い漆木を育てたいと思っている大井屋前田です。

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高橋さんと漆かきしているといつも現れた鍵穴のばあちゃん。めちゃくちゃええキャラしてるんですよね。こういうの大好きなんですけどわかりますかね?この立ち姿の可愛さ。

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2年前と今年ではメンパ屋として置かれている状況がだいぶ変わってきてしまいました。日々生産に追われてこういう未来へ突き抜ける布石ももっと大事だと再考させられたわけです
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こういう景色の中にどうやってメンパを共生させていくか?日々考えているわけです。


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我々に残されている時間は長いようでいて実は短い。そう常日頃思うようになりました。

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悠久の時を経て未来の井川メンパへと結実して行くものが、この数年の間に種を撒いて行くことになるだろうことははっきり見えてきています。

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今ある自然も数年先に同じように我々に優しくしてくれるとは限らない時代です。


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あっという間に温暖化の波に吸い込まれて行くだろうこれからの未来に向けてどんな場所でどんな方法論で漆を育てるべきか?非常に考え抜くべき問題だろうと思うのです。


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井川メンパのすごいところは日本人のアイデンティティそのものを体現したような存在であることです。

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古来から続く人々の営みの中で産み出された完成されているこの躯体には飾らない行いの中に自然との共生してきたという自負をメタファーとして組み込んでいることだろうと思うのです。


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私達はこれからも生きていく。生き抜いて行く。そういう未来が現実になるように井川メンパの灯火を消したり加飾して着飾ってはいけないのだと思うのです。
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このお婆の掌の中にある種籾のように、今ならまだ我々は大事な先祖から受け継いできた生活という最大の財産を保持することが可能なのです。
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漆というマテリアルの探求こそ、我々日本人の最大にして最高のルネッサンスになりうるだろうと大井屋は信じています。

あと数年。あと数十年。どんな人たちと出会い漆を共に育んでいく道を作るのか?そういう未来を私はこれからも身命を賭してやり抜きたいのです。

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だって美味いメンパ飯食べていきたいじゃ無いですか?子や孫にも食わせたいじゃ無いですか?



美味しいは裏切らない。そう思います。



ではまた明日!!

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静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜 木曜

井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください。

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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主の前田です。こんにちわ。

さて本日は雨の奥大井となりました。今夜はこれからもうちょっと土砂降りとなるようです。
自然というものは面白いサイクルですね。雨が降るたびに少しづつ気温が上がっていく。冬に向かう時はその逆で雨が降るたびに気温が下がっていく。大きな自然の流れの中にもいろんなサインと兆候があるのだろうと思います。

我々は近代にそういうものへ向けていた目を目まぐるしく変わっていく世の流れに奪われ、あえて忘却という方法で持ってそれに対応して来たのかもしれません。古より続いた自然との共存共栄を置いておくことで生まれたスペースでデジタルデバイスに対応するというようなことなのかもしれません。


そんな時代の中で私共が漆を扱うことは先祖からの一つの訓示のように感じます。置きわすれたなら拾いなおせよという思いが降ってくるようなそんな気分です。



漆の木から花が咲きました。今年はどうだろう?しっかり受粉して結実してくれるのか。楽しみに毎日眺めているのです。

大井屋は漆かきにも取り組んだ経緯があるのですが、メンパとその軸を共にするにはまだまだ時間が必要です。漆木を育て、植え、管理しその恩寵をメンパに還元するサイクルを作るまでにあといく年かかるのでしょうか?なんとも見えない未来を如何にして現実に持っていくか?大井屋はここから数年かけてなんとか道筋を立てたいと考えております。

漆かきを教わった高橋康夫さんからのこんな言葉を思い出しました。

漆を掻いていると蟻やミツバチがたくさんやってきて、どうやら漆を舐めとっているように見えるのだということを。

先祖からの伝承によればそれは蟻は漆を巣に持ち帰り補強材料としているということ。蜂も蜂の巣の根元に漆を使っているということ。昆虫達の世界ではどうやら漆はとても大事なマテリアルとして彼らの生活に食い込んでいるようなのです。

そして漆はひょっとすると自分の生存戦略の上に漆を自然界に提供しているのではないだろうか?と最近考えるようになりました。どういうことかというと


一般的に漆の液は漆の木が自分の傷を癒すために瘡蓋のように自衛の為に使っているとされて来ました。確かにそういう部分もあるのかもしれません。ただそれらの現象は必ずしもその一義で起きているとは思えないのです。
自然界の中で漆という木がそれほど痛めつけられるというのはそれほど頻繁ではないからだと思うからです。

では本質的にはなぜ漆は漆液を身に宿しているのか?


昆虫らにそれを提供することによって受粉を行っているとも読み取れる気がするのです。
多くの昆虫らが集まる環境にこそ受粉というサイクルが適合してくることは割と他の植物でもあると思うのですが、それが甘い蜜だったり果実だったりするものです。ただ昆虫により魅力的に感じてもらうには家の補修に使える漆を提供しているという見方も出来る様に思うのです。


いずれにせよ昆虫という世界と植物界という世界はとても親和性のあるものだと思います。漆を如何にして育てるか?答えは文献の中ではなく自然の真理の中に隠されているように感じるのも大井屋流かもしれません。


久しぶりに食べた井川メンパ最中。井川で復活しております。ぜひ皆様もどこぞでゲットしてください。


メンパ用しゃもスプーンもできました。メンパにご飯を詰めるに最適な大きさだと思っています。
曲げしゃもじなんかもいいですが、あれはお櫃用なのです。メンパにはメンパに適した大ぶりなスプーン。しゃもスプーンがよろしかろうと思います。ぜひ大井屋本店にてゲットしてください。



大井屋2階のギャラリー改装が勢いついて来ました。意外に早く完成するかもしれません。まだまだここからいろんなことが激変してくる大井屋の活動をぜひ今後も応援いただければ幸いです。

ではまた明日

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やんばいでございます。川根本町のメンパ屋大井屋の前田です。こんにちわ!

だんだんと暖かくなりましたが、やはりまだまだ朝晩は冷え込みます。今朝はちょっと油断して毛布一枚でネンネしましたところ、娘と毛布の奪い合いになり最後は二人でくっついて寝ていましたが熟睡というには程遠い朝でございました。こんにちわメンパ屋前田です。おいっすー


最近毎朝のルーティーンは敷地内に植えている漆の木を観察することから始まります。
実は大井屋の裏には何十本もの漆の苗木が植っています。





春になると漆の蕾から葉が一斉に開いていくその様子は毎日眺めていても飽きないものです。

うるしを観察して4年ほど経ちますが一つ確信できるのは、漆はどうやら思われているほどやわではなくもっとタフネス溢れる生命力の強い植物のように思います。枯れたと思いきや翌年また勢いよく横から生えてくる。今までに諦めた株はひとつもないのです。
根っこを切って適当に地面に埋めておけば翌年すぐに目を出す。種もなんだか硫酸につけて脱漏してとかややこしいやり方が主流とされているようですが、適当にまいとけば数年後忘れた頃に芽吹く。そういうもののようです。

伝承の途切れていた漆植栽は兎角ナイーブになりがちなように感じます。漆の種ってやたらと成木からは取れますので発芽率がどうのこうの言う前に適当に刈り集めてドッカーンと蒔いとけ!ってそれでいいのだと正直思うようになりました。むしろ潤沢な農地と水と光の確保が最優先だと思うのです。

メンパ屋ごときが偉そうに吠えても何にも変わらないので、大井屋はやるやると言ってなかなか取り掛かれなかった漆の植栽を本気でなんとかしたいと思っております。漆屯田兵としてこの奥大井の渓谷で漆の森を造った男としていつの日か絵本になることを願っております。諦めずに言い続けてればいつか実現せざるを得ない。そう言う法則でいくしかないのです。まあ見ててください。必ずや静岡の山奥の里の風景に漆の実がなり秋の素晴らしい紅葉の景色を意図的に造ってやろうじゃないですか!紅葉狩りにきたらメンパ買わされて帰ってきたなんて素敵なパターンやったろうやないですか!


と言うわけで?スタッフが増えた大井屋では先日よりお昼ご飯は近所の仕出し弁当フォークノットさんの井川メンパ仕出し弁当を頼むようにしました。

数年前私が制作させていただいた井川メンパで毎日仕出し弁当箱を食べる。お店まで配達してくれる。そしてなんとも素敵なメンパ飯写真が毎回ネットにアップできてこの上ない宣伝効果までついてくるという。なんだこの3段活用のようなメンパ祭りがはじまりました。

メンパで飯を食う喜びをどうやって皆さんに理解していただき還元できるか常日頃考えてはおりますが、このように毎日メンパ飯食うことになるとさらにそれは加速されるかと思います。別次元へと井川メンパを押し上げる為にこれから石関ともに前田も一生懸命メンパ作りさせていただきたいと思っております。

そして申し訳ないのですが、本当にメンパの在庫がなくなってきています。丸型の大きいものは多少あるよと言うておりましたが、ちょっともう心許なく。現在休業中ですが大きい丸メンパを求めて来店される方は確かにおります。できれば在庫状況など逐一電話もしくはメールにて確認してからご来店いただいた方がよろしそうになってきました。各サイズあと数組づつと行ったところです。

と、言うわけで大井屋が早く在庫を復活させれるように皆様ちょっとづつ気持ちをお分けいただけましたらこれ幸いです。励ましのお手紙お待ち申し上げております。


漆を扱う人は漆塗ってるだけじゃ駄目なんです。きっと。漆という自然からの恩寵を貰うだけもらってかえしていかなければつまりこれいつか無くなるのです。どんだけ工藝の技術や叡智を養おうが漆が育っていかなければ消えるは必定。井川メンパ大井屋は漆器業界の大いなる矛盾と全力戦っていきます。漆塗るのも大事。それ以上に漆を植えて来世へ持ち込む。それが一番大事。大事なことに全力一直線であるべきですよね?

漆の苗や種が欲しい人ご相談ください。何か協力できることがあるかもしれません。どうぞよろしく


ではまた明日


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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主の前田でございます。こんにちわ

本日は発送がいくつか。それと事務処理をいくつか。銀行のATMで送金ができなくて四苦八苦。田舎の銀行なので窓口が無くて困っていたけど、どうやら10万円以上の送金は振り込み詐欺対応のため本店へどうぞということです。田舎なめんな!というわけですが素直に明日銀行へ行こうとする大井屋です改めましてこんにちわ!


いやはや日々行員屋の如し、いや光陰矢の如しでしたがあっという間です。皆様いかがお過ごしでしょうか? 私は元気と疲れたを行ったり来たりです。概ね平和です。

 
さて私からのメッセージは平和なように見えてもろもろ激動な一年ですね。言わずもがな。皆不安の中で生きているので少しでもメンパ屋のふざけてるのか、真剣なのかを行ったり来たりなブログで息抜きしていただけたら幸いです。

 今日はちょっと大きなテーマで少しお話をしておきます。


我々は今後どこを見て生きていくのか?どうすべきか?というマリアナ海溝より深く、レスピオ火山よりも熱く、チョモランマよりも天高く、ラピュタの如くあるかどうかも分からない夢のある大きなお話を少しいたします。


我々のような気の長い仕事をしているとふと未来を感じることが割と逆にあるのです。どういうことかというとやたらとハイスペックでフルスペックな仕事量に晒される現代の仕事というものに慣れてしまうと毎日を生き延びるのに精一杯で恐ろしく先の未来なんて考えないのが普通なのですが、そことは精神的な面においては対極にあると思っているメンパ屋稼業ではあります。労働の量のことではないですよ。そこの時間的拘束はあまり変わりませんからね?楽じゃないんすよ。

ただペースを変えずにあるがままにあるように手仕事というのをやっていくと、割と未来が見える。というのが私の感想なのです。だって思考が普段考えない広域の他者目線で俯瞰している映像が落ちてくる。というような経験をします。どこかで苦しんでいる人もいれば、どこかで酒池肉林に溺れている人もいる。愛もあれば孤独もある。いろんな感情や生き様に想いをリンクさせてしまう時間というのが比較的長いことになる気がしているのです。





































3年育てた漆。苗から数えれば5年でここまできたということですが、10年経ったら漆を取るというセオリーがあります。ただそうじゃ無く数十年にわたって採取するという古代の養生かきという採取方法もある。私は断然後者を選ぶ性格なのですが、この方法はもはや知っている人が現存していないという絶滅種なのです。でも、結果を恐れずやるしかないならやるというのが私のスタイルなので漆は生涯かけて育て次世代へ残していくという大きな目標を立てました。







リニアのことを考えていました。

リニアはいらねえ


リニアを国が主導してどうしてもトンネル掘るというお話。皆さんはどうお考えでしょうか?
他人事とやり過ごし、見過ごし、やる方なし。そんなスタンスでいいかどうか?私は大井川下流域の人間なので直接的利害があるので声を大にして言います。間接的なら声がウィスパーだったかもしれません。直接的当事者なのでさらに大の大でいいます。


リニアはね、作って1000年後の人間が喜ぶ代物ではないよ。ということです


すでに様々な技術革新が光陰矢の如しなのです。リニアを国が傾くほどの金かけてぶっ通しても向こう10年くらい人が喜ぶかさえも怪しいのです。100年経ったら確実に無用の長物です。千年先はどうでしょう?それまでに幾つかの大災害を誘引する原因にすらなるかもしれません。つまり今の己のみを見つめて生きていていいのでしょうか?未来のこの島に住むその人達への想いを感じるべきではありませんか?という問いです。



今年コロナ下で就職を迎えようとしている若い工芸系学部を卒業する皆さんへ。



ほとんど就職口が無いと思いますしそう聞くようになりました。それは予想通りなので、皆さんはまず生きるために道が違えど生きる選択をするべきですよね。でも忘れずにまた余力が産まれたら工芸の道に戻ってきて欲しいのです。国のミスリードで皆さんが夢を諦める必要はありません。戦略的撤退を今一時期やっていくということだけなのです。
多くの有能な若い工芸人が道を断たれようとしている中、100年先は無用の長物に天文学的な予算をつけるならそれを工芸に回せ!国家が消えようと、言語や人種が混交していこうがこの東洋の島に住む人間の普遍的価値、気性というものこそが今後引き継がれていくのです。空間軸の方がむしろ人間を色付けていくそんな風に思います。ですからナショナリズムなんぞ早いうちに脱ぎ捨ててしまえ!と思うのです。

そうなったときにリニアのトンネルがあったほうが有益なのか?漆の林やメンパや竹細工があった方がいいのか?牧歌的風景が残った方がいいのか?残すなら有形より無形の文化であろうことは明らかでは無いだろうか?

僕らは一体どこへ向かうのか?真剣に意思表示するべきです。

国家や行政を頼るのではなく、自分の足腰で生き抜く。そういうことが出来るのもまさに民藝です。実際は補助金まみれなのですが。心意気で突き抜ける生き様をぜひ見せて下さい





































そういうわたしも何食わぬ顔でいますが、生きるのに必死です。それが人間です。諦めても良い。今一度折り返していくそのさきにまた戻ってくる道があります。諦めるのは止めるのとはちょっと違う。瞬間的なことだと思って欲しいのです。

国がミスリードすることは今後もいくつもあるでしょう。ただ個がそれに絶望している暇は無いのです。

仏の教えでは時間軸は気にするなと。今目の前をその足元を見よと教えてくれます。これは未来を見るなというのでは無く、この瞬間は今をまず見なさい。という導入なのです。

つまり

絶対的に未来は在るので持続していくさせていく。これを信じ抜くことが大事です

諦めるでは無く、いったん置いておく。絶望するべからず

未来を疎かに生きるなかれ。今に溺れるなかれ。1年先の、現世での利を追うなかれ。そう思うのです。

みんな苦しいけれど、今スタートを切らされる若者が一番苦しいに決まっている。そこになぜ全フリして世の中が援助に向かわないのか?甚だ疑問で在るし、そこに立たされた自分の無力さにカブレルほど魂が疼いている。そんな今日です。どうぞ皆さん急がば回れ。メンパは3年置いて使え。ということです。


諸々の理由で今年多くの若者が漆芸や木工芸への就職を諦めるでしょう。そこを何年先か分からないけれど回収しに向かうつもりのメンパ屋がここにいるので、どうぞお忘れなきように生きて下さい。


千年咲という桜の新品種があります。メンパも桜の革を使います。ですから桜の品種改良は我々の大事な仕事です。千年咲という品種がもし市場に出回れば大井屋の仕事だと思って下さい。その新品種は未来のお話なのです。わかりますよね?


では今日も1日1めんぱ。若者へのメッセージを込めて


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やんばいでございます。静岡県指定郷土工芸品の井川メンパを生産直売しております井川めんぱ大井屋でございます。おはようございます!

今朝は昨夜来からの土砂降りをひきづり、奥大井はシトシト雨続き。来客も落ち着きそうですのでブログやで!いますぐ書くんやで!ということになりました→イマココ

連休に突入して多くのお客様にご来店いただいております。やはり観光シーズンですのでメンパ目当てではないお客様がけっこう入店してくれます。おかげでメンパは売れなくてもカトラリー類がボチボチ出ます。





















ダルマの漆塗りプレート ダルマナイタ完売しました。思いの外売れますねえ。次回も制作したいと思っています。夏メンパはやることいっぱいですがなんとかまた5人衆つくりたい。























やっとカトラリーが塗り終わりました。合計で12回ウルシ塗ってみました。
大人用スプーン&フォーク各4000円(税別)
子供用スプーン 3500円(税別)→いきなり売り切れました

めちゃくちゃ軽い。そして高尚な肌さわり。記念の一本としてください。






















自分でも一本使ってますが、これは本当におすすめできる。ウルシはやっぱり10回も塗ると別次元ですね。が、そんなことやってると全然採算合わないです。ゆっくり売れてくれればいい商品です。まろっとしたウルシの口触りはなんとも言えない安心感あります。まずは見に来てね。





















大井屋のコンセプトは井川メンパを作ることからだんだんと良質な自家製ウルシを贅沢に使った食器制作へとシフトしつつあります。なぜかといえば、自分が深くウルシと対峙するようになって気づいたのは現在流通し生産されている漆器と呼ばれる物自体がとても安直に虚飾で飾られて売られ、消費者もそれを知るすべが無いという現状に気づいたからです。

漆には当たり前のように有機溶剤のシンナーが含有され、木地の作りにはほとんどが高硬度ボンドでガチガチに固められ、ネットでレコメンドされてくる商品はほとんどが同じ形、同じような風合いなのです。漆ではなくカシューやウレタン塗装でさえ暴力的な言い回しで漆器と謳っている。このような現状を20年続ければ世間の人の漆認識は確実に誤解を超えて行ってしまいます。


漆を自ら育て、採り、メンパを作る。というサイクルが漠然とながら見えてきた中で、食器という市場に目を広げより大勢の職能集団を作っていく。その布石段階に入って来たかと感じているのです。






















メンパ飯はご飯だけぎっちり詰めるといいぜ!とお客さんにレコメンドするも、じゃあおかずはどうしたら?という質問になかなか明確な答えが出せないでいました。そこでメンパから常識が飛び出てきたので、じゃあおかず入れを作るか!と考えておったわけですが、なかなか身体は動かない。そうこうしていると仲の良くさせてもらっている駿河指物の某親方が突然やってきて、これ使え!と二段重ねのおかず入れに調度良い朴の木の重小箱を仕入れさせていただきました。面白いもので導かれる時ってあるんですね。動かないじゃなくて、動けないだけだったという。見えないなんかがもう少し待っとれ今手配しておるからな!ということだったんですね。アマゾン集配センターみたいなもんやで俺の阿羅耶識。






















メンパ屋の外観も夏仕様に変更しました。簾とか出しているのは見た目ではなく、実際家の中が涼しくなるんですよ。みんな面倒臭がってやらないけれどぜひ試して見てください。昔の知恵ってのはそれなりに効果あるんですよね。
























話はちょっとぶっとびますが、漆掻き師匠の高橋康夫さんのところへマンゴーをおすそ分けにお伺いしましたら昨年掻いた最後の漆木がありました。今年で免許も返納されるとのこと。本当に偶然出会い、最後の最後に快く漆掻きのイロハを教えてくれて、私の道を示してくれた恩人です。90歳を迎えられたとのことですが、今後できるだけ早い段階で漆林を作ってその風景を見せてあげたいなと思っています。私にできる恩返しというのはそういうことなんだと思っている。漆掻きの奇跡はまだまだこれから始まったばかりですので、どうぞ長生きして欲しい


長生きと関連しましてこんな商品をちょっと紹介しておきます。





















焼津のかつお節メーカーで小石安之助商店さんというところが生産している愛腸習慣というサプリメントですが、もともとここの社長さんが井川メンパのヘビーユーザーさんで試供品を頂いて飲んでみたんです。さば節の製造行程で出てくる乳酸菌をサプリにしたものですが、めちゃ身体にいいんですよ!
腸内細菌が注目されていますが、僕ら日本人は古来よりサバやイワシやカツオなんかの近海青魚と親和性のある食生活をしてきたんだと思うのですが、そこには海洋由来の乳酸菌接種という意味もあったように思います。やたらと身体がエネルギッシュになります。通販もできるそうなのでお勧めです。

私が感じた効果は生殖機能の増強、胃腸の活性、メンタル向上。毎日一粒で30日1000円です。健康サプリとしてはお手頃ですよね。絶対これいい!と思っているのでご紹介しときました。

もちろん出汁も最高な逸品を作られております。でも私のおすすめはサプリです!何が良かったかというと工場見学した時に働いている人をぱっとみまわすと10人くらいの人みんながみんなニッコニコで仕事している。そういう会社というのはいろんな意味で信用できると思います。もうそれだけで充分買っちゃいます。静岡の新たな特産品ということでいいんじゃないでしょうか。





本日はカトラリー、小箱、サプリメントのお話でございましたが、いったいメンパ屋は何やなのか?
今後共どうぞよろしくお願いします


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営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜

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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主の前田です!こんばんわ。

さてこの時期になるとだんだんと日本各地の漆掻き職人さん達が蠢きだしているのですが、最近はSNSという便利なものがありますので逐一そういう日本の宝な人達がどんな漆掻きをしているのかという情報が入ってくる。便利な世の中よなあ。。。俺が学生の頃はやっと98が出てまだ個人ではPCを持つなんてなかった時代だったのだけど、そんな20年はあっという間で今スマホだタブレットだとかすげえですよあの頃と比べれば。今のデジタル・ネイティブ世代はすごいけど、ネット歴史を全部見てきた40代もそれはそれで今後需要があってほしい。いや、そんな話じゃなかった(笑)

そうなんです。最近はもっぱら漆掻きのことを考えている。そういう季節でもあるねという話がしたかったんです。





中国での漆掻きの様子です。日本と全然違うのです。高橋さんに習ったやり方とは概念も道具もぜんぜん違う。言う成ればロンドンとパリ。ロスとNY。江戸と堺くらい違います。距離的な話では無かった。まあ男と女くらいには違うと思っていいかもしれない。

この中国のやり方というのが持続可能を前提にした採取方法なのでこれをやりたかったのですが、この中国式すらも永年に渡ってというものではどうも無さそうなのです。





こっちの動画も参考になりました。ウルシネクストさんはいつも良い情報をくれる。

SDGs的なことを考えて行くと漆掻きはもっといろんな技術革新がまだまだされるべきですので、なんかこれを突破できる方法はないかなあと薄らボンヤリメンパ屋なりに考えています。
新しい道具、新しい採取の概念、持続可能な栽培を前提に再構築しなければいけないなと思っておるのですが、植栽から採取方法までいろんな事に挑戦していかなければ行けない。うーん人生が一回では到底追いつけねえなコレ


そんな悶々としている日々です。


メンパだけ作っとけばそれはそれで楽しい一生なのかもしれませんが、来世の事を考えているとやっぱりウルシ植えて行くの大事かなと思っているのです。アーナンダも言うてました。しかるにブッタも言うてました。たぶん。アーナンダいうのはブッダの弟子のことですね。


まずは中国へ行って本物を見る。そういうのが大事ですね。はよコロナどっかいけ!
相変わらずウルシの植栽地探しております。誰か山ください!
求む!俺のフロンティアな話


そういうわけでメンパ屋は毎日作業しながらこんなことを考えておりますのお話でした。また明日!

井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
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井川メンパの通販 
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076988181.html

メンパ飯を美味しく食べる方法
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077312861.html

メンパやまげわっぱの修理
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077028710.html

井川メンパのお手入れの仕方
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077332205.html

大井屋までの道順
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077358319.html

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やんばいでございます。今朝食パンをかじっていると歯の詰め物が取れた軟弱な地盤の井川メンパ大井屋店主前田でございます。おはようございます!

さて軟弱な地盤と申せませばここ10日程記録的な大雨が続く奥大井でございます。間違いなく地盤が緩んでおります。道路脇へ山から土砂が流れでていたりするところがすでにいくつか見られます。どうぞ皆様外出は控えてもう少し先にメンパを買いに遊びに来てください。大丈夫です。メンパは足ついてないんで逃げません。逃げるのはメンパを作ってる前田の方だと!いやこれは上手いことを言う。なんつって

 




















しかしまあ家の中があまりにも高湿度なので思わず数カ月ぶりに薪ストーブに着火。以外に暑くは感じないですね。むしろ湿度が下がって過ごしやすい。気温28度前後で高湿度より気温30度で低湿度の方が人間過ごしやすいのですね。ぜひストーブユーザーは試してみてください。


あまりにも連日大雨が続くのですっかり川の事が頭から離れない大井屋でして




















こんな本を引っ張りだして読んでいます。静岡、古くは駿河。つまり早い川と表現された国でございますように、その急流たるや日本の中でも突出している地域とも言えます。川という視点で土地の事や歴史のことや民俗のことを考えてみるのも面白いものですね。井川メンパは川とどんな関係があったのか?以前書いたかと思うのですが大井神社信仰という視点は駿遠の諸々を読み解く上で大事なファクターだと思ったりするのです。
大井戸のお話

まあ難しいお話は置いといて、川と共に生きるというのは大井屋としてはメンパ以上に大事なテーマになりつつあります。大井川という川に出会って感じているのは安倍川とは次元が違うレベルで何かしらの郷愁を感じているところがあります。メンパのルーツを掘ることはひょっとすると大井の深淵を覗くことになるのかもしれないなと思ったりしておるのです。

私は井川メンパという工芸品を作る職人ではありますが、それ以前に一人の静岡産まれ人間として私達が忘れかけている大事な静岡の諸々を次世代へ繰り送る人間でありたいと思っています。自分たちのこれまでの発展と未来の静岡人の繁栄を知るにはまだまだ様々な諸々を学んでいく必要がありそうですね。






















さて川の話とは変わりまして、ちょっと改めて緩やかに募集。つまり緩募というやつですが、土地や農地やらを現在大井屋は探しております。漆の木を末代に渡って育てていくある程度まとまった広大な土地を探しております。漆というのは農作物として今後大事な特産品にもなると思っていますが、なんせそういう不確かな物にはみんな結構懐疑的で土地を貸してくれたりとかはなかなかないんですね。であるならばいっそ。。。賈っちまえばいいぜ。。。ということなんです。

条件があります。千頭から10キロ以内の土地。ということになります。

なぜかといえば漆掻きはメンパ制作のかたわらで行っていく事業ですので、メンパ生産の主軸から付かず離れずということが大事になってきます。このヒット・アンド・アウェイの距離感というのがとても制作に置いては重要なのです。どうかこの奥大井でそういう土地の情報ある人はお寄せください。ほんの千坪ほどで結構です。ほんのです(笑)




















茶箱を仕入れました。実は大井屋のメンパ工房の隣が茶箱の工房だったりします。
そこでコラボしてみようと思いました。茶箱は川根の大事な特産品です。優れた調湿機能をもった箱ですので、井川メンパ大井屋のオーガニック志向ととてもマッチングしていると感じました。今後漆を塗って面白い提案をしていけると思います。夏メンパと共にあらたなコラボ商品を世の中に出して行きたい。コロナだろうがなんだろうがみんなに必要な物は絶対に売れる!というところを突いていってやろうと思っています。ご期待ください。


さて本日は営業しておりますが、店主ちょっと休養期間なので奥の方でのんびりしています。大雨ですのでお客様来ないとは思うのですが、もしかしてご来店のさいには大きな声で叫んでください。そう天の岩戸を天手力男命が押し広げたかの如く、ごごご、ごおごごおっごおおおおと叫んでください。じゃないと黄泉から戻ってこれません。なんのことでしょう?

まあそんな感じでのんびりやっております。通販も相変わらず受けています。現在発送までは3日程度お時間がかかっております。ご容赦ください

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やんばいでございます。静岡の弁当箱と言えば井川メンパ。井川メンパを製造から販売まで直営で行う世界でここだけのお店をやってます井川めんぱ大井屋。店主前田でございます。おはようございます。

今日も安定の早起きです。この新緑の季節朝が最高な時間でございますね。散歩するも良し。茶畑の夜露に濡れしょぼくれてもよし。鳥のさえずりに三千世界の吟詩を感じたりするロマンティックなメンパ屋と言えば私以外いないと思います。改めましておはようございます。大井屋です。

















最近は朝の散歩が日課でございます。せっかく大井川が目の前に流れているのでゆっくり岩石等を眺めてみたりしていると、何やら真っ赤な石が転がっているじゃありませんか。そう、これ赤石と言います。
赤石のラジオラリア板岩の話
赤石セット 丸の組子

まあ白々しく偶然を装うメンパ屋ですが、実はこの赤石を狙って採集してきました。これは大井川のはるか上流の源流部赤石岳周辺から流れてきたその赤石なのです。井川メンパの原初の意匠を再現したくいろんな事に取り組んでおります。見たこと無いというかもうだいぶ大昔に書き換えられた技法の再現というのに取り組んでみるべということです。まあ、そのうちメンパに顔料としてフィードバック出来るように鉱物学を一生懸命掘っておる次第です。俺はいったい何をやってるんだろう?と思う事もしばしばですが(笑)


















民俗学をちょっとかじり始めました。井川メンパは工藝の中でも土着の感性で出来ていると思います。何か都市部で数世代に渡って洗練されてきた工藝とはまったく異質だと思います。民藝という便利な言葉があるのでそれに乗っかってはいますが、その民ともまた違ったニュアンスを内包している。なんと表現したらよいのやら?土藝とでも呼びましょうかね?洗練やかわいさとはまたちょっと違う、土塊から産まれ消えてゆくような藝なのかもしれません。


















奥大井の人間はみんな持ってるマイ籠。これでお茶摘みに行ってます。今日も恐らく行く。メンパ屋始めてからお茶摘みやれませんでした。この5月初旬は連休で来客も多くそれどころじゃないのです。でも、今年は幸か不幸かコロナので自粛しているのでお茶畑でたぎっているメンパおじさんです。


















庭に繁茂しだしたどくだみ。一昨年の秋に木工所の横に生えていたどくだみの根っこを大井屋の庭に移植したのですが、何やら今年はえらい繁殖し始めました。できれば大地の毒も出しとくりょ。実際はハーブとかにはそういう役目もあるんでしょうね。


















漆の木がすごい勢いで成長しています。実は今年は毎日のように水を大量に与えて見ています。昨年はかなり絞った。どういう違いがあるか観察したかったから。漆はどうやら水をあげればあげただけ成長が早くなる植物なのは間違いなさそうです。漆掻きの高橋さんも、昔から川っぷちに植えたもんだよ。なんて言ってたのでたぶん水とか水脈とかが大事ですねと確信した2020春。
漆は農業ですの話

なぜ漆掻きをやるのか?な話

漆は宵鎌な話

漆と養蜂業

漆の種の脱蝋


自然農法の三浦さんの本を読んでいて畑の中の水の動きというのを考えるというところがとても共鳴したところがあります。

三浦伸章さんについてはこちら
自然の回復力かも知れないですねえの話。三浦先生


僕らは自然を表層でしか見てない。というか視界でしか認知出来ていない。土中の細菌や土の粒子の隙間の事とかまで自然農法というのは考えるらしく、畑の中でも水はけ、水の流れというのがあると。これたぶん大きな視点で行くと地下水、伏流水という大地の水の流れも関係してくるというのは風水の真髄なのかもしれないと思ったり。
まあ、そういうのをちょっとでもかじっていくと漆をどういう方法論で育てるか?というのはどういう土地をそもそも選択すべきかというテーマにたどり着きつつ有ります。3年かかったけど観察した甲斐はあったと思います。

なぜか?というとですね。漆掻きをやるようになって漆液の個体差というものを感じたからなんです。あっちの木とこっちの木、あっちの谷の木とこっちの山裾の木。日当たり具合とかなのか?と思うくらいに濃度や色味や強さまで千差万別なのです。
でもって僕らが使っている漆というのは、中国のいろんな産地で取れたそれらをブレンドして丁度な平均点を出した無難な物が流通するわけですね。商品となると品質が大事ですからね。

思ったのです。



つまんねえなそういうの。っていうことに



漆がその土地の属性を引っ張りあげているのは当たり前のことですから、じゃあそこにどういう意図を組み込んで向こう千年の漆工藝に井川メンパを引き上げるかはどうやらこの漆を植えるその選択に大きく関わってくると感じています。大げさに言っておりますが、まあまあ本気です。

小手先の事をやるのが漆芸ですが、根本から考え方を変えてみるのもいいかと思うのです。


良い、悪いではなく。そこでそういう場所を選択したというのは各々意味があり縁があるわけです。その漆を自分の表現の作品に塗ることの底に、ちょっとでもこういう考えを含んでいただけると面白いなと思っておりますと全国各地に散らばるまだ出会えぬ漆友達へお伝えしておきます。私はいつでもウルトモを募っております(笑)

かつて様々な場所で漆は生産されてきました。地名に漆が残っているのはその証拠だと前も書いたけどそれってすごいヒントなんじゃない?と思うのです。

川が根っこのように流れる町だから川根の話


昔の人は知っていた!という大前提を素直に受け入れるストロングスタイルが大井屋なのですが、基本自分はそういうアプローチで土地を選定していこうと思っています。由来を考え、土質や水脈も考えますが、最後の一手は昔の人の言い伝えとか土地に残った記憶。だいたいこれが間違い無かったりするから面白いですよねえ。

ということで何回でも言いたい。井川メンパ大井屋明日5月7日まで完全休業ですのでご来店されないでください。一昨日もいらっしゃってなんだかお断りするのが漆にかぶれるよりもつらい。そんなメンパ屋ですのでよろしくお願いします。

また川根周辺で漆と関係性の在る地名ご存知の方が居ましたらどうぞお知らせください。有力情報にはメンパ進呈するかもしれませんし、またおらんちの土地かわねえだか?別にくれてやってもええだけどな。というお話でも結構です。お寄せください。今年はなんとしても来年以降の漆倍増計画を実行するそんな年にしたいのです。よろしくどうぞ~

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やんばいでございます。井川メンパ大井屋の店主前田でございます。今日はちょっとだけ早起きでした。昨日は本当に久しぶりに終日作業はしませんでした。自営業とか生活圏が仕事と重なっていると休みたいという気持ちよりも、目の前の作業を何故か手を出してしまうところがあるのですね。知らずしらずに休めない日々はやっぱりあまりよろしくない。気持ちと身体がリンクしない。そう感じたら迷わず何もしないでいる。というのが出来そうでなかなか出来ない。私もまだまだ未熟です。

それから何度でも言います。この大型連休はメンパ屋お休みです。7日水曜までお休みです。
5月臨時休業について

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が、今日は12時間近く寝ていたので(起きた瞬間高校生か!と自らを突っ込む)だいぶ身体の調子がよろしそうです。お茶摘みでもやりに今日は出かけましょうかと。そんなやっと連休気分でございます。


メンパ屋は日々いろんな人と出会いお話をする機会がございます。そういう中で世間から見るとイレギュラーな生き方ではあるので魅力的に見える部分もありどんな職業なのかを語ることもあるのです。そういった時にやはり大事にしたいのは全ての人が全て同じであるわけではない。むしろ全ての人は全てだいぶいろんな事が違う。逆説的になりますが、個性が無いというような表現をすることがあるのはむしろ人間はあまりにも違い過ぎていて、個性というのが無いとか言われるのは同調意識が無いのでその人の求むるところへ寄り添う意識が足りない。求めに応えられてないから個性が無いと無慈悲な表現を貼られてしまうということなのだろうと思っています。人間はむしろ個性でしかない。と私は思います。
個性が無いと一刀両断する人は、その相手の個性に気づいていない。見えていない。ひいては己の個性にすら気づいていないのかもしれません。個性から飛び出すことほど難しいことはないのです。ちょっとむずかしいかな。まあ、そういうのは積み重ねです。そのうちわかるようになる。

どんな本を読んできたか?どんな人と接してきたか?どんなことをネットで検索してきたか?どんな恋人とどんな時間を過ごしてきたか?どんな家族とどんな話をしてきたか?
結果歳を経る事に人間というのはより大海原に浮かぶ木っ端になっていくのです。それを孤独と捉えるのではなく、儚い命を三昧し尽くせる境地になるかではだいぶと結果が変わってくると。そう思っています。

例えば自分は井川メンパをずっとやりたいと思っていたわけではなく、まず先に井川というちょっと秘境みたいな場所に住むという条件を限定された中でどうやって生きていくか?を模索した時に井川メンパで食っていくべ!と思いたち、その日のうちに望月栄一さんに会いに行ってその後の修行する話をつけてきたという過去があります。
井川メンパを志した理由

実際修行をやってみてだいぶ望月さんが面倒くさい性格だということも理解したあたりでこれはたいへんなことになってきたな。と思ったのですが、その時はすでに移住というファクターの遂行よりもまずはとにかく井川メンパをやるという気持ちにシフト出来たからやり抜けたと思っています。移住の為だけの要素として捉えていたらたぶんメンパは辞めて林業とか土木とかなんかお店やればいいじゃん。と逃げていたと思います。

そう。最初の一歩とは何かを始める。という動作の事ではなくて、この物事の大事な核になることに気持ちをシフトすることを言っています。私の場合、職業とか食い扶持としての井川メンパという概念から、もう一段落上がったところにあった『先祖が受け継いで来た井川メンパを継ぐ人が居ない。なら俺がまた誰かにバトンタッチしないかん』という気持ちへググっと最初の一歩を踏み出せた。そこから全てが回り始めたと思っています。

だからいろんな人生経験というか、職業体験とかはなるべくたくさんした方が良いです。そういう中でいくつか切り抜けていく瞬間にこの最初の一歩が皆さんの中にも絶対在るはず。そういうものに出あうかどうかは常にアンテナを揚げていろんな事に興味を向けていたほうがチャンスは多くなるとは思います。運良く出会ったとしたら、素直に足を一歩出すだけなのです。でも、この素直な一歩というのがなかなか素直になれないのが人間。つまり日々素直に生きて居ないという証がここに現れて来てしまいます。
自分に都合良く生きて、責任を大人のせいにして、まわりの人に優しくできない。素直になれないとはまさにこういう殻を被った人に多いと思います。その殻を破るにはやはり独力では難しいのです。ちょっとむずかしいですが、禅のアプローチは万人に通用しないのと同じで親鸞が説くような大乘に乗っかって誰かが引張り上げるのが大事なのだと思います。龍谷大学出といて良かったわほんま。だいぶ屑な学生でしたけども。

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人間は誰かに頼って居ないと強がっても、実際は頼りまくっているのです。一人で物事を完結している超人のような生き方は今の時代誰もできないのです。そこにまずは自らが気づけるか否かで素直になれるかどうかは決まる気がします。

私は仏教は宗教ではなく、日本人にマッチしている哲学だと思っています。

いろんな事になやんだり、迷ったりしている人は仏教をかじってみるといいかもね。
自分の一歩を踏み出すには、自分の足を認識しなけりゃ駄目だ。足はどう動くか?筋肉はどう動くか?そういう禅的アプローチの上にたった上で見えてくるものがあります。禅を否定するのではなく、仏教の方法論はたぶん全てを学んで一つになっていくと思います。やるべきです。


ボディコントロールと民藝と
仏教、神道、メンパ道な話
工藝と仏教徒と精神の話
孤独の力の限界な話
井川小中学校へ話に言ってきたような件


と、まあ誰かに何かを話して伝えきるというは非常にたいへんでエネルギーがいることですね。こういうものを読んでくれて会いに来てくれるとより私に言いたいことや共有したいメンパへの想いが繋がるとは思います。お時間在る方はぜひメンパ屋前田の考えに触れてみてください。
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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主前田です。さてさてここ最近の話を少し

今年も漆かきを高橋康夫先生に教えていただきながら、不定期ではありながらも、すこしづつ参加して漆かき2年目の夏が終わろうとしています。

漆かきというのはとても重労働です。現代において産業として成立しないのも頷けます。
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漆も樹勢が落ちて葉っぱがほとんど落ちてしまいました。やっぱり殺しかきは瞬間的な生産量があるかもしれませんが、継続的な収穫サイクルには養生掻きの復活しかないとメンパ屋は考えております。

この養生掻きというのは漆を切り殺さずに永続的に収穫していくやりかた。すでにどこにもその方法論は継承されておらず、伝承として昔は養生掻きだったと聞くばかりなのです。


ということなのでメンパ屋としてはこのやり方を模索する一年となりました。そして先日高野山の麓でお水のお勉強をしていくなかでいくつか教えていただいたことがありますのでお伝えしておきます。

新月伐採をされている山下さんは植物の活動を止めているタイミングを探っておられるのですが、漆かきはその真逆で植物が一番活動しているタイミングなのですということお尋ねしましたら、植物が光合成頑張るのは三日月のあたり。しかも夜中の方が活発です。と仰る。

まさに中国では夜中に採取するという話を聞きますし(日本のやりかたより数倍採取量が多い)これは間違いないと思っています。

他にもいくつか試みてみたいアイデアをいただきました。おかげで現在東洋医学の入門書を読み始めました。いつも誘ってくれる河井先生ありがとうございます。


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冬至の朝に高野山を見上げていました。きっといろいろ変わると感じています。

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昭和初期からやり方があまりかわらない漆かきが産業として成立するにはまだいくつかのイノベーションが必要だと思います。

今後も日本中でいくらかはいる漆かきの皆さんと知見を擦り合わせて行きたく、漆の生産にご興味のあるかたはぜひご連絡ください。


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やんばいでございます。最近漆かきを修行しながら将来は漆を自分で育てて収穫してという無茶な事に突き進みつつある井川メンパ大井屋店主の前田です。こんばんわ。

さて夏の修理今回はいつもより順調なスケジュールと対応数を制限したおかげでスムーズに進行しております。この分だと今月末にはお返しできるかも?しれません。というのも漆の乾きが抜群に良いことになってきたのでという話を今からさせていただきます。

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先日も高橋康夫さんにご教示いただきながら漆かきを勉強してきました。今年は店舗の運営の都合で去年のように毎回とは行けてないにですが、それでも現場に行くと気持ちが高揚するものですね。漆かきが勉強になるのはむしろ帰り道。漆という素材を学んで行くとふと頭の中で漆芸の新しいアイデアや工夫が降りてくる。昔読んだあの本のこういう記述となるほど似ているが現実はもうちょっとこうした方がいいとか、こうあるべきだとか。そういうのが溢れてくるのが帰り道。なのでわざと遠回りして帰ってみたり。
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藁科最奥の大間という集落に行ってみたりしました。ここも漆を植えるには良い条件が揃ってそうだなとか思いながら。漆の植栽地に適しているのはまず第1に水捌けの良さ。高橋さん曰く扇状地のようなところが最適とのこと。水捌け、斜面の角度、日当たりの確保。そういったところなのでしょう。

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今回の現場は真横というか真下が川なのでそこだけちょっと不安ではありますが、本当に高橋さんは足腰が達者なのです。ああ、そういえば嘘か真かうるしかきに携わる人は総じて長命だという話がありますが、体をポジティブに動かすからということもいえるのではないでしょうか?高橋さんがどのくらい長生きしていくか。楽しみです。

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そして話は本題へ。
数日前から塗り直し修理をやっていて、まず最初に痛みのひどいメンパに麦漆という漆と小麦粉なんかを混ぜた接着剤的な使用やパテ的な使用を前提に行う行程があるのですが、その麦漆に贅沢にも昨年高橋さんが採ってくれた漆を使ってみました。静岡の浅間神社の修復につかったものと同じ漆ですね。

使った感想ですが、もうすごい良い。雑ですが本当にそんな単純にすごい。という威力を感じたのです。大井屋では通常中国産の下地用の漆を仕入れて使っています。実際塗り用の漆よりも仕入値が高いものを買ってますが、それらよりもこの国産高橋漆は硬化がめちゃくちゃ速い。事後の硬度が期待出来ますし、次の作業がすぐに取りかかれるというロスが減るわけです。また粘りがあるのに伸びが良い。下地に扱いやすいと思います。中国産は水っぽいのですが、実際濃度が全然違うんじゃないかという直感がありました。

輸入漆の問題点は当然採取方法の違いによる性質や品質の差を言われてますが、まさかこれほど違うとはというのが私の感想です。採取後の温度管理や漆への何かしらの添加とかはっきりわかりませんが、とにかくこれは自前でやって品質管理してやればとんでもなく質がかわってくると思う気がしました。


実は私も今回まで国産の漆というのはコスト的な問題でほとんど使ってこれませんでした。使ったとしても当然塗り用としてを当たり前のように前提に考えておりました。当然塗りに使った方が見た目の向上というわかりやすい価値観の上昇に最適なのですが、いやはやこれ井川メンパの場合はまずは下地にこそ使いたいと思ったのです。井川メンパは他のメンパや曲げわっぱと違って未だに底板の嵌め込みを麦漆で行うし、錆び漆で桜の樺縫いをカバーしたりするのでこの下地の強度向上にはずっと真剣に悩んでいました。それがこれで解決しそうです。なんだここも昔のやり方に戻すことが正解だった。そういうことが今後の起きていきそうです。

いずれにせよ将来は潤沢に漆が確保できれば全てにおいて国産ピュア漆で作りたいですが、まずは下地にこそ使っていきたい。下地がしっかりしてればうわべの塗り直しなんてそんなたいへんになることはないんじゃないかと思うので神社仏閣修復関係者様もぜひ下地にこそ国産を使っていただけますようにお願い申し上げておきます。私は一生懸命に漆を植えていきたいと思ってます。メンパだけじゃなく東照宮、浅間さん、秋葉神宮、富士大社とかいくらでも静岡県下には漆は必須かと思うのです。未来は遠いようで実はすぐにやって来るもの。時間が惜しいですが、メンパ屋と漆屋二足のわらじを履いた時に見える景色が今から楽しみです。

誰か一緒にこういうのやりませんか?協力者みたいな同士みたいな仲間を相変わらず弛く募集しておきます。興味が湧いたら是非会いに来てくださいね。よろしくどうぞ


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やんばいでございます。静岡オクシズ漆塗り曲げわっぱと言えば、井川メンパ大井屋店主の前田です。こんにちわ。

さていよいよ八月となりましたの2019夏の塗り直しに取り組んでいきます。まずは全国のいろんなところから届いた井川メンパを整理して準備に入ります。今週末くらいまでなら持ち込みであればまだ対応できそうですので急ぎ治したいかたは川根本町千頭のメンパ屋まで持って来てください。

そして最近の状況ですが、丸形、小判型、おひつとそれぞれ30組ほど夏めんぱを店頭へ出しました。すでに売り切れているサイズもありますが、概ね揃っています。どうぞよろしく

そして先日SBSのイブアイで漆かきのことでテレビに出ましたが、いろいろと聞かれることも多くなりましたので私がなぜ漆かきや漆の植栽を始めたのかを語っておこうと思います。


理由というのはひとつではないのですが、一番中心にある思いだけを語っておきたいと思うのですが、一言でいうならばオンリーワンで居るため。とでも表現しましょうか。

そもそも井川メンパ自体が現在のところは望月さんと大井屋しか存在しないのでオンリーワンじゃないか。と思われそうなのですが、それは象徴的工芸の中での話なのです。どういうことかというと、工芸品に良くある地名と融合することで郷土愛的結び付きを得る。ということなんですが、静岡で言えば駿河竹千筋細工だとか、遠州鬼瓦だとか、掛川葛布というようにどこどこのなになにという構成で名称を置いておくとそれだけでいろいろとメリットがあったりするのです。
ただこれは当然デメリットもるのですが、伝統というのは技術よりもむしろこういう郷土精神を体現し具現化しているものを我々は認識しているように思います。

井川にメンパ。だから逆にメンパは井川。ということにもなります。ところが大井屋は川根ですし、望月に至ってはお街ということになるので、地名を商品に冠しているという意味で行くと矛盾しているのは自覚しているところです。ただそれを利用していると思えばそう見えるだろうけれど私から言わせればただそれは長い時間の中で一瞬の変遷の途上での現象であると捉えるべきかと思います。象徴的工芸を続けている以上、その場所にいつかは戻ってくるのは必定。何度も言っていますが、もっと先の未来へと大井屋は歩みを見定めているつもりなので、そこは誤解されたくないのです。という表現を少し難しく書いてみているのは、理解されなくてもいいかな?という想いとむしろ今生では達し得ないかもしれないという憂いもあったりで、俺はこうするんだ。と明言したくないといのが私の本心かもしれないのです。さて、井川メンパはこの象徴的工芸からどういう道筋を辿るのでしょう。私もわかりません。

ただひとつ見えているのは、まずは機能的工芸には徹するべきというところ。つまりメンパの機能は弁当箱そのものをどこまで昇華しきるか。これは意外に簡単だと思っているのは、弁当箱という概念のものを全て調べて理解して尽きることなく工夫を加えて行けば良いと思っています。アスリート的に鍛練を積み上げるが如く、個別のスキルを上げていく。とうのは情報社会ではそれほど難しいものではないと思っています。技術という情報も今は価値としてそれほど意味を為していない。今日言いたいことはここなんです。



娘の写真で一呼吸。

伝統工芸とか継承とか言っても精神的イニシアティブを与えれる修行というのは先達が高齢化し俗化している今はほとんど聞くことがありません。愚痴ばかりです。私もそうでした。つまり技術という情報の伝達のみになってくるので、昔のような修行期間は必要なくむしろいかにして短期間にその口伝に似た手法のなかから大事なエッセンスを拾い上げて再構築するか?そういう能力を磨くべきかと思っているのです。その為のITでしょうと。表現を換えれば情報化された中では誰しもがある程度の物を見よう見まねで表現できるようになってしまうし、であれば他が真似できないものを作るというのは並みの概念のなかで生きている限り無理だと思っていました。どうやったらオンリーワンの漆塗り曲げわっぱになり未来永劫求められるものになるのか?考えていました。

漆かきはその延長上に見つけた私なりのブレイクスルーだったと思います。井川メンパという名前さえあればやっていける。とは思っていないのは同じことを繰り返すつもりはないからです。漆を自分で掻いて自分のメンパに塗って、自分を支えてくれるお客様に提供することができるのはこの私以外存在しえないと気づいたからです。
弁当箱としての機能を突き詰めれば、有機溶剤や接着剤などはあり得ないわけです。メンパのなかに自然そのものが含有されているイメージというのでしょうか。弁当箱のなかにそういう真如が存在してもいいではないかと思うのです。私は井川メンパであり、且つ最高峰の弁当箱という機能へアプローチしていく過程にあり、その方法のひとつとして漆かきに出会い、漆の植栽を始めたと言えます。


漆は機能的にも最高の塗料であり接着剤であり薬でもあります。人を癒すなにかをもっているのは本能的に感じています。漆は象徴的にも日本だとかアジアだとか自然そのものを我々の眼底に投影してくれています。見えなくても見える。そういうことがあるのです。

そんな暑い夏です。メンパ塗り直しと秋メンパを毎日作っています。どうぞ井川メンパ大井屋を今後もご贔屓いただければ幸いです
諸々のお問い合せは井川メンパ大井屋まで

静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜

メンパの塗り直しは2月8月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から
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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主の前田です!こんばんは台風で家族が避難したので一人時間もあり、久々のblog更新でございます。このあと消防団出動があるかもしれないんで待機中なわけでして。

さて昨日は今期はじめての漆掻きに行ってきました。もちろん今年も静岡の漆掻き職人高橋康夫さんにご指導いただいております。ありがたいことでございます。
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今年は漆掻きに興味を持ってくれたいろんな人達が参加してくれております。高橋さんも生き生きと漆掻きについて語ります。去年聞いたことも再度勉強になっていますし思わぬ新しい話が飛び出すこともあります。どんどんいろんな人が来てくれることで高橋さんの記憶の扉もあくはずです。どうぞ皆さん見にきてくださいね。

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今回は五辺目。まだ初辺の部類ですがすでに赤みが強い漆が採れていました。量も去年よりも多い気がしました。そこから話題は漆掻きと気温について。とても興味深い話となりました。

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去年のことを思い出して見ると木は大きいものの、成長が早すぎたのかあまり想定したほどの量や勢いのある漆ではなかったように感じたのですが、高橋さん曰く今年掻いている漆な15年ほどゆっくり育ったし川沿いで涼しい環境だからだろうか去年よりも良いものが採れているねとのこと。
去年は採取している時間帯が遅く日中かなり気温が高かったこともありますね、等と会話していると高橋さん曰く中国では夜中から漆を掻き始めるらしいと教えてくれました。

よく漆の植栽で漆の植生として暖かい地域では育たないので寒冷地で育てるようにと本などでは謳っているものですが、実際漆は暖かい地域でも育つというのはいろんな人が言っておりまして、むしろそれは漆を掻く作業時の気温帯の問題ではないかなと思いました。
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私の去年経験した限りでは気温が25度以上で湿度が高い日はまったく漆が出ていなかったように思います。
漆掻きはとても朝早い仕事だと言われてきましたが温度と湿度がとての重要な要素だと感じます。今年はそこをもっと明確にしておきたいですね。ただ夜中でも漆が仮に出たとすると一般的に言われてきた漆は光合成しているときに出るものという既成概念は覆ります。そうなると漆の存在自体を改めて追求せざるを得ないですよね。どういう仕組みでどういう意図で漆が存在しているのか。まだまだ学びは長い先を見せてくるものですね。

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漆の木にモリアオガエルが卵を産み付けていました。そういう自然の多様性も漆になんらかなの影響を与えていないともいえないと思います。とかくうるしについては未開な部分が多いのでどうも既成概念先行に語られてしまいがちですが、高橋さんとの会話の中で真理に近い部分を拾い上げていくことができるならば、もうちょっと面白い漆を産み出せていけるような気がしました。


さて相変わらずメンパは売り切れ中です。修理は続々とはいってきています。一応七月末まで受け付けとしていますが100組を限界とさせていただきます。まだ充分余裕がありますが、期日が近づいて限界値まで依頼が来た場合は恐れながらこちらの都合で締め切りさせていただくこともございます。ご容赦願います。
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やんばいでございます。静岡県のど真ん中を流れる大井川を遡上してだいぶいったあたりの榛原郡千頭にございます井川メンパ大井屋店主の前田でございます。こんばんわ!

本日は秋メンパ丸型の下地漆塗りでした。午前中は塗り部屋の片付けと作業の準備等していたらあっという間に午後突入。壊れていた加湿器を直したりしてたら全体的な模様替えに発展したというパターンでした。しかし綺麗になった部屋で作業するというのは集中力が増す気がします。どういう事なのかはわかりませんが実際そういうものでしょうね。たぶんやる気スイッチの問題なのでしょうね。
綺麗な部屋で作業するというのは埃を嫌う漆塗りとしては当然なことなのですが、全般的な仕事の丁寧さにも繋がると思います。そんなの関係ないという方もいると思いますが、職人というのは未熟ならばなおのこと雰囲気に左右されるもの。ある意味まだまだ未熟であると自己認識を改めるきっかけにもなりますし、そこから整えて行くというのは方法論としては大切な部分かと思います。ですから駆け出しの人こそ形を整えて雰囲気整えて心を整えて制作環境を作っていきましょう。自分自身なかなか常日頃小奇麗に出来ていないので今後は尚の事意識していきたいところです。

さて突然ですが明日11月13日(火曜日)は臨時休業とさせていただきます。告知が直前になってしまいまして申し訳ございません。終日不在となりますのでご注意ください。翌日の水曜日は定休日ですが振替で営業しております。よろしくどうぞ


さて漆の植栽に向けての諸々をやり始めました。苗木の手配や植える場所の確保等を水面下で調整しておりましたが、いよいよ漆の種から苗木を育てる勉強と実践を始めております。
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今年集めた漆の種を数週間自然乾燥させました。そしてこれを脱穀して春までまた乾燥させておく必要があります。
よく見るといろんな模様してます。縞々だったり茶色だったり黒味がかったり白味がつよかったり。けっこう硬い殻に覆われているのでこれを木槌とかで軽く打ちほぐして脱穀してゆきます
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ゴム槌とかいろいろパターンを変えてやってみましたが、木槌と切り株の間で新聞にくるんで叩くやり方が一番しっくりきました。昔っぽいやり方です。ものすごい手間がかかるので毎晩少しづつやってます。
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叩いて殻にヒビが入ると殻が取れやすくなるので手で揉み込んで殻を外してやります。一粒一粒手作業で拾い集めてメンパに集めます。
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小一時間でこんな感じに集め終わったら次は水にさらします。実がしっかり詰まっているのは沈み、実の入っていないものは軽いので浮きます。ですから沈んだものを取り出して春まで乾燥させておいてやります。
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なんか半々くらいの確率で浮いてしまうので、これだけやっても残るのはほんの一握り。なんだかもったいないなと思うくらい種ってハズレがあるってことなのですね。

春撒きと秋撒きと2パターンあるようなのですが、今年の秋はもう忙しくて間に合わなかったので来春と来秋に半々づつ撒いてみることにしました。数年間は何もせずに保存はできるそうです。

春撒く時には、種のまわりにある蝋の部分をお湯に漬け込んで溶かして数日間水にさらして充分に発芽の準備運動をさせてから桜が散るころに撒くのが良いみたいです。かなり硬い殻に覆われ、分厚い蝋を持っている為になかなか自然界で発芽する条件が整うのが難しい部類のようです。このことからも人間と漆の相互依存の関係性が数千年前から続いてきたのがはっきりと伺えますよね。漆を使った古代人は絶対に漆を管理栽培していたはずなのは実を発芽させるのにこれだけ苦労と手間がある事実から伺えます。

今後も漆の栽培と植栽を引き続き学び実践していきます。どうぞよろしく
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先日蔵出しした秋メンパ小判型ですが、もっとぎっしりあったと思ったら予約分を引いて週末にちらほらと購入していただいたお客様がいたらあっという間になんだか減り始めていてちょっと寂しいものです。今のところ小判型LLセットのみ売り切れですがそれ以外はレギュラーサイズ全種類ございます。

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ショウケースを見て思ったのですが下の段の丸型は8月下旬に塗ったもの。だいぶ飴色に変化してきています。大井屋の井川メンパは約3ヶ月程するとかなり発色が赤味を増して行きます。その後3年程かけてゆるやかに色味が鮮やかに変化していきます。まだまだ抜けるようなメンパレッドへ変化するはずです。
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わかりやすいかもと並べて写真を取ってみたのですが、左が塗りたての小判型。まだ真っ黒ですね。右が二ヶ月半前に塗った丸型。メンパの面白いのは色味の経年変化が楽しめるところだと思います。塗った直後は安い漆を塗ろうが高い物を塗ろうが見た目まったくわかりません。生産者からすると本当の色味になるのが数年先というのが漆器の厄介なところです。寝て待てないのが世知辛い現代の漆工なのです。

大井屋としては数年先にどんな色味になるのか?一生懸命想像し、工夫し、試行錯誤を試みております。民藝として考えることはただ美しくあろうとするのではなく、耐久度を極限まで突き詰めた上で沸き起こるように染み出してくる用の美というものを心の切先に感じていかなければいけないと思っております。使い込み、擦れ、焼けてにじみ出てくる熟れた感とソレを俯瞰した上で仕込まれた意図的な美意識とどう混ざり合うことが我々の心象風景にぐっとくるのか?と考えています。
膨大な意識と歴史と知識と感性が時間という作用からどんなメンパを産み出すのかが楽しみであります。古いメンパにはなぜ心を打つ風景が見えるのか?きっと良い時間をそのメンパが過ごしたからに違いないのです。

井川メンパはあくまで弁当箱です。だがしかし、それを使う人が刻んだ全てを受け止めてくれるそんな不思議な記憶の玉手箱でもあります。だからこそ塗りなおして使おうとするその手助けをしたいのです。

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです

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やんばいでございます。川根本町千頭にございます井川メンパ大井屋店主の前田です。こんばんわ!

先日この夏に漆を搔かせていただいた鍵穴の漆の木を切り倒しに行って来ました。
漆の木は殺し掻きという手法で採取した場合、傷がたくさんあってそのまま育てても新たに漆を掻くこともできないので切り倒して萌芽更新させていきます。今回も残してしまうと茶畑に影響があるということで、地主さんから切って欲しいとの要望がありました。
高橋さんだけでは木が大きすぎるので倒すのも難しいと思い、私も手伝うつもりでしたがなんせ大きい木ですのでチェーンソーに慣れた人材ということで川根本町の地域おこし協力隊員鈴木健二さんにサポートしていただきました。
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高所伐採。茶畑に落ちないように。前田はロープ引張り係でした。
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一夏お世話になった木があっという間に景色から消えて行く。ちょっとせつないすね

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木の高いところにあった太い枝は手が届かなく無傷だったので持ち帰って枝漆として掻いてみました。
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色も薄くて力の弱っているのがよくわかります。量もほとんど取れません。でも無駄にはできないので大切に使います。量が少ないのでうるし木のお箸に摺漆で使っています。
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これにていったん今回の漆掻きのお勉強はすべて終わり。来年また高橋さんにいろいろと教えていただく約束をしました。

漆掻きを体験してみて漆に対する考え方とか仕事への姿勢がかなり変わりました。漆を大切に扱う事へ敬意を覚えたことによって漆を最大限有効活用する為の己の技術向上への姿勢などがかなり変わりました。同じ量の漆でもできれば最高な状態で良い使い方がしたいと思うようになりました。
漆が漆として我々に命を別けてくださったことを感謝して無駄なく意味あるメンパに仕上げていきたい。そう考えるようになったわけです。

現在秋メンパの仕込みで漆塗りの段階ですが早速かなり良い変化が見られます。深く漆に感謝する姿勢が制作への心持ちをポジティブに変えてくれるなんて想像できませんでした。思わぬ副産物と言えます。漆工に関わる方々はぜひ漆掻きを一夏通して体験されることをおすすめします。自分たちが普段使っている漆が如何に貴重かを体験で知る事は漆への深い探求心を呼び起こしてくれるきっかけになると思います。


漆掻きはしばらくありませんが、来年の春に向けて漆の苗木を植える事。また漆の実から苗を育てる事を今後やって行きます。その準備ももろもろと進めながら秋メンパ頑張っております。
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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主の前田でございます。だんだんと寒くなってきましたが秋メンパちょっと進行が遅れ気味ではありますが、川根で言うところのこじっかりとやっております。

さて先日は漆掻き最後の日となりました。いわゆる止め漆という作業となります。呼んで字の如く、夏にエネルギーを出しつくした漆の木からさらに止めの漆を掻き、漆の木を切る。これがいわゆる殺し掻きという専業漆掻きのやり方になりますが今季最後の作業となりました。

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裏目漆のちょうど真ん中にズババアと一気に傷をつけていきます。
この夏つけた傷は20回に及び漆の木はほとんどエネルギーを使い果たして葉っぱがすでにみな散っています。この傷のつけかたも殺し掻きと養生掻きではいろいろと違ってくることも教わりました。
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漆もあまり出てこないですし、色味も薄くなっています。食材に旬があるように漆にだって旬があります。そしてそれをいかにして良い状態を保つかというのも今後の課題かと思います。
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高橋さんのこの勇姿も見納め。何回見てもとても90歳直前とは思えない。来年も教えていただけることは間違いないでしょう。
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殺し掻きした木はそのまま置いても傷だらけで利用価値がないので切ってしまうのですが、それは後日にやることに。その前に大きめの枝から取るいわゆる枝漆のやり方も習います。
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さらに小枝からも漆を取ることをセシメ漆と言います。枝漆やセシメ漆は漆掻きの中でも日傭の者ではなく親方に弟子として入った内弟子というのかな?親方付けの職人さん達がやる作業だったとのことです。
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一夏足繁く鍵穴に通った我々はいつの間にか集落で噂になっていたようで、近所の方がなんと50年ものの柿渋をくださいました。どうせ捨てるつもりだったのでと有り難くいただきましたが私にとってはなんとも嬉しい宝物。すでに臭いは臭くなくヴィンテージワインのような香りでした。今後大事なものにだけこの柿渋を塗ってみたいと思っています。

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おまけですが、帰り道をいつもとは違う裏道を通ってみました。鍵穴の少し上流から川根方面に抜ける道があるということでなかなかのオフロードを突き進むと大畑牧場に出ました。ヤギや羊やポニーもいるのね。それにしてもほとんど車が通らない旧道のようなところにも未だに集落が点在しているものです。田舎とひとくくりにしてもこれだけ離れ小島のようなところに住んでいる人達は本当に凄いなと感心したものです。

これをもって2018漆掻きの特別講義が終わりました。高橋さんにはお礼に先日これまた高橋さんから頂いた漆の枯木から木地を切り出して今年取った5辺目の漆で摺り漆したお箸をプレゼントしました。
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漆の木というのは黄色いんですね。そして軽くて硬い。お箸にはもってこいの材料だと思います。お店でもぼちぼち販売していこうかと思ってます。
メンパ用うるしonURUSHI箸 
親 1600円
子 1400円
セットで買ったら2800円
こんな感じにしようかと思ってます。すべてフリーハンドで切り出しているので大きさ形に違いがある場合もあるかもしれませんが、まあ逆にそれがええんじゃないかと思っています。

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やんばいでございます。静岡県指定郷土工芸品井川メンパの大井屋は店主の前田でございます。こんにちわ!
さて本日は午前中に恒例の漆掻き修業に行ってきました。午後は半休ということでのんびりさせてもらっているのでブログ更新でございます。
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漆掻きも10月に入り本日の裏目漆と後日の止漆で最後となります。山々の木々も若干黄色く色づき初めていますが、温暖化でしょうか?外気温はまだまだ夏といえそうな位い暖かだった今日です。
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9月までの辺漆が終わると裏目漆という作業になります。傷をつける場所がだいぶ変わってきます。
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漆の質はだいぶ水分が多いようで、我々が拭漆に使うような色味の漆でした。
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たかっぽにたまった漆を見せてもらって覗いてみると透明度はかなり高いように感じました。
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そして今日の結果はなんと今期最高の取れ高となりました。定石でいけば盛りのあたりが一番たくさんでるはずなんですが、10月に入ってまだとても暖かいということとしばらく期間を開けていたということと、今まであまり責めてこなかった木の上の方をしっかり攻めたからでしょうか。
高橋さん曰くこんなことは今までなかったと言っていました。普通は裏目漆というのはこんなに出るものではないそうです。漆掻きというのはそれこそこういうものだ!といった厳密なルールというのはあるわけではない分、先達の言い伝えなどをあまり疑うこと無くそのままでしか実践してこなかったのかもしれません。場所や漆の品種や気温、降水量などなど。様々な条件で漆の出る出やすいはまだまだ探っていける余地があるなと感じました。100年近く前の方法論を前提に行っているわけですから根本的に道具や行為全てにおいて見直す余地というのがありそうな気がしています。

そんな漆掻きも一夏見続けてみるといろんな事が見えてきます。10年先どうなっていくか非常に自分でもワクワクしております。漆の実のなる国に戻ってるといいなと思います。

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やんばいでございます。静岡県榛原郡川根本町千頭は井川めんぱ大井屋店主の前田ですこんばんわ!
さて日曜日の台風以来体調を崩したりでなかなかブログ書けませんでした。消防団で台風の最中びしょ濡れで土嚢を積んだり朝まで水位の確認とかしてたら風引いた次第です。もう40歳なので無理すると身体は正直なのです。いずれにせよ誰も怪我などしなかったのが幸いです。温暖化は間違い無く台風の巨大化を誘引していると感じます。我々はもっともっとナイーブなくらいに自然と対話すべき時代になったのかもしれません。世界が壊れる事のないように未来へと繋いで行きたいものですね。
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大井川沿岸でいつも公園なところまで水が来ていました。
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ものすごい量の流木。薪ストーブに突っ込んだら3年分くらいありそうですね。でも流木は石を噛んでいるので燃やすとはぜて耐熱ガラスが割れることがあるんだそうです。だるまストーブなら使えると思います。目の前のエネルギーがもったいないので今年か来年くらいにだるまストーブ入れたいな。

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さて今週水曜日にまた漆掻きに行って来ました。いよいよ辺掻きの最終日となりました。通常の漆掻きスケジュールでは9月一杯で辺掻きを終えるということで今年は20回を数えて終りとなりました。
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傷がなんだかアートに見える。傷を如何にして綺麗に見せるか?これが漆掻き職人のちょっとしたこだわりらしく高橋さんは人が見るかもしれない道路沿いなどの漆木は丁寧に傷をつけて綺麗な傷を見せたいもんだと言っていました。面白いですね。誰が見るかわからないし見ないかもしれないけれど自分の仕事の綺麗さを知ってもらいたいという孤独な漆掻き職人のこだわりなのか。
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漆を掻いた木はエネルギーが果ててこの時期すでに葉っぱを落とすようです
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我が家の幼木の漆はまだまだ青々としているのですが殺し掻きした漆の木は終焉へと向かっている様子でした。
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これで辺掻きが終ったので後は裏目と止め漆と枝漆を教えてもらって今年の漆掻き修業も終わりです。
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高橋さんが今年取った漆を見せてもらいました。漆がふくという現象を確認。しかしまあこんだけやってこれだけしか取れないっていうのはほんと貴重なものなんですよね。

と、こんな感じで漆掻きも無事とりあえずは全体像が見えてきました。そしてこれからのやるべきこと、学ぶべきことも見えてきました。まだまだこれからたくさんの出来事が待っていると思うと楽しみです。

漆の未来も、メンパの未来も、我々人類の未来も同じ線の上にある気がしています。

これからも井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです。

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やんばいでございます。静岡県榛原郡川根本町千頭の井川メンパ大井屋店主の前田です。こんばんわ!
本日は相変わらずの底板のコクソ付けとカバ縫いのローテーションでした。だんだんと気温も下がってきて作業のやりやすい環境になってきたように思います。ただ川根の冬はけっこう真面目に寒いのです。極寒になる前にやっておくべきもろもろがまだまだたくさんあるので、メンパだけでなく生活環境の為の動きもしていかなければならないわけで。ああ、忙しい忙しいでまたすぐに来年になってたりするんでしょうね。頑張ります

さて漆掻きのことですが、実はけっこう真面目に5日ごとにいっておりました。17辺目、18辺目と終わりました。通常の漆掻きのスケジュールでは9月一杯が辺掻きということになり、だいたいが9月いっぱいで完了するということなのですが、今年は裏目や止め漆。さらには枝漆まで教えていただくので10月も引き続き漆掻きには出向いて参ります。
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高橋さんの鎌さばきも一夏見続けて見るとなんとなくですがムダのない動きというのが見えてきました。体幹を使って手先は自由で居て体は残して行く。そんな感じで安定して動作しているように見えます。

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漆鎌、ヘラ、壺。どれも長年の味が出ている。たまらんのですこういう風景
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刃を少し角度をつけながら入れて行く
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目指しの入れる感覚は木を傷つけすぎないように。この感覚が難しいのです。
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茶畑に響く鎌が樹皮を割く音がなんとも詩的なのです
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ゆっくりとにじみ出る漆。時間帯や気温で場合に寄っては勢い良く吹き出すような時もあるのです。

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18辺目。漆の木もだいぶ葉を散らし始めている。
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茶畑の中での漆掻きという風景は日本の中でもここだけかもしれない。というかたぶんそうだろう。
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今日は私も嫁様が作ってくれたメンパ飯。なんでメンパ飯ってこんな美味いのか?見た目以上に美味いのですよ。ていうか美味いんだから見た目なんてどうでもいいんです。メンパの凄さは表象に非ず。リアルに美味い。ただそれのみの事実をまだまだ世に広めるのが私の役目。そしてそこだけに集中した漆の有り様、木地作りの有り様、素材の有り様をこれからも追求してゆきます

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だんだんと白身がまた戻ってきた遅辺。盛りは確かに過ぎた感がありますが、量はまだまだ減りません。

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高橋さんと約束しているのは来年はもっと職能的に漆掻きという作業を見せていただくということ。
本来の漆掻きというのは、一山200本近い漆をどのように行ったり来たりしてたくさん量を取るか?それが職人としての真価とみられるわけで、そのあたりを来年は教えていただくということ。
今年は全てが初体験で、ゆっくりじっくり見られる環境で本当に良かったです。

さあ、台風が過ぎ去ったら裏目や止めや枝漆を教えてもらおう。それが終わったら今度は漆の苗木を植えたりする準備を。

10年先の井川メンパのイメージがだんだん見えて来ました。塗り、木地、渋、錆、研ぎ、樺。これら全ての要素を突き詰めて考えぬいて見えてくるものはなんなのか?まだまだ挑戦の余白が残っていることがとても嬉しいです。

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただけば幸いです












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やんばいでございます。静岡県榛原郡川根本町千頭で開業丸2年を迎えた井川メンパ大井屋店主の前田でございます。こんばんわ!
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さて本日は午前の木工作業と午後はメンパをぐつぐつ煮て曲げる【まぐり】という作業をやりました。だいぶ涼しくなってきたとはいえまだ日中は30度近くになりますのでやはりそれなりに疲れました。最近は古人の言い伝え通りにまぐるように試みているのですが、綺麗に曲げれる確率が上がってきたように思います。木をどうやって扱うか?できれば我々人間が自然界から無理言って貰った木材ですから無駄なく利用させて頂きたい。時間はかかって効率が悪かろうが切り出した材は全てを綺麗に曲げていく。これが一番曲物師としては大事なことかと胸に誓う日々です。
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さて昨日は恒例の漆掻きへ行って来ました。16辺目あたりになっているかと思うのですが、酷暑だった今年を経ても高橋さんの体力は衰えず。はしごをひょひょいと登る姿はとても90歳直前とは思えない、なにか狐に抓まれた気分になります
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漆壺を覗きこむ。三本の木から今日の分はこれだけしか取れないとても貴重な漆。毎回漆の大切さ、有り難さを日に日に感じるようになります。それが漆掻きを体験して一番の学びとなりました。
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ふと脇を見れば彼岸花が咲き誇っている。ああ、季節が巡ってきたなと思う。古の漆掻き達はきっとこれを見ると漆取りの終わりの訪れを感じたことでしょうとちょっと感傷的になってみたり。今年は高橋さんに出会えて、学びを得て、なんと素敵な季節となったことか。
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いつも作業にばかり目が行っていたましたが高橋さんの手の先に見えたのは漆の実でした。
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たくさんの漆の実がポロポロと落ち始める。そんな季節になったのです。ふとした瞬間私の身体に降ってきた漆の実。まるで持ち帰れと言わんばかりでした。ので決めたのです。実を植えさせていただこうと。
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一粒一粒を大事に育てさせていただくつもりです。人知れず静岡の山奥で残っていた駿河漆のDNAを持った種。現在手に入る漆の苗木はほぼ東北漆のものかと思われますので、そういう意味ではめちゃくちゃ貴重なのではないでしょうか?高橋さん曰く静岡漆は昔は中の上、上の下のあたりと評価されていたということ。メンパ如きを塗るには悪くはないのではないでしょうか?むしろ贅沢過ぎるかもしれませんね。

漆の事を生産という方面から調べていくといろんな事が見えてきました。出処が同じなら性質も同じ様に見えても漆の木が持つ個体の個性そのものの違いや、産地の土壌や気候の違い。漆掻き職人の技量の違いもかなりあるように見受けられます。高橋さんは常にゴミやチリなどの不純物の混入を丁寧に木にされていて、その心意気が有るや無しやで雲泥の差を生むのは間違いないのです。そういうものに漆の質は極めて敏感に影響されているということを確信しました。

ただ単に育てることはそれ程難しくはないのかもしれませんが、静岡でやるということは古来駿河や遠州で産された漆のDNAを求めて、それをこの土地の文化財に使っていくというのは理に叶うものではないのかと思っています。なにもそこまでこだわる必要は無いのでしょうが、あえてあえてそこを求めていくというのはメンパだけでなく静岡県の文化財への活用も視野に考えて行けるかもしれず、心にそっと留めておこうと思います。きっと良い出会いがまた有るはずです。


今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです。

夏の塗り直しが終わり皆さん受け取りに来て頂いておりますが、井川メンパ大井屋では前金で修理を受け付けることは絶対にございません。修理完了し引渡し時に精算と統一しております。塗り直し前の見立てより値段が下がる事も多々ございますので、前金でもらうことは絶対にありませんのでお忘れなきようお願い申し上げます。ご確認の程どうぞよろしくお願い致します。








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やんばいでございます。静岡県中部地区川根本町千頭1225-8。かつては文房具屋の大井屋さんだったところにあります、井川メンパ大井屋店主の前田です。こんばんわ!
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さて本日は相変わらず底板の切り出しから削り、型取り、はめ込みと一連の作業を井川メンパ桑野山工房にて行っておりました→桑野山工房
ただ午後になると久しぶりに30度超えとなった残暑の為か?どえらく身体がダル重だったのでこんな時はいっそのんびりということで15時以降は先日お伺いした上岸の風工房へお茶しにのんびりさせていただきました。→古民家レストラン風工房

そしてここ最近取り組んでいるのは今後の漆の植栽について具体的で実効性のある動きを探っています。どんな面白い未来になるかは今の種まきが大事だと思っております。
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昨年見切り発車の如く、己で漆を植樹したのはとても良い経験値になっています。
自宅と山の斜面へ数本づつ植えたのですが、山の方に問題ありです。夏直前に見に行った際はこのように青々と茂っていた漆の葉っぱが、先日ひさしぶりに見に行ったらほぼ一枚も残らずに鹿に食べられてしまっていました。まだ新芽が出てきていたりするので死んでしまってはいないはずなんですが、早急に植え替えなければなりません。漆はどうやら鹿だけではなくイノシシの害もあるようで、山奥では育てられないのはどうやら間違いないようです。

鹿の害対策として数年管理栽培をして人間の背丈を超えたくらいに育ってからの植樹が良いのかもしれません。またやはりある程度人間の目が届く範囲への植樹が大事だと思います。虫にやられた、鹿にやられたというのがすぐわかればリカバリーできるはずですから。

いずれにせよ漆の植栽は片手間ではやれないような気がしてきました。新たな何かを打っていきたいと思っています。未来の漆を作るには今しかないのです。そんな気になってきた緩んだ夜長です。
今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです。

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娘は9ヶ月になりました。なんだかもう立ちそうな感じ。子の成長に負けないようにお父さんもメンパのさらなる進化と成長を目指したいと思っております!
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やんばいでございます。静岡県榛原郡川根本町千頭井川メンパ大井屋店主の前田です。こんにちわ!

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さて先日はまたまた漆掻きに行ってまいりました。台風や長雨を避けつつ基本4日に一度の作業なのでまあまあたいへんでありますが、出来る限り高橋さんから漆掻きのいろんな話を吸収に行っております。

天気も良いので高橋さんごきげんで準備完了。作業前に水分補給です
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台風一過で抜けるような青空の中の作業となりました。
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漆の木も水を良く吸って光合成をたくさん行っておるので漆液がドバドバ出ました
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今回は前田も漆をすくう作業までやらせていただきました。小さなへらでこぼすこと無くすくうのは至
難の技。
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盛物のうるしはエネルギーが半端ないので皮膚につくと耐性のある人でも余裕でかぶれます。それもけっこうひどくかぶれるので今回は完全防備。
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毎回学びのチャンスなのであっという間に時間は過ぎて朝からお昼までやって完了。

作業が終って一休みしていると近所のばあちゃんがお茶を出してくれて古いメンパを持ってきた。これが何気にすごいメンパでした。
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井川メンパは製作者の版が受けこの外側の底に押されているのですが、良く見てみると私もまだ出会ったのこれで2回目。幻の長島房吉メンパ!!思わず叫んじゃいました。
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それもそのはず、望月とか海野というよりもさらに前、以前ブログでも書いた井川メンパ5人衆の人らしいのですが私の師匠の望月栄一さん曰く「子供の時に近所で井川メンパのおひつを専門に作ってた人」だと言ってました。ばあちゃん曰く、ばあちゃんの爺さんで明治生まれの人が愛用していたとのこと。井川へ向かう街道筋にはまだまだ古代メンパが眠っているのでしょうか?コンディションもかなり良く色味の抜けもはっきりしていて名前が綺麗に読み取れる。漆掻きに来てレアメンパに出会うという奇跡でした。

さらにばあちゃんが面白いものを見せてくれました。
納屋にいろいろ古いものがあるでというので行ってみると
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古い茶箱にしまわれていたのは ひえ、あわ、こめなどのもみが出てきました。
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茶箱には昭和41年の新聞紙が入っていたので53年くらい前かな?ずっとそのままになっていたとのこと。当時焼き畑をやはりやっていたとのことで、その最後の種もみじゃないかと思います。どっちかいうとこっちのほうが宝物かもしれないです。お米も自家消費分を作ってた在来種だと思います。興味の有る方ぜひ連絡ください。捨てるには惜しい。

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古代のメンパに古代の作物を詰めて古代の粟飯を山の上で食らう。それが出来たらこんな面白い事ない気がするのです。

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです













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やんばいでございます。静岡県榛原郡川根本町千頭駅前井川メンパ大井屋店主の前田です。こんばんわ。

さて昨日は午前中に漆掻きに行って来ましたの報告を。

すでに辺掻きも14辺を迎えております。いよいよ盛漆まっただ中です。
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今回も面白い話しをいくつか教えてもらいました。印象的だったのは漆がよく出るのは綺麗な肌の木よりも木肌が荒れて居る方がよく出る気がするとおっしゃっていたこと。厳しい環境のものほどよく出るのかもしれませんね。
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漆掻きの鎌の研ぎ方を教えてもらう。ちょっと独特でした。こういうのはほんと見て覚える系ですね。
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今回の漆は見た目もかなり上質な感じがしました。透明度が上がってきているのでしょうか。
盛物が良いという意味がなんとなくわかってきました。
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漆の葉っぱも少し黄色くなってきました。漆掻きは葉っぱが落ちるまで続きます。
落葉高木というんでしょうか。冬になると綺麗に全部の葉が落ちるそうです。
殺し掻きなので今年は裏目漆も止め漆もせしめ漆も教えてくれるとのこと。さらに切り倒した漆の木をいただけるそうで、木地にしてお箸なんかにしようかと思ってます。昔は釣りに使うウキなんかに多用されたそうです。漆は不食しずらかったんでしょうね。

こうやって掻いてみて初めて漆というのは取った時期でこれほどまでに質が変わるというのを知りました。いや、本などの知識では違うのは知っていたのですが、色味や水分量など明らかに違うソレを知るということは本当に貴重な体験になりました。

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漆の実を見上げて思ったのです。今ある市販の漆はすべて細かく分類管理されている漆です。品質が均一であるし、用途に使い分けることができるし、便利なのは間違いないです。また漆を生産する側としても時期を分けることで品質管理をしてより高く買い取ってもらうことができるので、当然皆が皆そうなるというかすでに決まったシステムになっているのです。
ただメンパ屋が考えるには、古代の井川メンパはそのような管理された漆を使ったかどうか?完全に自家消費を前提にしている生産者が初物だとか盛物だとかいろいろと管理を別けていたかどうか?恐らくはそういう細かいことはしなかったんじゃないだろうかと想うのです。
早い時期の漆も盛りも、遅い時期もみな同じ桶で同じように扱われたのではないかと。そんな気がするのです。

漆の良いも悪いも一緒にした時にどんな漆になるのか?平均的と表現するのが正しいとは思えず、いろんな滋味を含んだ多様性のある漆になるのではないかと想像しています。

黄色みも赤味も粘り気も混ざり合ってその漆の木から取れた全ての漆を知るというのも面白い漆の在りようかと思います。そういう掻き方をした漆ならば2021年の漆は当たり年だったな〜とか2025はイマイチ良くなかったな〜なんて表現を将来はするかもしれませんね。大井屋で考えているのは漆の自家生産自家消費なので生産者には不可能な多様性のある漆を目指すかもしれません。

メンパ屋のように塗師としての正当な道を歩まない片手間漆塗り野郎だからこそできる、そういう漆の使い用を求めていくつもりです。こういうものだという決まりきったところに安住せずに漆にぶちあたってみれば見たことのない景色が見えたりするような気もします。

さて今後も冬まで続く漆掻きの日々とメンパ造りの日々を交差しながら、明日も井川メンパ制作に取り組んで参ります。
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今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです。


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やんばいでございます。川根本町大井川鉄道千頭駅前井川メンパ大井屋店主の前田です。こんばんわ!
さて本日は9月制作分の丸メンパに仕上げの漆を塗りました。明日、明後日と作業をすれば完了の予定です。今回から100%天然天日黒目漆を塗っていますが、かなりエエ感じになりそうです。正直作業が楽しいです。明日も頑張ろう

では今回も漆掻き体験してきましたので報告を。

一昨日に漆のクロメ作業を終えてから夕方漆掻きを学びに一山越えて藁科川上流へ。ここしばらくイレギュラーで作業されていたので高橋さんに会えるのも久しぶりになってしまいました。すでに作業は11辺掻きまで進んでいました。
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今年の猛暑で漆の出が悪いと嘆く高橋の親方。若いころの漆掻き昔話をいろいろしてくれるのでいわゆる耳学問という奴です。
いつも日中暑い中でしたが、この日は16時半くらいでかなり涼しくなってきていました。恐らく26度位の外気温だったかと思います。
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今回のベストショット。高橋さんの真剣な表情が絵になる。

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下から徐々に上へと責めてゆく。御年88歳空中作業もお手の物です。
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漆掻きというのはどうもとても絵になる風景なんですよね。心の奥底にぐっと残響が響いてくるようななんともいえないノスタルジアを感じるのはなぜなんでしょうか?
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藁科の清流を下に見ながら茶畑の中に浮かぶ巨大な漆の古木にとりつく姿は高橋さんの人生を全て物語っているようにさえ見えてきます。
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今回はかなり漆の出が良かったです。この時期の漆は盛物という最高品質の物だといいます。良い漆がたくさん出て親方も満足気でした。
高橋さんとこの夏の漆の現象を考察してみたのですが、漆というのはかなり気温によってその量が変わってくるようです。なるべく気温の低い条件が必要なようで、時間帯というより気温帯を木にしていかなければならないのかもしれません。となると、やはり漆の植栽はある程度高高度の地域で、夏場でも朝夕の冷え込みが強いところが適地なのではないでしょうか?

漆掻きという職業のつらさもさることながら、絵画のような風景に見えるその景色はある意味それ自体が無形文化財なのかもしれませんね。そんなことを考えました。

今後もメンパの大井屋は漆掻きを継続的に学んでいきます。
高橋さんもこの秋最後まで漆掻きを見せ続けてくださるとのこと。貴重な時間を過ごしております。

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓くだされば幸いです




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やんばいでございます。川根本町千頭の井川メンパ大井屋の前田です。

先日初めて手に入れた国産、それも静岡の漆。

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これだけ取るのにどれだけの苦労を経ているのかわかることで漆に対する気持ちが変わりました。

まったくもって採算が合うような話ではないのですが、国産を使えるというのは本当に他に真似のできないことですからその意味を越えていけばそのうち経済的なものはついてくるものだろうと信じてやりきることでしょうかね。

試しに1個だけ器に摺り漆として使ってみました。

やっぱり違う!!!!表現できない色味で、これはとても楽しみになってきました。

今日も暑いですがメンパ屋仕事しながら営業しています。現在小判型メンパすべて売り切れておりますが、丸型は7,8組いくつかの種類がございます。今月の15日くらいには小判型とおひつを40,50組店頭に出せるように頑張っています。

お盆休みに川根に来られる方はぜひお立ち寄りください。
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やんばいでございます。川根本町井川メンパ大井屋前田でございます。
本日は塗り直し品の錆付けを行いました。今回は数を制限した分集中力の保てる作業になっている気がする。やはり手仕事は追われるより追いかける気持ちで行きたいものです。

さてここ最近漆掻きという方面から改めて漆の勉強をしなおしております。
漆掻き職人やそれに関わる人々が書いた古書等読んでみるとそれが面白くて面白くて。漆芸の本等をいくら読んでも出てこなかった漆の特性のその理由が実証的に書かれていたり、漆の神秘性や危険性や生活との関わりや精神性を改めて感じる良い機会になっています。

伸び悩むことを感じていた私にはこの夏漆掻きを体験しているのは、きっとご先祖の差配であろうと割りと本気で信じています。

今は漆を掻く職人目線で漆に対峙しておりますが、次のステージはもう見えて来ています。漆の木を育てる人、つまり植栽を生業にしている人目線で漆を見つめてみたい。たぶんそれは来年以降のことですが漆をいろんな方向で見ていくことは今の自分にはとても大事だと感じています。

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漆の採取の仕方、管理育生の仕方というのは関わる人が相対的に少なすぎるというのもありますが、あまりにも古いやり方でまだまだ改善というか、現代の工具や治具を有効活用すればブレイクスルーしてゆく伸び代がいくらでもあるように感じます。

ただ私の本業はあくまでメンパ屋であるのでどこまで関われるか未知数ではあるけれど、メンパ屋はメンパ屋なりのスタンスで学び実践していこうと思っております。

今後も川根本町井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです



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やんばいでございます。井川メンパ大井屋前田です。
本日はどえらい暑さでしたね。幸い私はエアコンの効いた部屋での作業でしたので命拾い。
漆塗り親方の高橋康夫さんは御年88歳。曰く確実に今の夏の方が昭和前半より格段に暑いですとのこと。温暖化というかこれはもうすでにそんな生暖かい言葉ではなく、サウナ化とでも言うべきかと。

さて今回も漆掻き体験三回目行ってまいりましたのでご報告です。一昨日の土曜日の話しです。
漆掻きは4日ごとに辺掻きをするのでけっこう頻繁にやることになるのですが、最近はどえらい暑いので日中の作業はできませんし、いずれにせよ漆掻きっていうのは朝方暗いうちから子供が学校に行くまでの間にやれという鉄板ルールがあります。ということでしたが現場が山ですので8時集合でやって来ました。

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照りつける太陽。どうも暑い日が続きすぎると漆はあまり出てこなくなってきてしまうらしく、今回は6辺掻きだったのですが親方曰く、こんなに出ないとはと嘆いていました。
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今回は作業の合間に漆の掻く時期によっていろいろと性質が異なる事や、どういうやり方で昔はヤったのかなどを教えて頂いた。裏目漆がなんとかこうとか、せしめ漆は枝から取ってなんちゃらこうとかまあいろんなことが勉強になります。感謝しております。
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辺掻きしてからせしめを入れて都合3回くらいは漆が垂れてきます。それをどういう順序で取ると効率が良くできるか?で職人の職能が決まるということ。良い動きをするには良い傷の位置取りをすること。垂れるころを見計らってすぐ戻れる位置に段取りできるかどうかとか、けっこう実践的な事を教えてもらってます。
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漆を入れる桶は腰のどの位置にどういう風に取廻しておくか?とか。信濃木という樹木の樹皮で自作したんだとか。おもしろい話しがわんさかで、たまに親方漆掻くの忘れちゃうくらい話しに夢中です。
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木の上の方もはしごに登って取ります。高橋さんは当時としては背が高かったので人よりたくさん漆がかけたんだとのこと。その分親方が給料を多くくれて嬉しかったとか。また漆が足に飛んでついてしまうので、常に膝からしたがかぶれていてそれはもう大変だったとか。お陰で、すねの毛根は全部死んでしまってツルツルなのを見せてくれました。やはり漆掻きというのはかなりたいへんな仕事だったんですよね。だからあっという間に産業としては消えてしまったのかもしれません。
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あんまり足腰たっしゃなんで90前とは思えないわけで。いろいろ聞くとやっぱり長生きな家系だとのこと。そうですよね。普通こんな動けないですよね。とりあえず105歳までは生きてくださいとお願いしておきました。15年あればもう1サイクル漆掻きができるわけですよ。来年植えてソレを掻くところを見てからっていうので遅くないじゃないですか?と。これだけ動けてれば杞憂でしょうけど。
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茶畑の向こうは藁科川。ここで高橋さん若い頃毎日の様に夏は鮎釣りを楽しんだと。
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茶畑だけでなく河原の土手にも漆が何本かありましてそっちもやっているのですが、高橋さん曰く「漆は畑のような柔らかい土よりもある程度ガレが入っている河原のようなところがよく育つ」
とのこと。恐らく水はけが良いということと、それでいて水分をたくさん確保できるところというところなのか?いずれにせよ里山でなければならない。山奥だと獣害があるとのこと。幼木の段階でのことだと思いますが。
大井屋は漆を植えるところからなので、このあたりのお話は最高に勉強になります。そう、そろそろ漆畑の候補地を探さなければ。秋までに見つけておかないとな。

作業を終えて涼んでいると
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むしろを被った近所のばあちゃんがやってきてお茶タイム。
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おたくがメンパ屋さんけえ?ひゃひゃっひゃーと絵に書いたような風景でした。
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高橋さんが若い頃つけていた漆採取目録。越前和紙。毎日どれだけどこで漆を取ったか?天気はどうだったとか、風はどうだったかとか。戦前産まれはまじ達筆。
昭和28年まで記録がある。つまり職能的に採取したのはその年が最後。その後は福井から再び静岡に戻ってきて結婚し事業を始めるに至るとのこと。つまり高橋さんの漆掻きというのは戦後直後の混乱期から新しい時代への変換期におけるまさに時代に翻弄された瞬間の記録なのだと思う。

朝鮮戦争の特需と出稼ぎ労働の始まりによって、そのタイミングのせいで殺し掻きがあたかも主流と思われるようになった経緯とか。その前までは普通に養生掻きしていたとのこと。こういう話はリアルにやっていた人にほど説得力がありますよね。どんな本を読んでも日本では殺し掻きをずっと昔からやっていたとかだいたい書いてあるけど。そのあたり検証していきたい。

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おしゃべりしすぎて暑くなりすぎてしまい、漆もあまり取れませんでした。
そしてここにきてあまりにも毎日暑いので、親方はしばらく漆掻きを延期しようとのこと。

私は思うのですが本などでは俗に温かいところでは漆は育たないとか、漆の質がゴム質が多くて良くないとか言われておりますが、むしろ気温に関係しているのではないでしょうか?
気温が高いと漆があまり効率良く取ることができない→南方では漆が育たない。質が良くない。
そういう構図になっているのかもしれない気がします。

いずれにせよ静岡は標高の高い地域や夏場の気温が低い地域がいくつかあるので植栽の候補地はそういう観点で考えた方が良いような気がしてきました。さらには年間降水量が多く、風通しが良く、水はけが良い土壌。大井川水系上流部や安倍川水系上流部はまさに適地だと確信に近いものを感じます。
箱根とか朝霧とかもいいかもしれないですね。やってみるしかないのですが。

ということでしばらく漆掻き行けない分、今度は柿渋つくりをやらないといけません。漆の黒目は暑すぎるので秋へスライドしようかと思います。そして今週から漆塗り始まりますが、昼間は避けて夜塗りを行うかも。初めてのこころみですが、そういうの嫌いじゃないです。

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓ください。生活即工藝的人生です

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おまけですがばあちゃんのこの角度。個人的に今回一番のツボ










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やんばいでございます。井川メンパ大井屋前田です。こんばんわ。
さて今日は漆の保管について

漆というのは酸素と触れた瞬間から酸化重合が始まってしまい、温度や湿度に影響されながら硬化してゆくスピードが変わって行きます。ですからまずはとにかく酸素との接触を絶ってやる必要があります。
通常大井屋では漆は大きな桶で買っています。
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2キロの桶。油紙で酸素との接触を絶ってあげるのですが桶ですとどうしてもどこからか酸素と触れてしまうので比較的短期で消費する場合に向いています。
長期で保管する場合はチューブに入れて保管するのが良いです。これは漆掻き職人の高橋さんが15年程前に掻いた静岡産の天然漆をプレゼントしてくれました。チューブに入れておくといつまででも持ちますが、あまり長く保存すると酵素の活性が悪くなるのか単独での硬化が難しくなります。その時は新しい漆に混ぜて使うのです。これも今度混ぜて使おうと思っています

このようにしておけば漆という資源は比較的簡単に長期間に渡って保存ができる物資ですよね。寝かせたものが良いのか?新鮮なものが良いのか?伝承というのは時に眉唾な事もあるわけで、今後も実践で確かめて行きたい。そういう意味では後人生三回分くらいの時間が欲しいですね。私が生きている間に後どれくらいのことを学び取れるのか?

日々挑戦の毎日です。今日も井川メンパ造りに邁進できたと思います。明日もどうぞよろしく!

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やんばいでございます。井川メンパ大井屋ですこんにちわ!
さて2018夏の漆掻き修業の第二弾でございます。

前回のリンクはこちら
漆掻き体験記

今日は個人的には第二回の参加となりましたが、作業はすでに四辺掻きとなりました。
高橋親方に聞くところでは福井出身の漆掻き職人は、殺し掻きの時は通常3辺掻きから漆を撮り始めるとのことですが、東北の職人は2辺掻きから始める人もいるとお聞きしました。

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中腰の作業もなんなく俊敏に上下運動を繰り返す。超人的な後期高齢者。漆職人は生涯最前線ですね。

2辺目とか3辺目というのはほとんど漆もあまり沢山出てこないので、沢山の漆木を効率よくローテーションできる環境でなければ4辺目くらいから掻く方がいいかもとのこと。少しだけとっても管理が面倒な分手間がかかるのでそうするようです。
漆を掻く時に傷を入れるメサシの傷の入れ具合は勉強になりました。中目の漆の8辺目くらいを目処に傷を広げてゆく。こういう情報は現場でないと教えてもらえないものですね。たぶんこの表現でも意味は通じないと思いますが、どうやら単純に傷をつけるだけではないのです。これはまた奥が深そうで楽しいです。

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さすが元海軍少年航空兵。高橋親方と作業の合間に話してくれる人生談はむしろ漆掻きよりも魅力的な話が多く、今日も意外な過去を話してくれました。
昭和五年産まれの親方。太平洋戦争末期中学を卒業と共に海軍航空隊へ少年兵として招集されそこで終戦を迎えたお話し。年寄りといろんなパターンで多く付き合うといろんなものが見えてきます。特に戦前に物心ついていた世代というのは、戦後や戦中世代とは全く生きる底力の違いを感じますね。高齢者といっても戦前以前のこの世代の人達の人生訓は否応なしの説得力があります。
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ヘラで漆をかき集めて漆壺にいれてゆく。この壺は高橋さんの自作で木の樹皮で出来ているそうです。
若い頃は一番多い時にこの壺二杯を一日で掻いたそうです。
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掻きヘラ。これも自作されていました。使い込んでいるのがなんとも味が出ています。
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一番根本の部分は上下に傷を入れていくそうです。なんでなのかははっきりしませんでしたがそういうものだそうです。
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なんとはしごで木に登り始めてこのように高いところも責めて行きます。足場を組んだり下草を刈ったりするのも重労働ですよね。やはりこの職業はチームを組んでやるべきだと思うし、それにはそれだけの産業として稼働できる仕組みを作らないといけないですね。今後の課題です。
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高橋の親方を見ていて思うのは、この活き活きさはどこから湧くのだろうか?という想い。
私がなんとなく感じているのは、漆を掻くというのは大地の恵をダイレクトに別けていただく。その実感を分り易く感じられる行為。そんな気持ちになるのだと思います。正直これだけの事をやってもたいしたお金にはなるようなものではないのですが、この高橋さんの活き活きとする感じは見ていて悦に至るというのか、お金とか仕事とかそういうものではない何かしら人間の根源的な喜びに近いものを含んでいるのかもしれません。ということは、やはり後世に残していくべき大事なライフワークだと思います。
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時間が経つと酸化が進み乳白色から表面が赤茶色へと変わってゆく。
傷に残った漆はすでに赤味を帯びている。そんな奥深い艶のある赤。それを常々メンパで表現できたらなと思っておりました。それを目の当たりにして如何にこれを再現するか。いろいろと思考がめぐりました。
親方曰く、7辺目くらいまでを前期の漆。8辺目から12辺目あたりを中目の漆。それ以降を後期の漆と分けているそうです。いわゆる盛物というのは中目の漆だそうです。ただ親方曰く初期の漆の方が白味が強くてウルシオールが多いと思うと。俗に書籍などでは押しなべて盛り物が良いものだと表現されることが多いのですが、盲目的にはなってはいけないなと改めて思いました。土地や気候や木の年齢などで総合的に漆の質というのは千差万別が本来であると思うし、究極土質等とかでもだいぶ違うと思います。ワインみたいなもんですね。それをどうやって使い分けるかは確かに大事ですが、大地の恵を無駄なくいただくという本質的な部分でいくと我々が勝手にランク分けしてゆく価値観というのがそもそもあまり意味を成さないのではと思いました。
私はあくまでメンパ屋という民芸よりな立場なのでこう思うに至った次第です。漆芸家の先生からは怒られるかもしれませんが、まあ今後いろいろと漆の本来あるべき利用方というのを根本的に見直すべきなのではと思っているので漆掻きを通して漆というものの新しい価値を考えて行きたい。

漆の壺の内壁に菜種油を塗っておくだとか、漆壺の縁に釜で傷を入れておくとか。そういうのをリアルに見ながら覚える。っていうなんとも素敵な修業をしております。また今後も逐一報告できればと思います。

さて井川メンパ大井屋も明日からは弁柄柿渋下地の工程です。気温も40度近くなるという予報。炎天下の中柿渋の劇的変化を観察できるとても良いチャンス。頑張りたいと思います。

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければこんな嬉しいことはございません。どうぞよろしくお願いします













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やんばいでございます。井川メンパ大井屋前田です。
西日本で大水害になってしまっておりますが、メンパ屋もメンパ屋なりに心配しております。
温暖化により線状降水帯の大雨が今後増えて行くというのは、大井川水系の我々も他人事ではなく明日は我が身であると割りと本気で思わされました。災害に備えるのも大事ですが、避けられない自然災害に我々は今後どう協調して社会を復活させるかというパターンをできるだけ早い段階で確立して行く事が大事だと思っております。それには毎回の災害を他人事と考えず、己の身に置き換えて考え行動する事からだと思いました。
温暖化というけれど本当なの?寒冷化じゃないの?とかいう人けっこう居ますが、昨日も地域の人からこんな話を聞きました。「最近ゴキブリが出るようになってしまった。ここ10年くらいだわ」と。というのもその方は川根本町でもかなり標高が高いところにお住いで、千頭より+300メートルはあります。つまり海抜600メートルくらい。ゴキブリというのをほとんど見なかったそうですが、近年出没してきたと。高気密住宅化してきたとか、原因はいろいろでしょうけれど実際問題温暖化なのだろうという身近なエピソードは説得力ありますよね。

さて実は先日漆掻きに行って来たお話を少し

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しばらく前ですが、静岡市主催でオクシズに今後漆を植栽する為のシンポジウムが開かれました。しずおか創工会の川合さんにお誘いいただき私も参加させていただきました。そこで出会ったのが静岡県でただ一人の漆掻き職人高橋やすおさん。
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御年88歳だそうですが、まったく超人的に元気です。ちょうど私は漆掻きを実践したくてウズウズしておったところで、漆掻きを教えて欲しいと申し出たらさっそくご指導いただきました。ていうか静岡に漆掻き出来る人がいた事自体奇跡ですし、現場はなんと我が家から一山越えた先の麓なので30分で行けるところ。この夏は4日に一回ペースで高橋親方の漆掻きを見学させていただける。こんなチャンスまたとないです。願えば自ずと道が寄ってくるっていうのは、本当に何か運命を感じるものですね。

高橋さんの人生もかなり興味深いところ満載です。今後少しづつお伺いしていきたい。
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茶畑の中に忽然と立つ漆の大木。静岡の山間部にはまだまだ忘れ去られた漆の木が眠っていそうです。そういう情報も今後集めて行きたい。
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今回はまだ2辺掻き目なので漆は取らずに傷を入れるだけ。私も早速やらせていただきました。感触としてはちょっと固めのコルクを削るような感じでした。

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漆掻き専用の鎌。この刃物を造れる職人も全国に後一人だとか。風前の灯火すぎる漆掻き産業。なんとか生き残らせたいものですね。
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今後4日一度のペースで漆を掻いて行くという。こういうのは教わるよりまずそこに居合わせてこそなのでとにかくとにく時間が許す限り親方に付いて行ってみようと思います。
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漆はこの時まだ真っ白いのですが、まるで母の乳房から漏れ出る母乳のように雫が垂れました。
試しに滲んできた生漆をなめてみました。正真正銘の国産の漆。鮮度抜群はどうか?
味は少しだけほんのりと甘みと青酸っぱい感じ。ピリリと刺激がしばらく続きました。力強いエネルギーに満ちた感じ。私は漆に耐性があるのでよっぽどじゃないと中国産なんかではかぶれないのに、今回は手にちょっとつけただけで少しかぶれてしまいました。やはり漆も鮮度大事じゃんて確証できました。漆掻きをやる意味をヒリヒリ感じましたし、なんだか大地の力をダイレクトにいただけている。正に山のミルクをもらっているようなものですね。

漆を自分で育てて、自分のメンパに塗る。古代の井川メンパがまさにそうであったように、私もその道を求めようと思っております。生即藝を歩んで行きたい。

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高橋の親方とこのタイミングで出会ったことには何か意味があると感じていますし、漆だけに囚われず全てにおいて感覚を研いで行くというのか、どうやら大井屋はそういう段階に来たのかもしれません。

兎も角この夏は漆掻きという最高なミッションが課されましたので、健康第一で頑張って行きたいと思います。ただ、早速漆掻きの最中に藪を不用意に払った私は唇をアシナガ蜂に刺され2日程たらこと相成りました。まだまだ漆掻きヨチヨチですが、ちょっと楽しいです。

また報告していきたいと思います。今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただけたら幸いです。


夏の塗り直しはまだ受付中です。規定数に達して居なくても8月になった段階で受付を終了致します。傷んでいる方はお早めにお持ち込みください。







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