井川メンパの番人 大井川めんぱ大井屋 

井川メンパとは檜の曲げ物に漆を塗った野性味溢れる昔ながらのお弁当箱として主に山仕事をされる方々に愛用されてきた赤石山脈周辺文化圏で受け継がれてきた特殊な民藝品です。2016年9月より静岡県榛原郡川根本町千頭に移住し井川メンパの制作から販売まで一貫して行う井川メンパ大井屋を営んでいましたが、2021年11月より大井川めんぱ大井屋として名称変更し再活動を始めた店主の前田佳則と申します。大井川めんぱは漆にシンナーや油などの混ぜものをしない塗りで、ボンドも使わない桜カバだけで縫い止めた昔ながらの井川メンパそのものを追求し制作しています。これらメンパは修理しながら長く使える機能的な漆塗り曲げわっぱです。赤石山脈周辺に脈々と受け継がれた山人の為の究極に考え抜かれた先人の知恵の塊とも言える漆塗り曲げわっぱであります。ぜひ皆さんの人生のお供にこの民藝品をお加えいただけることを願っております。大井川鐵道が千頭まで復旧する為に全てを賭けて頑張っていきますの大井屋でございます。よろしくどうぞ ®️登録商標第6540431号 大井川めんぱ 大井屋 https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1080733506.html 大井川鐵道全線復旧を支援する署名運動が始まりました。ぜひご協力ください 

すでに大井川めんぱをご利用されている方もこれから利用を検討されている方も、その造りの良さやお弁当ライフの心地良さが少しでも伝われば幸いです。2016年9月より大井川鉄道終着駅川根本町千頭にて独立開業した井川メンパ大井屋から2021年11月大井川めんぱ大井屋と名称変更しました。漆塗りの曲げわっぱとして最高峰を目指し日々精進して参ります。井川メンパの塗り直しは毎年1月に行います。国産まげわっぱの漆塗り修理始めました。現在在庫は全て売り切れており半年から一年待ちとなります。ご迷惑をおかけしておりますが何卒よろしくどうぞ https://www.facebook.com/ikawamenpa/ https://ikawamenpa.business.site/

原材料

やんばいでございます!水と森の番犬大井川メンパ大井屋店主の前田です。こんばんわ〜

さてさて今日は久しぶりに応量器出してきたら、1年寝かせただけあってええ色味になってきたわ^^
と思いしばらく応量器を眺めて暮らしている前田です。日に当てた時の色味を見るとああやっぱり漆器ってええなあと思うわけです。




でもね、漆器の本当の大切さってなんだろう?っていつもメンパ見ていて思うのです。色味なの?見た目なの?そうねそれも大事だね。って。。。


でもとっても綺麗な漆器を買って家に帰って盛り付けてさあ食べようとした時に、、、あれ???なんか、、、ケミカルな、、、オイニーが、、、と思って説明書見たら漆器は匂いがするけれどそのうち匂いが飛ぶんで我慢して使うとけみたいなことが書かれていたりするわけです。井川メンパの説明書にもお酢でふけとか米櫃に入れとけってかいてあったでしょ?あれはね、シンナーの匂いなんですよね。ご存じですかあ?

そう何回も昔から前田は番犬の遠吠えの如くいうてきています。あの漆器特有の匂いとは、シンナーなんですよ奥さん?ご存じですか???


大井屋の大井川めんぱはまさに無臭です。前田もおじさん臭を消すのに精一杯の努力をしているんです!!そのおかげで無臭。。。というわけでもないのですが、前田も比較的消臭気味です。

いやそんな話ではない。漆器の匂い。つまり漆に混ぜたシンナーや、油類の匂いなのです。ね、だから応量器だってそういう匂いがしてはいけないはずなんですよ本来。でも楽天とかで検索して出てくる応量器はほぼ全てオイニーがスルニーです。これ本当なんです。



漆器業界のスタンダード有機溶剤で漆を塗る。というところから逸脱していることが大井屋の最大のセールスポイントなのです。これがどれだけ凄いことか?気づいて欲しいなあということで自己アピールですね。




メンパ買う時に大事なのは匂いを嗅ぐことです。特に蓋を開けた瞬間そこに溜まっていた空気に匂いがするか?どうか?大事だと思います。少しでも匂いしていたらそりゃ混ぜてるはず。下塗りにたっぷりと。仕上げでコーティングして匂い抑えようとしてもよく嗅いでみれば見破れますよ。さあみんなしっかり鼻のメンテナンスしてからメンパは買いに行こうね♪







連休も大井屋休みなく営業しております。ぜひめんぱの匂いを嗅ぎに大井屋までお越しください。見たいなこと本気で言ってますから!よろしくどうぞ
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やんばいでございます。大井川めんぱ大井屋店主の前田です。今朝は娘の保育園で奉仕作業をやって、木を切ったり葉っぱ運んだりケルヒャーの鬼になってみたり、父兄の皆さんお疲れ様でした!すでに今日のやったた感が満載で思わずビール飲みそうになったのでブログ更新イマココお父さんです。

あらためましてこんにちわ。大井屋です。


さてと、現在のめんぱの在庫状況を少しお知らせしておきます。
小判形は全てのサイズ売り切れております。丸型はLL以上の大型のものが十組程度。お櫃は十五組程度。丸型の一寸めんぱの小ぶりなものがいくつかチラホラ。というかなり薄い状況になってきました。大変申し訳ありません。ですので現在一生懸命夏のめんぱを塗りにかかっている状況です。

6月末から7月頭にまたずどドドドと結構たくさん出せそうな気配です。今回はそれなりに数がある?のですが、相変わらずレギュラーサイズのLM Sあたりは一年待ちかつ予約停止中です。ごめんなさい。



めんぱが押している状況ですので、ギャラリーの定番商品もなかなか出せていなかったのですが、かろうじて漆塗り枡が残り四組。



あとは華ちゃんの蒔絵の二段小箱弁当とか千鳥のお椀とかお待たせしましたシボ漆とベンガラ漆のミニコップとかその辺りが出てきています。ちょっとだけギャラリーの方は商品が補充されてきております。

なかなか詳しく商品紹介する機会と時間が無いのですが、この6月から7月にかけてはとにかくめんぱ作りに集中させていただくことになりそうです。何故ならこの季節のめんぱはやはり漆が良い感じになりやすいのです。湿度のおかげでしょうね。あと気温もね。

ということですのでお店はとりあえずは営業しております。よろしくどうぞ


大井川めんぱ一年以上待ちにつき予約停止のお知らせ
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079418193.html

大井川めんぱ大井屋 商標登録番号第6540431号
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079633263.html

メンパサイズの紹介 丸型
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077022005.html

メンパサイズの紹介 小判型
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077138078.html

古い井川メンパの塗り直し判断基準
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079221033.html

大井川めんぱ憲章 大井屋の守り継ぎたいこと
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079197377.html

曲げわっぱやめんぱのボンド仕様について
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079212989.html

大井屋漆ギャラリーくるみんじょオープンのお知らせ
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079126949.html

井川メンパ大井屋から大井川めんぱ大井屋へ名称変更の話
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079105560.html
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079114116.html

大井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076721216.html

伝承は本当だったメンパ飯の美味しい食べ方
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1079034901.html

メンパ修理の持ち込み先(島田市)
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大井川メンパ大井屋価格表
https://ikawamenpa.blog.jp/archives/1078892706.html

大井川メンパの通販 
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076988181.html

井川メンパのお手入れの仕方
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077332205.html

大井屋までの道順
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定休日 水曜 木曜

井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください。

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やんばいでございます。川根本町千頭の大井川めんぱ大井屋店主の前田です。おはようございまーす!

さて本日も朝は少し冷え込みましたが昨日ほどではなかったですね。日中は陽も出ていますので過ごしやすい感じになる1日かと思います。紅葉を見にぜひいらしてくださいな!

っていうことではあるのですが、目の前で真っ赤に紅葉している景色をのんびり見に行くこともできない大井屋さんたち。今日も必死にめんぱ作ったり、営業してます。この必死感伝わりますでしょうか?

 
在庫状況ですがいよいよもうちょっと予約が、、、これ以上、、、おおおおお、、、、という感じで丸型の組子(セット商品)がMセット、Lセットが一年以上待ち。LLセットが半年から一年待ち。
小判形を含め丸型の単品商品も半年待ちくらいになって来ました。とにかく、ちょっと今後はすぐにはメンパを供給するのには時間がかかる状況になって来ております。これでもメール電話での予約は受けないとさせていただいているのですが、もう如何にもこうにも。。。ありがたいですが、心苦しい。。。


すみませんが、大井川めんぱはしばらくはかなり時間がかかると思ってください。ですので、プレゼントでいついつまでに欲しいというのはちょっと難しくなって来ておりますのでご容赦願います。




寒くなって来たので例年通り薪ストーブの上でメンパをじっくり茹でております。大体二晩くらい煮込むと油類が抜けて曲木が素直にもなるし、軽くなるのです。なぜかというとヒノキに含まれている精油の重みやミネラル類の重さというのは実は結構馬鹿にできないくらい重みがあるのです。古代のめんぱがやたらと軽いというのはまさにこういうアク抜きをしっかりやっていたからだと思います。

大井川めんぱ大井屋ではこの曲木をじっくり煮込むことを大事にしております。夏場は茹でるのが難しい時は時間をかけて2ヶ月くらい水につけて充分に油分を抜いてから曲げていきます。ですのでとてもめんぱが軽くなるっていうそういうミラクルが起きるのです。


皆さんはメンパを求めるときに見た目や値段は気にしますが、この重量について考えることはあまりないと思います。ただ前田が思うにメンパの大事な特性、軽いのに丈夫。丈夫なのに米がうまい。というそういうのと同列におきたいくらい重さというものへのチャレンジを繰り返して来ました。

ですからそのフィードバックとして重さから解放されたお皿メンパや家庭用のお櫃というのは近年曲木も底板も分厚くしております。メンパにおいては限界までの厚みの上に、さらに軽いという命題を両立させていくにはということで、このような木材のしっかりとしたアク抜き工程を入れ込んでいるのです。それは何も重さだけではなく、しっかりと細胞内の灰汁を抜き切ることによってその後の柿渋下地の入りやすさや漆の染み込みやすさというものへと繋がっていくだろうということです。
同じように作ってみても、毎回違う気づきがあるものです。かつての職人もそうだったように、我々めんぱ職人に大事な要素というのは気づきを興させて常にシンプルの中に真理を求め続けようとする心意気を持つということだと前田は感じております。


大事にしたいことの本質をしっかり見つめていく。世に色々めんぱあれど、木が分厚いのに軽いというめんぱが存在するということを大井川めんぱで実践していきたいと考えております。よろしくどうぞ!!


大井屋漆ギャラリーくるみんじょオープンのお知らせ
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井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

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やんばいでございます。千頭の前田です。いや、千頭の井川メンパ屋です。こんにちわ。


秋すっ飛ばして冬になった奥大井です。寒いです。こっちくる時は厚着して来て下さいね


この季節ストーブが唯一の楽しみです。

ところでここ数日の大井屋クルーは木工所に詰めています。しばらくは木工所通いとなりますので店舗を不在にしていルコともあります。立て看板に前田の携帯番号が書いてありますので、見当たらない時は電話ください。

また今週日曜日ですが、前田は千頭大井神社の神楽奉納で10時から14時位の間は不在となります。石関が対応しますので、お客様が重なったら順番待ちをお願いします。店舗前に席を出しておきますのでよろしくどうぞ

ということで前田が不在で携帯も持ってないしどうしたらいいんだ?と本当に困った方は店舗周辺に伝書鳩か糸電話をご用意していますので探して見て下さいね。よろしくどうぞ

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やんばいでございます。川根本町千頭の井川メンパ大井屋でございます。こんにちわ。

さて本日は秋メンパの柿渋付けの1日になりました。どうやら明日から週末まで天気が崩れる予定のようでしたので繰上げで塗り始めました。大井屋の渋付けはちょっと独特なのです。完全自家製柿渋を天日乾かしするのです。5回ないし6回は塗ります。これはどういう意図があるかというと。。。


内緒です。



ていうのは嘘で実は様々な効能があるからです。木地に対する効能、飯に対する効能、漆との相関関係。諸々ございます。また機会を見つけてそのあたりの深いイイ話をしたいなと思ってます。今日は時間があまりねえ



毎週月曜日は仕出しメンパ弁当がお休みのため賄い飯を自分たちで作ります。今週の担当は石関さん。餃子、野菜炒め、卵焼き、味噌汁。ごちそうさまでした。

でね、最近うっすらと気づき始めているメンパ飯最強のメソッドそれは


梅干し日の丸弁当の奇跡!!!


というお話がありますが、今日は今から娘を保育園にお迎えに行くので時間がねえ。


ということでこの話はまた明日。小刻みに震えて待つべし!!すごいお話になりそうです。よろしくどうぞ


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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主前田です。こんにちわ。

だんだんと春真っ盛りとなってきました奥大井よりお届けしております。どもども
ここ数日の大井屋は作業しながらもっぱら少し深く物を考える日々となっております。新人石関さんが大井屋に合流したので今後のビジョンが諸々変容をはじめてきている気がするのです。


大井屋としてこの先どんな井川メンパを育てていくのか今一度マテリアルの要素から見直しておく良い時間となっている気がするのです。


伸びてきた漆の目を眺めながら思うのです。漆を育てていく大切さのその先にやはり井川メンパの構成要素としてのヒノキ、そして桜の皮、下地としての柿渋。どれをとっても自然からの恩寵そのもので出来上がっているこの素晴らしさを今一度深く探求していくことが我々にとって重要な使命のようにも感じます。




柿渋を塗っていて感じたのは柿渋が下地材として淘汰されてしまった漆工史や木工史のなかで何が引き金になったのか?

それはまさにボンドの登場に他ならないのです。ボンド留めの木地に柿渋を塗るとわかります。柿渋が乾いていく時に木が引き締まり、木が動くのです。ですからボンドのような固着材は剥がれてしまいやすいことに。

ですから箱物のようなものはボンドの登場で柿渋を塗ることができなくなった。と推測できます。我々のようなメンパ曲物ですらボンド仕様に変遷してしまい、柿渋を何度も塗るリスクを避けるようになったのだと思います。

ただ大井屋が思うにメンパに柿渋をこじっかり塗り重ねるのは重量としてのメンパの存在価値に直結してくるのです。柿渋と木材の重量については詳しくはまた店頭にてご案内しております。


大井屋的柿渋生活のススメ

柿渋ガチ勢な大井屋のお話


井川メンパ大井屋の自家製柿渋への取り組み



箱物に柿渋を塗るとボンド仕様ですと狂いが出てくる。曲げわっぱもそう。かろうじてクリ物には向いているのかもしれませんが、そもそも塗師屋というのはさまざまな木地を扱う中でクリ物専門というのはまずあまりなかったのだろうと思います。


明治大正期の塗師屋が漆器の下地についてどのような変遷をたどったかを考えると容易に想像できます。柿渋の扱いの難しさはボンドの登場が決定的だったろうと思うのです。

ちなみに大井屋のメンパにはボンドはいっさい.使用していません。桜カバだけで縫い止めています。そこに置いても他の井川メンパとは全然違うと思っていただいて結構です。





より良いメンパを目指すとはいかに?つまりそれは全てに置いてメンパ飯の旨さの追及以外にあり得ないと思っております。


正直に申せばシンナー使ってボンドも使ってというメンパでお客様が満足しているならそれでいいと思うのですが、どうでしょう?私が一消費者ならばそういうものがいくら見目麗しい漆塗りで飾られていること以上に、安全に美味しいご飯が食べたいことが最優先だと思うのです。


大井屋の井川メンパはまさにそういう人に生涯の友としての井川メンパを提供したいと激しく思うのです。



漆、檜、桜、柿渋。かつてどんな農村にもあったものでメンパを作る。その単純のように見えて至極困難な現代の命題へこれからもチャレンジしていきたい。今日もそう思っております。決まった!!!


ということで、今日はメンパのおじさんは新人指導しながら発送業務と午後はちょっと体調管理に温泉へ出かけようと思うわけです。そして明日からはやりたくないけどリミットが見えてきてしまった確定申告と戦うわけです。確定したくない申告をするのです。正直税金はいくらでも払うので面倒なこと考えないでメンパと向き合ってだけいたいそういうおじさんなのですが、世の習いというものは大切ですよね。明日、明日から必ず俺はやるんや!確定申告まだお済みでない自営の皆さん共に戦おうぞ〜


ではまた明日

井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
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漆の神秘について井川メンパ大井屋が考えた話
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メンパ飯を美味しく食べる方法
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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主前田です。おはようございます。

昨晩は台風の吹き返しで大雨が降るかも?ということでちょっと気を張っていましたが大した被害もなく無事10号に関してはやり過ごせたような冬海地方ですね。良かった。

さて いよいよ夏メンパの仕上げ塗りの日々に突入して行ってますが、時々ずっと塗りべやにいることが嫌になったりするものです。そういう時はぱっと木工所に遊びに行って作りたいものを作ってみる。という遊びのような仕事をしています。




















どでかいカッティングボードを作ってみました。つまり西洋まないたですね。

丸いのと四角いスクウェアタイプを。材は一枚板でこれだけの幅となると檜はもったいないし、大きいと重さが重要ですよね。ということでもみの木を2年前くらいに製材して板にしといたものがあったのでそれを使ってみました。
























お友達の投稿でイタリアのマンマが田舎料理を作っている動画をあげていてその時マンんまが使ってた使い古した大きな丸いカッティングボードがなんとも言えない良さを感じて、ああいうのジブリっぽくていいな(笑)と思いまして作ってみようと思った次第です。

メンパとは違って着飾る必要もなし。節があったりしたり、わざと粗めに削っておくとなんだか昔の人が庭や裏山で倒木になった材を民具に仕立て直した感が出る。そこへシンプルにもう漆だけを塗り込んでいく。顔料入れたりとかしない。シンプルに漆だけ。そういうのやってみたいと思ってたのです。


今の時代工程が分業されて工業製品のように物を作るとなると、必ずマニュアルやお決まりのルールというものが必要になってくる。例えば木工においても漆工においてもこの作業はこういう段取りでこういう木目でこの番手までのカンナがけをやって次の工程に回さないと行けない。というような暗黙ルールは山のようにあるわけです。そうしないとイレギュラーがあるとそれに対応する次の職人が時間がかかるわけです。というような組織運営になれば当然どれもこれも見目麗しい木目や形というものになり、そういうものしかできなくなる。いや、そういう物が作りたいのだからそれでいいのではあるけれど私が言いたいのはもうそういうの見飽きたしツルピカ艶々優等生の木材はもうええんちゃうのかな?と思うこともあるのです。


ただそれをメンパで表現するのはちょっと違う。メンパは自分のイデアや主張は極力入れ込まない。昔から引き継いできた雰囲気のそれを置いておくというのが大前提なものなので、じゃあそういうのを他でやればいいや!ということなのですね。




















曲げしゃもじを作ってみたりするのもそういうことです。これもボチボチ漆塗って行きたいなあ





















涼しくなってきたので夜は寝るまでの幾ばくかの時間に桜の皮で縫い止めるかばぬい作業を出来るようになりました。真夏は余熱で夜もそんなことできない感じだったのですが、9月に入ってすっかり夜は冷えるようになってきた。暦って面白いものですね。


さて本日夜21時50分くらいに静岡第一テレビNEXTで井川メンパ大井屋でます。
良かったら覗いでみてください。自分はテレビとかたまに出ますが、恥ずかしいのでオンエアは見ないことに決めています。ですので代わりに皆さんがご覧いただければと思います。見てね。


静岡第一テレビ NEXT 井川メンパ大井屋


さて今日も1日1めんぱ。よろしくどうぞ^ー^


井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076721216.html

井川メンパの通販 
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1076988181.html

メンパ飯を美味しく食べる方法
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077312861.html

メンパやまげわっぱの修理
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077028710.html

井川メンパのお手入れの仕方
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077332205.html

大井屋までの道順
http://ikawamenpa.blog.jp/archives/1077358319.html

Twitterアカウント maedapassion
インスタアカウント 01234chandesu
Facebookアカウント https://www.facebook.com/maedapassion

日々情報発信しております。どうぞお気軽にフォローしてください諸々のお問い合せは井川メンパ大井屋まで

静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜 木曜

メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください
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ヤンばいでございます。井川メンパ大井屋店主のうるし暮らしのクロメッティ前田です。こんにちわ!
先日娘とかり暮らしのアリエッティを見ました。気に入った様子でした。実はお父さんはクロメッティなんだよ?と言ったとか言わなかったのか?それは漆黒の中の秘密です。改めましてどうもメンパ屋です。


また訳のわかんないこと言ってしまいましたが、そうなんです。今日は一生懸命朝からクロメ作業をやっていたのです
 



















生漆には水分が多量に含まれております。その水分を太陽光に当てて飛ばす作業を天日クロメと呼びます。

この天日クロメ。実はもうほとんどの漆塗り屋さんではやっていません。どういうことかというとメーカーが電熱でクロメた漆を販売しているのでそれをみんな使っています。多分静岡県内で天日クロメやっているのは大井屋だけなんじゃないかなと思っています。





















水分が減ってくるとチョコレート色になってきます。






















真ん中のがクロメ完了な感じの色合いです。奥深いワインレッドのような色味になります。




そして桶に集め直して完了。大井屋がなぜわざわざ天日クロメを復活させたかというと、この作業がどういうものかを深く考えていくと漆の神秘に気付くからです。先人は水分を減らすためだけに天日でクロメタのか?それだけじゃないと思うのです。

漆の原液には様々なバクテリアや細菌などがおり、それらは酵素反応にいろんな相関関係を持って影響を与えていると推測できます。天日に晒すことでそれらをある程度殺菌しているような効果もある気がするのです。クロメの原則として40度以上にあげると酵素が不活性化してしまうとあります。しかし実際は瞬間的な温度変化にはうるしはある程度耐性があるように感じています。
実際大井屋でクロめる時は40度以上に漆が上がっていますが、硬化に関しては全く問題ありません。むしろクロメた後の温度管理などが酵素の不活性を招いているように感じます。つまりすぐに冷やすとかそういう気遣いをしてやれば漆は息を吹き返すのです。


クロメも何回もやっていると勝手が知れた感じになってきて新しい発見や挑戦が見えくるものです。
ちなみに大井屋で使用している漆については現在は下塗り、中塗り、仕上げ塗り全てに置いてこのクロメ漆を贅沢に使用するようになりました。一歩でも違うゾーンに辿り着くには常識を超えていかないとと思っております。まだまだやれることは、やらないといけないことはたくさんある。
今年後半はむしろなやしの試行錯誤が始まると思います。漆の世界は面白いですね。まだまだこれからです。さあ、休業期間ですが毎日メンパ作りやってます。明日も一日一めんぱで頑張ります。


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やんばいでございます。桃栗3年柿8年。メンパ屋3年いや8年。とりあえずやたらと韻踏んでみるメンパ屋大井屋の店主前田です。安定の早起きでございます。改めましておはようございます。


















さて5月に入って超大型連休となっている井川メンパ大井屋ですが、店舗脇で作業していると通りかかった観光客が知らずに入って来てしまう事件が幾らか発生してしまうのでもうわかりやすい看板でも建てておこう!!とダルマな板さんの長男さん(最初何も考えずフリーハンドで切り出したのでだいぶ性格というか輪郭が個性的な長男さんなので)に店舗前の番人に就任していただきました。

何気に顔を彫刻刀で彫り込んで錆漆で埋めてまた研いで塗ってるのでそれなりに手間をかけて遊んでいるだるま屋さんのメンパ屋さんです。いやメンパ屋さんのダルマ遊びです。どっちでもええか(笑)

このだるまさんなんか意識でもあるのか、夜家族で晩御飯食べてたら『カラン』っと外から音がする。玄関空けてみると引っくり返って見上げてるダルマさんがそこに。ああ、寂しかったのね。ごめんね。とお店の中に戻してあげました。ということでポジションは展示品の空きスペースへと早くもサイドチェンジしてしまいましたので、気になる人はぜひお休みが解除された時にご来店ください。

臨時休業延長のお知らせ


さて昨日の作業報告を少し。まるで業務報告書と化している最近の大井屋ブログですが、しっかり仕事はしていることを広く世に宣言しとかないと毎回会う度に今日も遊んでるのか??と聞く人がいるので。私も冗談で遊ぶのがメンパ屋の仕事だとふざけるのでメンパ屋さんは遊んで暮らしているというイメージがひとり歩きしているかもしれません。それは誤解とも言い切れないが世間体が良くないので何度でも言いたい。しっかり仕事しているのです。しっかりメンパをじっくりつくっとんのです。

お茶摘んだり、石拾ったり、薬草摘んでみたり。まじ忙しいっす!あと本もめちゃ読むし!

















最近は被差別部落と工藝について考えているので民俗学とかをかじる日々です。
日本の社会は工藝をそぎ落として来たついでに被差別部落も消し去って来たところがあると思います。いやむしろそういう見たくない、省みたくない過去の差別主義を自らが自浄できずに被差別側に消滅を促してしまい結果手工芸という宝が消え去って行った。という逆説な説明がわかりやすいと思います。

このあたりについては、コロナ後のもう少し社会が変わった時にちょっとづつ発信して行きたい。なぜかといえば日本の社会は令和現在においてもなお無分別な差別主義を孕んでいる人がまだかなりいるからです。コミュニティが内包する闇の部分というのは表層上無くなったように見えて実際は根底はまだ外国人だからとか、女こどもがとか、そういう言葉が消えていない。と大井屋は感じています。
被差別部落と手工芸は切っても切り離せない歴史的親和性があるのでそのルーツを語る時に、社会の風潮を忖度して本来の事実を乖離させた話をすることには意味が無いかなと思ったのです。差別はなぜ産まれるたのか?それをなぜ日本はずっと引きずり生きているのか。だいぶとは薄れたんでしょうけども。そういうのが消えかけた、もしくは火消しに走れる時代にそういう話を落とすべきかなと思ってます。
コロナでだいぶ日本社会は変わると思います。多種多様な言語民族の世界の中で生きていることを日本がコロナ差別されることで逆に多様性やら差別主義の哀れな末路を理解するようになる。そうなれば自ずとこういう言いにくい話を出来る。今はまだ誤解を産むというか、伝わりきらない時代だなと思う。
こういう話をすると手工芸=被差別対象という認識を持つ輩がいるのが事実です。だからまだぶっちゃけるには時間がかかると言いたいのです。工藝は差別から産まれた。という激しい言葉はそっとここに大井川にまず流すのです。そのうちどこかに流れ着く。大井神社の流れ神奇譚と一緒のやり方です。


私は伝統工藝は綺麗事だけじゃないと思ってます。
漆器業界の闇について


修行という名で搾取する構図を未だに親方が当然なことだと認識している。だから業界は何も変わらないし消える運命にあるのです。そこをまずはぶっ叩いてきた3年かなと。

話がだいぶズレた。本当はタイトルにあるように昨日かきしぶ塗ったんだよ!すごいでしょ?渋下地ってこんなんだよ!とアンニュイな話でもしようとしていたのに気づいたら被差別部落と工藝の話をしていました。まあ日々あいつの言うてることなんやねん。なんかようわからんがメンパの話はいつはじまるんや?スタイルでもいいので大井屋ブログ覗いてください。いろんな事に気づいて欲しいのでメンパを餌にしているところ。あるんです。



さて柿渋下地ですが塗っております。今回は五回縛りにしてみました。この時期の天日のエネルギーはすごいです。やはり柿渋と太陽光のコンボは絶対やと思うのです。この話もいつかしておかないといけないなあ。柿渋の本来のやり方はおひさまのエネルギーをパッケージ化することにあり!だと思うのですが、その話はまた今度。

ちなみに大井屋の柿渋はすべて自家製混ぜ物無しのオーガニック柿渋使ってます。
市販の柿渋ってなんか混ざってるのかどうかはわかりませんが、とにかく大井屋は渋ヒャクパーなのは間違い無い事実です
2019柿渋造り
2018柿渋造り
2018柿渋造り其の一
2017柿渋造り

2015年から始まった渋づくりも今年の夏で6回目になろうとしています。
夏のライフワークとしてやって来ましたが柿渋というのもこれがまた奥が深い。面白い世界ですが、漆ほどやはり研究されていないですよね。でも大井屋は思うのですが、漆器を知る上では漆だけじゃなくてこの柿渋をもっと本気で皆で掘り下げていく必要があると思うのです。
漆器屋のほとんどが渋下地を辞めてしまった今だからこそ気づくべきだと思うのです。渋下地良いですよ。見た目変わらないけど、5回も塗って見てください。木地がやたらとがっしりしますし、ふわっと軽くなります。食器は軽さも大事なファクターだと大井屋は信じています。
軽さという指標をその内メンパの選択基準に落とし込めるように日々研究しています。数字も大事ですが、持った時の感覚が一番正直です。ずしりと思い弁当箱を生涯持ち歩く労力と、ふわりと軽いメンパを取り回すその余力。天秤に掛けるまでもないことでしょう。

皆さんがご飯を食べるストーリーを舐めまわすように見定める変態がここに!!
飯食って、カバンにメンパ戻して帰り道。軽い軽い!!は超大事ですよね!大井屋の井川メンパは年々軽くなっていっております。そういう進化をしています。どうぞ見て、持って、感じてメンパは買ってください。


世の中が見た目とか、価格とかわかりやすい指標で動くのは当たり前です。ただ生産者はそれに乗っかる前に伝えきる努力はすべきだと思います。そのあたりの意識が戻ってくれば自ずと工藝は日本各地でもっともっともーーーと復活するだろうと思うしすべきだとも思ってます。
メンパ屋だってちょっとした街全てに在ってもいいくらいや!と思ってます。桶屋もかご屋もそうです。そういう日本になるべきですよねえ?それにはそれなりの努力と時間と本気が必要なんです。若い力はたしかに必要。度胸はおっさんが提供しますんで、ぜひ若い力アツマレ

では今日も愛と平和な一日一メンパでございます。大井屋でしたごきげんよう^^

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やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主前田でございます。
紅葉も盛りを過ぎて一雨ごとに気温が下がりいよいよ冬がやって来ます感が否めません。川根本町千頭周辺はハラハラと落ち葉が舞い散るそんな昨日今日となりました。

















ここ最近は冬メンパの木地の仕込みをがっつりと日々取り組んでおりました。メンパ屋の日々では漆塗りと同軸でかつ同量程度の木地造りが当然のようにあります。そういう意味では井川メンパ職人というのは木地師と塗師を併せて行うけっこうハードルの高い工藝職と言えるかもしれません。
メンパ屋5年目にして思うのはあまり陽の当たらない木地師という運命の刹那を最近とても感じていまして、そこに確かに息づいていた山人の暮らしと原始風社会の再興というのも私の運命かと思うようになっております。


















木地師とは木を躯体にした器、道具といったものを山の中で集団生活しながら荘園社会には属さずにある種の権力から独立した特殊技能を生業に生き残ってきた集団。とも言えるかもしれません。
古来こういった木地師の集団というのは全国に散らばりながら独自のネットワークでつながって縄文的な風俗と風習を踏襲しながら近代まで実はつながってきた漂白の民とも言える人々のことであり、山窩というような表現で言われることもあるかと思います。

木地師にもいくつかあって、ろくろを使った刳物を作る刳物師。我々のようなわっぱをつくる曲げ物師。桶を作る箍物師。というように細分化されたりします。ただこれらの人々の源流はどれもがやはり街ではなく、長い間山から山へと移動しながら木を切り出し加工しながら村社会と自然の狭間で行き交っていたのですが、近代になり山から降りて街に拠点を持った木地師達が時代の波に呑まれてあっという間に絶滅していったというのが今日のお話。

当然生き残っている木地師さんもたくさんいるのですが全体的な話をしておりますのでご理解いただきたいのですが、なぜ木地師の大部分が廃業していったのかというところを少し。
私も井川メンパをやるようになり漆器業界、伝統工芸業界というものに首を突っ込んで見てそこで見えてきたヒエラルキーであったり立ち位置の関係性というのは業種によって、また業種内でもかなりあると思っています。
例えば漆器の生産工程で見ていくと土台にあるのが正に木地師なのですがその木地師が一番弱い立場にあるということです。どういうことかというと業界の下請け構造というのはどんな業種でもあると思いますが、やはり最終販売者に近い塗師が一番利益を得やすいという構造なのです。
木地を作ってもそれだけでは商品として完結しづらいわけで、それを加飾塗装する塗師に降ろすということになりがちなわけです。塗師は当然業界が疲弊してくると買い取り値を叩いてでも自分たちの利益を確保するでしょうし、実際そうなってきたんだと感じています。だから塗師だけ生き残って木地師が全滅しているというような雰囲気なのです。皆はっきりは言いませんけども。

本来漆器というものは木地の段階でそのポテンシャルが決まると私は思っています。製材から加工まで一貫して行うようになると木地取りや木目の在り方や木の育ち方など万象に渡って意識を巡らせていかなければ単なる木の器にしかならないのです。

















例えば井川メンパで言えば曲げ板は必ず柾目で取ります。何故か?それは白木の上に柿渋の下地を塗っただけの構造となれば当然のように縁や角が弱く使い込めば漆が落ちてくるものです。ということを大前提にしているので柾目で取る。と言えます。つまり水が染みこんでも木の目がそれを防いでくれる構造。ということなのです。こういうことは修行では一切教わったことではなく、自分なりに木の事を熟知した先祖がなぜこのように材を扱ったのかを煮詰めて考えた結果にわかったことです。でありますから、昨今板目の美しさをもって曲げ板を板目構造で作る曲げわっぱが主流になりつつありますが、それは確かに見た目は美しいのですが、構造的強度で言えば断然柾目であるべきかと思うのです。
ただ縁や角を麻布などで補強する工程を設ける等したわっぱであれば板目取りでもいいのではないかと思いますが、そこまで加飾していくともはや芸術品というようなジャンルに陥るように感じ私はあまり好きではありません。とかいいつつたまに小さいものだけですが、板目でメンパ特注で作ったりすることもあります。こういうことを理解した上でも板目メンパが欲しい人は相談してみてください。気分が乗ってたらやるっていうかもしれません。

言い換えれば木地のポテンシャルが高ければ塗りは如何ようにも持っていける。等と言うと怒られますが実は木地ありきなのです。漆器って。

賞をいくつもとった伝統工芸士や人間国宝とか冠をたくさん掲げている権威者に木地から漆器を作り上げている人々がどれだけいるでしょうや?

ただこの木地師ももはや絶滅に近い時代となり、また木工機械が安価でハイスペックなものが出まわるようになり、ネットでいくらでも技法が公開されるようになった昨今。木地から一貫した制作を行える環境に今なったと言えると思うのです。ですから言いたいのです。全ての塗師は山野に回帰せよと。
そういう意味でのボーダーレスな民藝社会を作り出すことが必須だと思います。木地は確かに問屋から買えるでしょう。ただその木地は皆同じような雰囲気と造りであり、由来がありません。どの山からどのような人に育てられてどのように切りだされてここにあるのかを切り捨てているので魂というようなものが宿る依代のきっかけを落として来てしまった単なる木地。と申せましょうか。。。。

情報が氾濫する中で一番安価なものに飛びつくというのは意外に簡単な方法なのです。数字だけを追いかければたどり着けるからです。大事なのはボーダーを飛び越えた時に産まれる感じらる価値の内包です。私はストーリーが欲しい。なんて表現したりしますが、物に宿るストーリーにこそ価値を置くべき時代かと思うのです。

そこいくとメンパ屋は製材もやれば木地も作るし柿渋も作るし漆も塗るし、漆を育てて漆掻きまでやったりするしお客さんと対面販売しているしでもうストーリーは満腹です。


















木地師という人々に敬意を塗師という人々は持ってこれからの制作にぶっこんで行きましょう。その方が絶対いいものつくれると大井屋はえへんえへんとえらそうに考えております。

最後に現在の在庫状況ですが、小判型はそこそこまだ有ります。丸型が薄くなってきたかと思いますので遠方よりご来店の方はぜひ在庫確認のお電話をいただければ間違いないと思います。よろしくお願いします

今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓いただければ幸いです。
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やんばいでございます。静岡県指定郷土工芸品井川メンパを製造から販売までやっております井川メンパ大井屋の店主前田でございます。こんにちわ。

さて本日は朝早くから大井屋が漆を仕入れております福井県にある日本で1番取引量がある漆問屋の蓑輪漆行さんが挨拶回りに来てくださいました。みのわさんは定期的に全国の漆屋さんや我々のような零細企業にも顔を出してくれて、状況の視察から漆の相談等も受けてくれます。漆に派生するいろんな商材を小ロットでも販売してくれる便利な会社ですので、漆芸関係の方はぜひご利用ください。漆の苗木も手配してくれたりします。

さて漆といいましても性質は千差万別でございまして、どんな産地のどんな性質の特性のどういう加工をするのかでもうぜんぜん違ってきます。大井屋のスタンスとしては加工は自ら何事も手をかける。であるがゆえに素材のうるし自体の力強さとかエネルギーが大事ということで、そういう意見を汲み上げてもらいつつこん数年いくつかのパターンで素材を吟味してきました。乾きが早い遅いだけでなく粘りや色味もいろいろと素材自体にもあったり、それをどう加工してどういう風合いにもっていくか。シンプルな塗りである井川メンパはここがとても奥深い行為となりつつあります。


当然最近の漆かきの相談や未来の漆芸について議論もさせていただき今後の漆器屋稼業をどう導くかのヒントを頂くのも大事な仕事と言えます。業界のプロが身近にいてくれることは心強いことですので、今後も良い漆を使い続ける為の努力は続けていきたいと思っております。

そして前回少し漏らした漆器業界の闇についてもやはり全国的に議論はされていることのいうですが、なんら解決の光明は見いだせていない現状のようです。ということで大井屋は数年間をかけて水面下でこれら漆器表示の問題をいろいろと打開すべく動き出すことにしました。ご意見アドバイスございましたらぜひご助言イタダキタクお願い申し上げます。


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令和になっても時代が変わっている感があまりしないのは私だけでしょうか?

世の中の閉塞感が押し迫ってきているように感じます。新しい時代とはいいつつも、まったくドキドキが無い。それは我々の生活にエネルギーが無いから。活力を奪う消費税はぜひ廃止して法人税をちゃんと取って国を運営すべきだと思いますがすでに利権まみれの現体制ではどうも無理です。時代は新しいイデオロギーを求めているのでしょう。
漆の納品書の消費税を見て強く思った次第です。ただ井川メンパには皆さんの失った活力を復活させるエネルギーがあります。大井屋はそういうメンパを作る為に日々生きております。もうそれは全力で。

ということなので今後も井川メンパ大井屋の活動をご贔屓頂けたら幸いです

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やんばいでございます。最近移住者が大井川根本町は千頭にございます井川メンパ大井屋店主の前田です!

さてさてここ最近は桑山の木工工房にて檜の製材をガッシンガッシンやっておりました。
今年も冬に山で斬り倒して葉がらしを二ヶ月ほどやっておいて春に山から降ろしていただきこの季節に製材するという例年通りの進行と相成りました。仕入れた桧も例年通り川根本町は文沢の杉山さんの山から90年生の桧を。製材は地域興し協力隊の鈴木のけんちゃんさん。というテッパン黄金コースでございました。
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こういうど太い檜を今年は七本ほど仕込みました。毎年10本ほど加工してきましたが材のストックも四年目となり充実してきたので今年は少し抑え気味ではあります。
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鈴木さんとあーでもないこーでもあるよと木の話をしながらたまに愚痴をこぼしながら行う製材はそれはそれで面白い時間なのです。
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曲げ板用の角材と底板用のスライスに製材してヤードでストックしていきます。リフトあると本当に作業が楽ですね。川根本町最高かよ!なんてつぶやいてみたり。材のストックも5年分くらいはできてきたかもしれません。だがまだまだ未来への準備は必要なので引き続きストックを計画的に進めていきたいです。

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汗だくで作業して帰ってきたらビールよりも娘と遊びながらそれとなくメンパ製作を刷り込んでいく作業。この子は将来東洋一のメンパ女子に育つでしょう。いまはまだ言葉もしゃべれないけれど物心つく前に木を曲げているかもしれませんね。ライバルはいなさそうですがヌカルことなく育てます。

というわけで明日以降は大井屋工房にだいたい常駐しておりますのでご来店されましたら左奥の工房に声をかけていただければ幸いです。在庫だいぶ減って来ていますがまだある程度選べるかなと思います。よろしくどうぞ。
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やんばいです。井川メンパ大井屋は本日は仕上げ塗りの予定ですが、その前にちょっとは情報更新をしないと!ということで最近取り組んでいる製材についてお話します

_MG_1301





































まずメンパの材は全てヒノキを使っているというのは何度かお話していますが、桜の皮で縫い止める作業が印象的な為かわかりませんが、材は桜だと勘違いされている方が多いです。井川メンパにつかっている木材はヒノキです。杉ではなく、檜の一択になっている理由は以前のブログでお伝えしているので、興味のある人は過去ログをチェックください。

実は今年度より川根本町が桑野山貯木場に簡易製材機を導入してくれて、町内在住者が使用できるようにしてくれました。井川メンパ工房がこの貯木場にあり、正に目の前で仕入れて切って使う!という木工やってる人にはとても便利なことになってきました。本当に感謝しかありません。

で、この簡易製材機を扱うキラメ木鈴木さんとボランティアで手伝ってくれた和田爺と2,3日かけて使い方と安全確保等を学習がてら今年仕入れたメンパ用の檜を製材してきました。ちなみに川根本町の檜を仕入れました。厳密に言えば文沢の杉山さんという元町長さんのとても手入れされた山の檜を買わせていただけました。切ってみるとほとんど節というものがなく、正に無節の柾目板がたくさんとれました。

_MG_1294

















アメリカ仕様の製材機なので、ノコは横引きです。国産は縦引きだそうです。それは木工の歴史文化の違いがそのまま出てるだけだそうです。日本の古いやり方は縦挽きなので、製材機も普通は縦なんですね。けっこう薄いサイズも取れます。ただインチ計算なので精度を出すにはインチで考えていかないといけません。その辺我々おっさんには四苦八苦したのでした。

_MG_1305
















この環境の何が凄いかというと、通常木工やっている人は個人で製材機等は買えないので製材屋さんにけっこうな高い挽き賃を支払って、出された材でやるしかないのです。ある程度角材とか板になっている状況からスタートします。当然与えられた材でやりくりするしかないのが普通ですし、それ以前の木の事を考える機会というのはあまりないと思います。
製材をやってみて感じたのは、木がどういうところで、どんな環境で、どういう条件で育って来たか?とか、それを推察してどうやって切ったら一番美味しい使い方ができるのか?とか、材について深く知ることは後々の加工の際に論理的に整合性のある木取りができるきっかけになると思いました。

良い木材とは何か?もっと言えば、メンパに良い木材はなにか?さらに言えば井川メンパ大井屋のメンパに使う檜の材はどうあるべきか?

そういう事を考えられる良い機会になっています。そして、それは100年でも保つ100年メンパの入り口かもしれません。

_MG_1307
















大昔、先人たちはもちろん製材も人力でやってきたのです。だからいろんなバックボーンを踏まえて作り上げたものは説得力あると思います。メンパは必ず柾目で取らないといけないか?質の良い材を目の前にして、伝えられてきた常識とか既成概念の事を考えるとそうとも言い切れないのかもしれません。

制作においては正解不正解というのはありませんが、嘘か真かはあると思います。その辺を踏まえて材について、もうちょっと真理に近づけたらと日々思っています。

さて、後数日で仕上げ塗りを終わらせてながらくおまたせしているお客様に連絡できるように頑張って塗りきりたいと思います。が、雨が強く湿度がありすぎるのでちょっと時間かかるかもしれないです。
塗りに関しても、できるだけ自然の力にまかせてできるように日々アップデート中です。昔ながらを取り戻すべく今後も井川メンパ大井屋どうぞよろしくお願いします。




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やんばいです!花粉症もやんばいです!井川メンパ大井屋です。
最近やっている工程は カバさび、底さび という工程です。この錆付けは曲げわっぱの中でも井川メンパがかなり特徴的な工程になると思いますので、どんなものか簡単に説明したいと思います。

まず底さびというのは、下の写真のように底の板と側面の板の隙間を錆漆というもので覆い、隙間を防いで水漏れを防止する工程です。

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錆漆というのは、うるしと土や泥(井川メンパの場合は砥の粉)を混ぜてパテ状にしてヘラ一本で盛っていきます。特に大井屋のメンパはこの素材にこだわってみました。

砥の粉は京都山科産の赤砥の粉を使います。砥の粉も赤、黄、白といくつか種類がありますが色味的なこと、粒度を考えて赤を使っています。ただ渡しの場合はそれだけでは面白く無いので、静岡の山から取ってきた珪藻土を混ぜてブレンドしています。私の持っている珪藻土は砥の粉よりも色味が溜塗りに合っているので混ぜているのですが、さらに珪藻土だけだと粒子が細かすぎて底さびの場合盛った時に肉持ちが足りません。ですので、底錆の時は砥の粉の比率を高くしています。

そして桜の皮の縫いを覆う、かばさび。
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こんな感じで桜の縫いをカバーします。接着剤を使わないので樺が切れると木が離れてしまいます。
ですからこの錆付けは大事です。こちらは粘度よりも耐久度が大事なので珪藻土の比率を大きくしています。
ほとんどの国産曲げわっぱもすでに接着剤を併用しており、このように縫いを守る錆付けをする産地や商品は私の知る限り井川メンパ以外にほとんど見かけません。コクソのようなものでカバーするのはいくつか見たことがありますが、恐らく手間を隠すようなことがしたくなくてそうなったのかと思っております。

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漆もいろんな種類があり、当然塗り用と下地用とでは違いがあります。下地用だと固まる速度が早いということと、それこそ硬度が強く固く仕上がると思います。カリッと早く上がれば研ぎ出しの工程にも早く進めます。

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上の灰色のものが珪藻土。下の肌色のが赤砥の粉

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左が砥の粉のみ。真ん中は半々のブレンド。右が珪藻土のみ。

緑茶を混ぜてこのように粘土状にします。なぜ緑茶なのか?それはまったくもって理由はわかりません。昔からそのようにヤレと言われており、恐らくそれだけ大井川上流部の生活に緑茶が身近で、それを使ったら具合が良かったのでしょう。漆器の先生は別に水で良いと言われてましたし、産地によっては酒を入れたりするところもあるそうですね。実際底錆の方には焼酎を少量入れます。まあ、このへんもう少しこだわれないかな?と思っていろいろ探っていきましたら、例えば水道水に含まれる塩素が漆の酵素活動にあまり良くないと気づいたわけで、早速
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近所の山にある湧き水をくんで来て使ってます。このへんのこだわりは恐らく全く見た目に現れませんが、良いのです。こういうことしているのが面白いし、違いがたしかにあると思ってます。


と、まあ他の曲げわっぱに無いかなり特徴的な井川メンパの錆付け。

気になる人はまたお店に寄ってみてください。もうちょっと詳しく説明します。今年はこの珪藻土を井川に採取しに行きたいと思っております。聖岳の麓にそういうベト場という珪藻土の出る層があるようですね。獣がミネラルを求めてこの泥をなめに来るそうです。

動物が健康の為に本能的に求める素材で造る。そういう井川メンパになれたら面白いなァ
今後とも大井屋の活動を応援いただけるように頑張ります!



























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やんばいです。井川メンパ大井屋前田です。

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今回メンパてぬぐいを造ってみました。良くお客様からメンパをどのように使ったらいいですか?ときかれて、スポンジ洗剤で洗ったら水切りして柔らかい布などで優しく拭いて陰干しを。。。などと案内するのですが、優しい布?と思い、ああ、むかしなら手ぬぐいだなと。思ったわけで


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かわいい豆メンパがたくさんデザインされて、家紋が入っているデザインです。小判型は?と聞いてきたお客様がいたので好評なら次回は小判型を生産しようかなと。

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こんな感じで包んでもても良し。お昼食べ終わったら給湯室で洗って、自分で拭いて包む。
まるで禅僧みたいですが、物を大切に扱うというのが実践できていいんじゃないですか?


さ、そんなこんなで塗り直し修理を初めております。
真剣に向き合ってゆくと、何年も前の製作者の意図というか感情というか思念のようなものを感じることも稀にあるような気もします。ああ、これはきっとこういうことを考えていた人なんだろうな。だからここをこうやっているんだな。と感じる瞬間というのがあり、ある意味時間軸を超えるのは物質主義を越えてゆくのと同じ行為な気もします。

いずれにせよ、塗り直しは良い勉強の時間でもあります。ボロボロのメンパが治ってゆく様は心地よい物がありますし、これをまたボロボロにされないように少しでも大切にしてもらえるようにおまえさん光を放て!ッて感じで気持ちを込めたらひょっとしたら持ち主にも伝わったらこれ幸い。


末永く愛されるには、それなりの解き放つチカラが必要なのかもしれないです。


ひょっとすると今ある工業製品が何年後かにはほぼ使い捨てになってしまうのは、プロダクト自体に人間のエネルギーが入っていないからなのかもしれません。いくら経済を豊かにして、新しいものを求めて、満足を得たとしても、次の世代に残せるものは今の我々にはほとんど無い時代。何十年後かには自分の存在も、自分の残したと言えるものは何も無い世代かもしれませんね。

井川メンパが時間軸を突破してゆけるようにお手伝い頑張ります。

修理の様子またお知らせ致します。大井屋前田




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やんばいです!井川メンパ大井屋でございます。川根はまだまだ寒いですが、ちらほらと春の息吹を感じています。昨日はフキノトウを取って食べました。今年はいろんな山菜採りをしてみたいものです。

さて、まずは在庫状況について。

先日塗り終えたメンパは整理したところほぼ予約分で埋まってしまいました。
予約頂いている方には近日中に順次発送、もしくは店舗にお越しいただけるかお伺いの連絡をさせていただく予定です。どうぞよろしくお願いします。

ですので現在の受付は丸型についてはすべてのサイズが3ヶ月待ち。
小判型についてはLL,Lサイズであれば若干在庫がございます。Mサイズ、Sサイズについては3ヶ月待ちとなります。

ただし今回新商品として丸型の底が浅いもの(小判型と同じ深さ)を作りました。LLサイズとLサイズそれぞれ10点程ございますので店舗に来られた方はぜひ御覧ください。今後スタンダードにするかはまだ未定です。丸型はお米だけを入れて食べるスタイルに設計されているので、おかずとご飯を一緒のメンパに区分けしていれると、おかずが沈んでしまうという弱点がありました。形としては丸型がいいけれど、おかずがいれずらいな〜と思っていた方には最適かもしれません。一度ぜひ御覧ください





話は制作へ。ここ何日かは木を曲げていく作業をしていました。これを通称『木殺し』という工程になります。
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こんな具合にぐつぐつと煮る。煮殺す?というでしょうか。。。
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でこういうコロという曲げる治具でもってクルクルっとやります。
それが木殺しと昔から呼ばれており、面白い呼び名だなと思っていました。
木を曲げるから殺す。と解釈していたのですが、どうももっとそこには意味があってそう呼ばれているのかな?と気づきました。

ガスコンロなんかでグツグツとやるとそれなりにガス代がかかってしまいますし、なんだか味気ないなと思っておりました。そこで今回は昔の人がやったであろう薪でドカンと燃やしてみようと思ったのです。焼き芋もヤリたかったので。


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でこういうことになったのですが、これが意外にもしっくり来ています。
というのも、私は檜の地産地消を目指しているのですがどうもこの静岡近辺の檜は灰汁が強くて堅いようなのです。ですから木曽檜と静岡産檜を組み合わせてやっていたのですが、当然昔はそんなことせずに目の前の山の檜を使ったんだろうなというところから考えてみると、やはりそれなりに手をかけて曲げやすくしたんだろうなと思った次第です。

試しにこういう大火力な感じで、吹きこぼれようがおかまいなしにドカンと煮てみました。
沸騰していればそれでいいわけじゃなく、大火力でしつこく煮て行く。まさに殺し尽くす。それが大事なんだと気づきました。

与える熱エネルギーの総量ではなく瞬間的エネルギーの過多が大事なようで、そう意識すると檜が素直に曲りだしました。もちろん他にもいくつか工夫をしてみてはいるんですが、以前よりだいぶと作業が楽になりました。仕上がりも良くなっていると思います。今までは古いメンパを手に持って意匠の事ばかり追いかけていましたが、こういう作業の工程等のやり方も推理していく中でより良いメンパも作れるようになるだろうと考えています。


まだまだいろんな工程を組み直してより良い道の模索は続いていくと思いますが、毎回自分の出せる全力でものづくりに取り組めるようにしていきたいものです。頑張っていきます。今後もどうぞよろしくお願いします
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井川メンパの最大の売りは、やはり昔ながらの樺縫いをした曲げわっぱであることです。 最近は木と木を接着するのにほぼ100%接着剤を使うのが普通です。中国産のワッパにはとんでもなくきつい溶剤が浸透されているので、健康のことを考えるのなら値段で選ばないことをオススメします。しかも国産のものでも縫いの無いものは接着止は間違いないので、そのあたり基準になるかと思います。 今年は川根の芦沢さんというおじいちゃんと出会って、メンパ造りに意気投合。桜の木を切らせてくれました。芦沢さんは若い時分に井川の5代目の海野さんへ樺桜を手配したこともあったそうです。 その為どんな桜が欲しいのか、言わなくてもわかってくれて簡単に作業できました。 今回はチェーンソーでぶった切ってきました。あっという間に一年分以上の木を倒せました。 チェーンソー担当はオーガニックワゴン百人村のよしこさんに協力頂ました。かっこいいね! 皮は剥くとすぐに乾燥して丸まってしまうので、丸太にして持ち帰りまとめて作業します。 残った丸太も乾燥させて冬になったら薪ストーブの燃料になればと思っています。 移住から約3ヶ月。メンパつくりもぼちぼちですが、概ね順調です。 自宅での作業も多くなっておりますので、ご来店の際は連絡のご一報お願い申し上げます。 _MG_0744 _MG_0747 IMG_0031
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_MG_0539 1週間ほど前に金沢までひとっ走りしてきました。この人に会いに。 仏師の長谷川琢士。ちょうど不動明王を掘っておられた。昔からの仲間なので井川メンパの看板を掘ってもらうことになりました。ケヤキの良い板が手に入ったので、それを持って金沢まで行って来たのです。 _MG_0400 完成するのに半年から一年かかるけれど、それはそれで楽しみな時間です。 まあ、そういうわけで看板出すのもうしばらく待ってくださいって廻りの人に言ってるんですが、まさか一年後まで出さないっていうこともあるわけで。そういうの結構好きです。 井川メンパ大井屋 静岡県榛原郡川根本町千頭1225−8 電話;09042991461 メール;maedapassion@gmail.com
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IMG_0457 ここ数日毎日大井川を河口から上流へ行ったり来たり。 それはもう怒涛の毎日。檜の仕入れをしておりました。今後2,3年檜を寝かせるには今のうちにうごかなければということです。工房前で毎日汗だくで檜をあっちへこっちへ移動させたりしていました。 それにしても大量の檜です。 IMG_0458 というか作業場のスペースが広すぎて、川根の心意気の太さを感じます。 大きなところに居ると、心もおっきくなるみたいですよ IMG_0459 ぜひ工房にも遊びにきてください。井川メンパ大井屋 前田佳則
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4月に入り師匠のところへ通っていろんな型を作っておりました。
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井川メンパの型は海野さんと望月さんでは基本的な部分は同じです。
ただ昔と今とでは食生活が違うので、そのへんのコンセプトは時代と共に変化してゆく部分があってもいいかと思います。私も基本的な部分は変えず、されどニーズに合わせた利便性は忘れずに自分のアイデアを落とし込めていけたらと思います。

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型や道具は全て手作り。こういうのが面倒ではあるけれど、一番大事な作業ですよね。

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こういう型をたくさんたくさんつくらないといいものが出来ない。

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木はさみ。これもまだまだたくさん必要なのですが、とりあえず今はこれだけで充分。

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こういうの作っているとあっという間に一日が終ってしまいます。焦りは無いわけではないけれど、何事も始めてやることなので、まずはじっくり落ち着いて立ち止まりながら進んでおります。
来月には良い報告が出来そうです。井川メンパが皆さんに愛され続けることを願って明日も精進。
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駿府匠宿での井川メンパ展。今年もたくさんご来店いただきありがとうございました。
さて、弟子の私は来月から独り立ちということでもろもろと準備も進んでおります。
そしていろいろと準備する中で、原材料の在り方等を掘り下げてゆく過程でおもしろい真理に
度々気づくことがあります。例えば 漆はかさぶた ということです。

良くお客様に漆塗りの工程等を説明しますが、漆芸を知らない前提の方に伝えるのはなかなか難しいのです。漆の種類もたくさんあり、またその工程等は塗りの技法でも大きく変わりますし、職人や産地各々のこだわりで順序の組み合わせや塗布の回数等、それはそれは千差万別であります。
ですから、これが正解!というのはどんな漆芸家でも言いにくいのではないでしょうか?

そこで私がお客様に極力伝えたいのは漆というものの本質についてなのです。

商品の見定めの定規にどんな種類の漆を使ったか?単純に高価な漆を塗ったものが素晴らしいと思う方もいるし、知識はわからないから見た目で素晴らしいと思ったか?誰かが言いと言ったから価値があると思ったか?それはそれで間違いではないと思います。むしろ正しい部分もアリます。

ただ、私が伝えるべきことはどうやらそういう部分に留まると、本来の井川メンパの良さが伝わりきっていないと感じました。そこからの漆の本質をどう伝えるか?その結果。漆は瘡蓋ですという言葉にいきついたのです。


漆とはそもそも漆の木の樹液でありますが、何も簡単勝手に搾り取れるものではありません。
漆の木の幹にわざと傷を作り、漆木が自分の傷を塞ぐために出した自己防衛本能的液体なのです。
つまり、漆の木は自分の身体についた傷を早く治すために特殊な漆液を出し傷口を塞ぐのです。
その為漆にかぶれるというのは、恐らく人間に限ったことではなく、例えば鹿が樹皮を食べることを防ぐ等したいが為にカブレの要素が組み込まれているのではないかと思うのです。
さらに傷口を守る為に固く硬化する。そして永久に硬化したままにならないように、紫外線に有る一定量照射を受けると崩壊に向かう。つまりいろんな自然界の真理に則っているのではないかと思うのです。紫外線に当たることがなければ半永久的に硬化しているのもまた漆の逆説的本質といえるかもしれません。

そして一番大事なのは、漆のその抗菌力、滅菌力の強さの真理。
漆の木も生物であるので、樹皮の傷を放置すれば雑菌の侵入から病気になります。植物も実は動物と同じような原理で出来ている。病気になるプロセスやメカニズムは似たようなものです。
漆が雑菌を寄せ付けない力を持っているのはこのことからも間違いないと感じます。
漆はその宿主たる、樹木を漆の液で上手に守るそのメカニズムをどうやって応用するか?
どうやってその力を最大限発揮させてお弁当箱という商品に昇華させてゆくか?

そのプロセスを簡単にお客様に伝えるには 漆はカサブタなのです と
そう伝えるのがわかりやすいのかなと思った本日でした。
曲げわっぱをお弁当箱として利用するなら漆を塗った方が断然ヨロシイと思っていただけたでしょうか?白木にも良さがありますが、弁当箱の機能として考えれば漆を塗るのはとても真理的な的をついていると思います。
木目好きなお客様も非常に多いので、私は皆さんにもっと木目を楽しんで貰える塗りにしていこうと思っています。師匠とはまた違った塗りのアプローチで製品化していこうと思っていますので。どうぞお楽しみに。







六代目望月栄一氏・おひつ 
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本日はメンパの木地についてのお話。現在井川メンパ望月では、材料に2種類の国産ひのきを使っています。
曲げる側板を尾州材(木曽檜)
底と天板の板を静岡市産の檜
というように使い分けております。これらは作業性や耐久性やコストを考えて使い分けているというところです。

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これが尾州材。木曽檜の最高級材です。尾張藩の庇護の元に南木曽あたりでは江戸時代からしっかりと管理された御用林で育った、節の少ない木目がびっしりとつまった柔らかい木です。
柔らかく、反りやくるいが少なく、節が正しいので逆目も起きにくい。非常に安定して加工しやすい檜の最高峰かと思います。本来は仏像やお面、芸術品の制作に特に利用されてきました。ですから、正直びっくりするくらい高いです。ホームセンターで売ってるような木の何十倍もします。

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びっしりと年輪がつまっております。ちょっとわかりづらいかもしれないですが。
メンパに使う木は最低でも直径40センチ以上と決まっています。木の中でも全てが使えるわけではないので、どうしてもある程度大きい木でないと使えるところが無くて利用できないのです。
故に材料代も本当に馬鹿にならないのです。そこで、我々は底板には静岡産の檜の良い所を厳選して利用します。これはコストの面も大きいのですが、静岡の檜はとても堅いが故に丈夫さは半端ないというところでしょうか。曲げる必要の無い底板は静岡のものをと使い分けているのです。


じゃあ井川メンパは絶対ひのきじゃないといけないの?といえばそんなことはありません。
大昔はトウヒ、シラビ、トドマツ等も利用されたとのこと。大事なのは、やはり木の種類というよりも安定的に確保できるとか、加工のしやすさ、コスト。そのあたりの条件で最適だったのが檜だったのではないでしょうか。東北の曲げわっぱは杉を使います。本当に良い材を使っているなと思います。メンパは漆を塗るので、漆との相性では檜が間違いないです。
この本にはメンパに適した木は陰山に生える柔らかな木が良い。また立木のアテではなく、ミキが良いとのこと。などなどいろいろ書かれております。

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私の祖父は大井川で木材を流して運ぶ仕事をしていました。山から山を歩いて、いろんな木を切り出して来たようです。畑薙だとかの最奥部にはたくさんすごい木があったようです。そんな材料が将来使えることがあれば、全身全霊で向き合ってみたいものです。


話が変わりますが、先日叔父がやってきて木材の話になりました。叔父は大工の棟梁を50年近くやったベテランで、木の見立て等はそれはそれはすごい。その叔父が言うことを要約すると

本当に良い木の条件というものがある。管理された木材は確かに利用しやすく、良い材と言える。しかし、本当に素晴らしい木というものはそんな人間が管理したようなものではない。多様性のある林で生き残った立木。南からの風が吹き抜ける場所に立っている大木。そういうものだ。
つまり、檜だけの林ではなく雑木の中に1本だけそびえる大木の檜。風が吹き抜けるというのは、そこが乾燥しやすかったり、日当たりが良かったり、病気になりにくかったりとかが関係しているのでしょう。いずれにせよ、家を建てる材とメンパでは選択の基準が変わってくるのですが、とてもグッと来た話は、大自然の中で自然淘汰に生き残った木だからこそ。的な部分でした。

自然木にはそれは逆目があったり、節があったりで加工するのは難しい。ただそれは職人の技量でもってなんとかできる余地はあると思うが、木そのものが持っている底力というのは選択できない。人間にも多様性があるように、木もまったく同じ。強靭なのもあれば、軟弱もあるわけです。どういう材と出会うか?つまりこれも出会いなのだろうな〜と思ったのです。

私の個人的な感覚では、井川メンパはあくまでお弁当箱です。後にも先にも堅牢性が最重要だと感じています。漆の塗りだとか意匠がとても大事なのはわかりますが、本来一番大切にするべきところ。

それはまさに100年利用できる。そんな堅牢性を目指したいと思っています。
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今朝方やけに涼しいなと思いながら目覚めました。
猛暑の峠を越えてここからまた季節は移り変わるのだと思うと、呼吸もまた一つ深くつかざるを得ません。毎日を楽しめているのか?明日楽しむための今日を過ごしているようになりがちなのですが、今この瞬間に目を向けることの大切さを感じながら生きたいものです。

さて、本日井川メンパはカバ採りに出かけてまいりました。
カバとは桜の樹皮のこと。井川メンパ曲物制作の真骨頂は、正真正銘の山桜の皮で檜を縫い上げるところであります。安い中国産なんかではこれをビニール等の素材で代用していますが、そんな偽物曲げ輪わっぱを使ってはいけません。どんな化学薬品が揮発してくるのかもわかりません。違いは明白です。天然素材ですべてできている井川メンパ。安全の為なら手間暇は惜しまないのです。値段が高いだけのものが良いとは言いませんが、高い理由があることはそれなりの意味があるとは思いませんか?


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午前7時集合。静岡市内から約1時間。標高600メートルの山中。望月栄一氏は65歳とは思えない身のこなしで桜の樹に取り付き枝打ちをしているという光景。
『山仕事は地下足袋に限るわ!!』っていうてました。おかげで俺も買おうと思ったマイ地下足袋。

わざわざ山まで行って桜の木を切り倒して皮を取る。この労力だけでも相当なものですが、一般で売ってるものではないのでやるしかない。毎年の恒例行事であります。取る時期、木の選別、部材の剪定、良し悪しの伝承があり適当に選んでいるわけではないのです。なるほど、先人の教えって理にかなっているなと思った次第です。伝統にも理由と存在価値があると。

丸太ごと持ち帰って樹皮をめくる。スルスルつるつる剥けていきます。
お師匠とても嬉しそう。
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これは来年の君用だ。とっておきなさいと全部プレゼントしてくれました。ありがとうございます。
来年からは己で取っていかなければいけないので、桜の木切ってもイイよというお話あれば千里先でも駆けつけますのでご連絡ください

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樹皮を剥いた後、緑の木肌をしているものがイイそうです。こんな感じに。
この後カバを乾燥させていくのですが、丸まらないようにしっかりと養生して天日乾燥してゆきます。
来年独り立ちした時使わせていただく桜の皮が1級品を確保できた喜び。少しお分けしたいものです。


井川めんぱはオール天然素材のパーフェクトオーガニック曲げわっぱです。


間違いないのでぜひお求め下さい。



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